終わらないジャニー喜多川の性加害問題 ”保証金額”の算定に妥当性はあるか

0

2024年04月30日 16:01  日刊サイゾー

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊サイゾー

今週の注目記事・第1位「裏金前副大臣はパパ活&デリヘル常習者!」(『週刊文春』5/2・9日号)
同・第2位「元横綱『稀勢の里』が『大の里』の『未成年に飲食強要』いじめを隠蔽」(『週刊新潮』5/2・9日号)
同・第3位「元ジャニーズJr.二本樹顕理氏『東山紀之社長、せめて事実を語ってください』」(『FRIDAY』5/10・17日号)
同・第4位「お受験有名校が賄賂斡旋『770万円』」(『週刊文春』5/2・9日号)
同・第5位「伊藤沙莉(29)が乗り越えた『父の蒸発』『売れない子役』『19歳年上彼氏の浮気』」(『週刊文春』5/2・9日号)
同・第6位「中森明菜(58)『歌いたい。でも、もう声が出ないの』」(『週刊文春』5/2・9日号)
同・第7位「山上徹也母に直撃100分」(『週刊文春』5/2・9日号)
同・第8位「岸田文雄『禁断のオフメモ』」(『週刊文春』5/2・9日号)
同・第9位「『那須焼損遺体』宝島さん夫婦のトラブル一覧」(『週刊新潮』5/2・9日号)

 今週は現代とポストがお休み。

 昨夜(4月28日)、3つの補欠選挙の結果が出た。予想通り、候補者を擁立できなかった2つの選挙区を含めて、自民党の全敗。立憲民主党がすべての選挙区で勝った。

 東京15区で、小池百合子都知事が引っ張り出し、応援した乙武洋匡もあえなく落選。唯一公認し、岸田首相が応援に入った島根1区も立憲の亀井亜紀子(58)が当選した。

 当初から予想されていたことではあったが、裏金問題など不祥事が止まらない自民党に嫌気がさし、国民はそのはけ口として日本維新ではなく立憲を選んだ。

 日本維新の会の藤田文武幹事長は「維新の党勢は地域偏在がある。近畿圏外では(政権などへの)不信感の受け皿にまだなりきっていない」と述べたという。

 さて、これで岸田降ろしが本格化するのかと思えば、そうではないようだ。今や政界の“ドン”気取りの麻生太郎ににじり寄り、膝をなでなでしながら、「もう少しやらせてくんなまし」と、岸田が延命工作をしているといわれる。

 今一つは、岸田に代わる人材の払底である。世論調査でも、岸田を支持する有権者の最大の「理由」は「ほかに代わる人がいない」というものだ。

 かくして、6月解散は封じられ、気息奄々と9月まで総理の座にしがみつく無様な醜態を晒し続けるのであろう。

 次の選挙では、本格的な野党共闘を実現して、岸田、麻生、菅義偉、茂木敏充、萩生田光一、河野太郎などの選挙区に有力候補者を擁立して、彼らを落選させようではないか。

 そんな希望を抱かせる、昨日の補欠選挙の結果であった。

 さて、最初は、那須山中で見つかった焼死体の謎である。

 DNA鑑定などもしたのであろう、上野界隈で手広く店を運営している宝島龍太郎(55)とその妻だということが判明している。

 殺され方が半端ではないようだ。手足は結束バンドで縛られ、顔には袋のようなものが被せられ、粘着テープで巻かれていたというのである。

 二人に対して相当な憎しみのある者か、やくざの手口のようである。

 新潮によれば、宝島夫妻と周辺の商店は常にトラブっていたというのである。

 コロナ禍の中でも次々に出店して羽振りはよかったそうだが、彼の焼き肉店ではトラブルが絶えなかった。

 その焼き肉店の上にあるショップの関係者はこう話す。

「以前から彼には迷惑を掛けられていたんです。うちの店の看板が見えなくなるような位置に看板を立てたり、階段の踊り場で炭火を使うものだから、店に火の粉が降ってきたりも。店長に言っても埒が明かないので、不動産屋に仲介してもらい、本人に会いに行きました。
 すると開口一番“何で来るんだ!”と。用事があるとか言ってすぐに帰ってしまいましたよ。不動産屋も“ああいう人だから諦めましょう”と。とにかく話が通じない人でしたね」

 宝島の妻のほうも、チンピラ風の人間を連れて店を見回り、スタッフやバイトにギャアギャア怒鳴っていたそうである。

 こうしたやり方が反発を招いたのだろうか。

 遺体を現地まで運んだとみられる車の所有者・平山綾拳容疑者(25)は、「先輩に頼まれて車を貸した」といっているそうだ。

 この事件、金がらみでヤクザともめた末に、殺されたのではないか。そんな気がしているのだが。

 文春は岸田首相のオフレコメモという特集を組んでいる。

 多くはこれまで知られていたことの蒸し返しである。2022年10月中旬。史上初となる旧統一教会への質問権の行使の際は、

「自分の判断で決めた。当然だろう。これをやらないともう終わらないから」

 唐突に所得減税を表明した時には、

「減税は誰が何と言おうとやる。批判はあるけど、もう俺が決めたから」

 毛嫌いしているといわれる茂木敏充幹事長のことは、

「茂木のことは許さん」

 そして4月4日、裏金問題の党内処分を発表した時にも、

「茂木がまとめられないから、俺が出て行くしかない。まぁ俺が決めたから」

 3月下旬に日朝首脳会談の可能性が一部で報じられた時には、

「金正恩と俺の二人だけで決める話だから。周りが何を言うかは関係ない。外務省もなんやかんやリークしているようだが、全部俺が決めることだから」

 政治部デスクは、「日に日に独裁ぶりが加速しているということです」といっているが、私は、そうではないと思う。

 自分の弱さを隠すために、決断できる力を誇示しているだけなのだ。将来へのビジョンもリーダーシップもない人間が、言葉だけ「俺が決断する」といきがっているだけである。

 故・安倍晋三が残していたオフレコメモが岸田の本質を見事にいい当てている。

「岸田さんは何をやりたいのか分からないから怖い。だから、首相を任せられないんだよ」

 安倍でさえ見限っていた男。その男が総理の座を放したくなくて暴走する。これって本当に怖い。

 さて、安倍元首相を狙撃した山上徹也被告(43)の公判前整理手続きがようやく始まった。

 なぜ、ここまで延びているのか分からないが、早く、裁判員裁判で山上が何を語るのか、安倍を付け狙って狙撃した理由は何なのか、彼の口から聞いてみたいものである。

 山上被告が意図したのかどうかは分からないが、旧統一教会の解散命令が東京地裁で争われることになったのは、彼の“功績”であることは間違いない。

 彼を含めて、彼の父親や兄を自殺に追い込み、一家を離散させてしまった熱心な旧統一教会信者の母親(71)は、今何を思うのか。

 誰しも聞いてみたいが、なかなかこの母親、口を開いてはくれない。

 文春はこのA子を直撃して、ほんの少し、本音らしきものをポロリと聞き出してはいる。

 ちなみに、母親は山上に面会に何度か行っているが、山上が会うことはないという。

 文春は、このままでは旧統一教会はなくなってしまうのではないかと尋ねたところ、堰を切ったように話し始めたという。

「どうしてマスコミは反対派の弁護士とか、被害者とか、そいう所ばっかり行くの。私はちょっと例外ですけど(教会の信者で)ちゃんとしている方もいらっしゃるのに。そういうのは全然載らないでしょう」

 そしてこう続けたという。

「どんな宗教でも会社でも一緒でしょうけど、良い面もあれば悪い面もあると思うの。私はみんなが幸せになれるような記事を書いてほしいんです」

 教会への解散請求についてもこう語った。

「あれも絶対おかしいでしょう。国会議員っていうのは国民の代表でしょ。その人たちが、国家権力を使って信仰の自由を制限するっていうのはあってはならないことだし、本当に怖いことやなぁと思いますよ」

 この女性、単なるおバカな人ではないようだ。

 だが、あなたの莫大な献金が家庭崩壊を招いたのではないかと聞くと、

「うーん。そこは非常に難しいところですね。自分っていうものを思うとね。何がどうだったのか……まぁよく分からないです」

 そう口を濁すのだ。

 この母親は、息子の徹也に会った時、何を語るのだろう。涙に暮れて許しを請うという愁嘆場にはなりそうにない。

 私のような無宗教な人間は、この母親の心の葛藤など分からないが、これを読む限り、旧統一教会に入信したことを恥じてはいないようだ。

 否、恥じているが、今更口に出してしまえば、これまでの人生はいったい何だったのか
と苦しまなくてはいけない。

 今のままでいい。このまま朽ちて行けばいい。そうした“決意”はうかがえるような気がするが。

 ところで、先日、何かのテレビを見ていて、若者から年寄りに至るまで、世代別に「あなたのアイドルは誰ですか?」と聞いたところ、高齢者は別として、ほとんどの世代で中森明菜だったといっていた。

 もちろん私のアイドルは中森明菜ではない。少年時代から変わらぬ愛を捧げ続けているのは吉永小百合だけである。

 今も彼女を思い浮かべると、少年時代のときめきが戻ってきて胸苦しくなる。

 中森明菜で思い出すのは、FRIDAYが撮った、母親と明菜が箒などを持って、取材者を睨みつけている写真だ。

 鬼気迫るというのはこういうのをいうのだろう。この写真はFRIDAYの数多くの写真の中でも「名場面」として記憶されている方も多いのではないか。

 近藤真彦との忍ぶ愛。近藤の裏切り。自殺未遂。1989年大晦日、金屏風を背にした2人の記者会見。

 様々な話題を集めた中森明菜も58歳か。

 2010年に無期限の活動休止を発表。2014年のNHK紅白歌合戦に出演したが、その後、再び表舞台には立っていない。

 だが、ちあきなおみのように完全に消えたわけではないと文春は報じている。

 ファンクラブサイトの有料会員に「ALDEA RADIO」を不定期に配信。今度はYouTubeチャンネル「北ウイング‐CLASSIC-」を開設したというのだ。

 しかし、彼女ののどに異変が起きていた?

「『TATTOO』をジャズ風に歌いたい。でも、もう声が出ないの」

 悲鳴のように聞こえるが、なに、無理せず今の自分の声で歌えばいい。

 誕生日の7月13日には、イベントを行いファンの前に姿を見せる予定だという。

 テレビ中継したら、さぞ、高視聴率を稼ぎだすだろう。マッチこと近藤真彦も呼んでやればいいのに。

 NHKの朝ドラ『虎に翼』は見ていない。昭和初期、日本初の女性弁護士を目指すという話のようだが、なかなか評判はいいようだ。

 このドラマのヒロイン・猪爪寅子(いのつめともこ)を演じるのが伊藤沙莉(さいり・29)だが、文春によれば、彼女の人生も波瀾万丈だったようだ。

 家族は兄と姉がいて、兄はお笑いコンビのオズワルドの伊藤俊介(34)だという。

 父親は千葉市内に土木工事会社を設立して、一時は羽振りが良かったようだが、伊藤が2歳のころに資金繰りが苦しくなり、父親が家を出てしまったという。

 それからは、伊藤は母の幼馴染の家、兄と姉は兄のサッカー仲間の家、母親は軽トラで過ごしたこともあったそうだ。

 その後、家賃5万円の部屋で暮らし始め、母親が塗装職人として働いたが、家賃を払うにも苦労していたという。

 そんな苦しい中、伊藤は3歳のころから原宿にある「キッズダンススクール」に通っていたそうだ。

 子役デビューは2003年のドラマだったが、それからも売れず、ついたあだ名が「売れない子役」だった。

 その後も売れず、アルバイトを転々とする日々が続いた。20歳の時に飯塚健監督の『GTO』(フジテレビ系)に出演、3年後の映画『獣道』ではヌードシーンも演じていたという。

 私生活では19歳年上の劇作家・蓬莱竜太(48)と長年事実婚だそうだ。

 29歳の遅咲きのヒロインは、これまで蓄積してきた人生をベースにどんな演技を見せてくれているのだろう。

 明日の朝ドラを見てみようかな。

 昔から、慶應幼稚舎などの有名校に入るためには、そこにコネを持っている学習塾へ通い、多額の裏金を使うといわれてきた。

 私も現役時代、そうした塾の不正を暴く記事を作ったことがあった。

 だが現代では、堂々と塾側が父兄に裏金を要求するところがあると文春が報じているのだが、本当なのか?

 文春の記者で、現在1歳の子どもを育てながら記者をやっている女性が、こう書いている。

 私立の最難関・慶応義塾幼稚舎の合格を勝ち取った話。共働き家庭で国立の難関校・筑波大附属小学校に子を送り込んだ体験談。取材を進めるにつれて秘密のベールに包まれた小学校受験の“一端”が見えてきたという。

「真偽不明の噂が飛び交う『お受験の世界』でまことしやかに囁かれる噂の代表格が『コネと口利き』だ。
その実態に迫るべく取材を進めていた矢先のこと。にわかには信じがたい証言が飛び出した。
『子供を通わせていた有名塾から「行動観察や面接は先生の胸三寸。私たちを経由して志望校の先生に“心づけ”を渡せば、点数調整ができますよ」と持ちかけられたのです。その金額は一校あたり百万〜二百万円だ、と』
こう語るのは現在低学年の子供を私立小学校に通わせている永田裕子さん(仮名、30代)である」(文春)

 受験情報サイト「お受験じょうほう」によると、今年度入学の首都圏にある私立小学校の志願者数は約二万四千人にものぼるという。

 このサイトを運営するバレクセルの野倉学代表がこう解説する。

「かつてのお受験は一部の良家子女の人たちのものでしたが、今は小学校が増え一般的な家庭でも進学の選択肢の一つになっています。ですが、都心部の受験熱は高止まりしていて、名門校への入学は少子化が進む今も狭き門であることに変わりはありません」

 数年前の秋、裕子が子供を通わせていたのは「AiQ(アイキュー)」という塾。

 東京商工リサーチによれば、年商は約8億円。都内に12の教室を構え、HPに掲げる『第一志望合格率』は77.6%。慶應義塾幼稚舎が65名、学習院初等科が55名など合格実績がずらりと並ぶそうだ。

 文春は佑子が「AiQ」側とやりとりした音声データを入手しているという。そこには生々しいやりとりが収められているという。

「お子さまについては、実力でいけちゃうかなと思うんですが、もし不安だったら、心づけを少しね。一校当たり金額は百万か二百万。受かったら先生方に『これもってっていいよ』って言って。万が一点数つけられなかったら、返ってきますから。
共学だったら(東京農業大学)稲花だとか、早稲田(実業)、青学とか、女子校ですと、白百合、(東洋)英和。英和は行動観察とか体操では満点つけてくれると思います」

 さらに続ける。

「上の方から動かすと大きなことになるんですけど、体操や行動観察、面接の何人かの採点をする先生に、だいたい一人三十万とか五十万とか。先生方も『この子は確かにうちの学校に合っていて、入れても問題ない』っていう子は点数入れてくれますから」

 呆れ果てるが、約1時間にわたって心づけの説明をされた後、裕子に見積書が添付されたメールが届いたという。

 請求金額は七百七十万円(税込)で、名目は「受験サポート料」だそうだ。一校あたり百五十万〜二百万円という内訳だという。事前の説明通り不合格だった場合は全額返金させていただきますと赤字で書かれているそうである。

 堂々としていて、これは決して後ろめたいことではないと思わされる。

 これは事実かと問う文春に「AiQ」広報IR担当係がこう回答したという。

「保護者様のご要望に応じて志望校の校風や志望校対策を知るために、志望校の元関係者、OB、在学保護者を紹介する制度があります。この場合、お心付け料金を事前保証金としてお預かりし、合格した場合は、お世話になった方々へのお心付けとなり、不合格の場合は全額返金する制度で、大変好評を得ております」

 子供可愛さの親心に乗じた悪徳商法といわざるを得ない。

 だが、自分の孫だったら、向こうのいいなりに金を工面してしまうのだろうな。

 さて、「SMILE-UP.」社長の東山紀之が新潮のインタビューに答えているが、肝心の自分自身がジャニー喜多川の性加害を知っていたのかどうかについては、全く答えていない。

 先のBBCの東山のインタビューを見ていた被害者からは、「事実を語れ」「あんたも加害者ではないのか」という声が上がっているようだ。

 FRIDAYでは、元ジャニーズJR.だった二本樹顕理(40)が、SNSで繰り広げられている心無い誹謗中傷から、家族の身を守るために日本を離れることにしたと語っている。

 二本樹の同期には二宮和也、村上信五、山下智久らがいて、「ジュニア黄金期」といわれる世代だという。

 二本樹はこう語る。

「被害を訴えている方々に対する誹謗中傷について、東山社長は『言論の自由もある』と言いました。人を傷付ける『言論の自由』は規制の対象になるのではないでしょうか。私たちは性加害を受けて、勇気をもって被害を告発したことで今度は誹謗中傷を受けている。二重に苦しんでいるのです。HPで注意喚起するだけでなく、誹謗中傷に対して具体的な策を講じてほしい」

 二本樹は、補償金額を「現在、救済委員会が算定中」だそうだが、在籍確認の方法にも問題があるという。

「テレビや雑誌などメディアへの出演が基準にされていた」

 しかし、中にはレッスンを受けに来ていただけで性加害を受けていた人もいるし、関係者に紹介されて被害に遭った人もいる。

 二本樹のいうように、この算定方法はおかしい。

 昨年2月に子どもが生まれたそうだが、誹謗中傷で彼の妻の心労が絶えず、夫婦で話し合って彼女の祖国であるアイルランドへ移住するという。

 決して逃げるわけではなく、子供たちへの性加害を根絶するための「ワニズアクション」という団体を立ち上げ、オンラインで活動するという。

 東山よ、もっと多くの被害者の声を聞け。あんたの聞いているのは、自分にとって都合のいい被害者ばかりではないのか。

 ジャニー喜多川問題はまだまだ続くのだ。

 お次は新潮が報じている元横綱・稀勢の里の不祥事。

 稀勢の里は現在、二所ノ関親方(37)で、将来の相撲協会の理事長候補だという。

 だが、そんな人間が、4月16日にあった62年ぶりになる勧進相撲「能登半島地震復興支援勧進大相撲」を欠席して、自分の主宰するゴルフコンペに出ていたというのである。

 それだけではない。

 さる二所ノ関部屋の後援会関係者の話だ。

「昨年3月に初土俵を踏んだ番付外の総勢山(19)という若い衆がいるのですが、ある時期から一部の弟子たちが彼をいじめ出したのです。そうしたところ、あの大の里が調子に乗り、先頭に立っていじめをエスカレートさせていったと聞いています」

 尊富士と優勝を争った大の里がいじめに関与していたとすれば、大相撲全体の問題になるはずだ。

 さらに、風呂場などで総勢山をいじめながら酒を飲ませ、大の里も一緒に飲んでいたというのである。

 真偽を確かめようと二所ノ関親方に電話するもガチャ。部屋を訪ねても若いもんに追い出されてしまったという。

 協会にも質問を送った。すると、書面を送りつけてきたそうだ。

 さらに、マスコミ各社には4月22日の午後6時半頃、<協会員の不適切行為に対して>と題された書面が届けられたという。送り主の名は<公益財団法人日本相撲協会>。そこには、次のように記されていた。

<二所ノ関部屋所属の幕内大の里と未成年の幕下以下力士が、昨年の9月、二所ノ関部屋内で共に飲酒していました。師匠の年寄二所ノ関が報告を受けた際、大の里と幕下以下力士に対して厳しく指導していましたが、この度、二所ノ関から協会へ報告がありました>
<協会でヒアリング調査を行ったうえ、幕下以下力士が未成年である事を知りながら共に飲酒していた大の里と師匠である二所ノ関に対し、コンプライアンス部長から厳重注意を行っております>

 昨年9月に起きたことを、新潮が取材しているので、仕方なく発表したのであろう。

 相撲界は尊富士や大の里など、若い力が台頭してきて、久しぶりに活況を呈してきているようだ。

 だが、その陰で行われているのは、相も変わらない陰湿ないじめである。こうしたことを排除しない限り、大相撲は再び不祥事で人気を落とすであろう。

 相撲協会の上の人間たちを総入れ替えしなければだめだと思うが、次が、稀勢の里たちではな〜。

 今週の第1位は、「コレで私は議員を辞めました」宮沢博行前防衛副大臣(49)の性的ご乱行をスクープした文春に捧げる。

 いやはや、政界には女性のパンツを盗んだ過去があったり、愛人との二重生活を送っていたり、ソープランドに日参したりという“好き者”は多いが、宮沢議員のように直撃されている記者の前で、股間をまさぐり出し、「金玉がすご〜く垂れちゃってぇ〜。股ズレするんですよぉ〜。今見せます?」と身悶えした輩はいなかった。

 私が思うに、彼は「サチリアジス(性機能障害による性欲の抑制欠如が原因と考えられる異常性欲型、女性はニンフォマニア)」ではないかと思うのだが。

 その凄まじい好色ぶりをとっくり見ていこう。

 4月19日夕方、静岡県・掛川駅の新幹線ホームに颯爽と宮沢議員は降り立ったという。
待ち構えていた文春の記者が

――議員、大事な話ですと声をかけると、議員は、

「何? スキャンダル?」

 剣道六段の腕前だそうだが、なかなか肝っ玉が座った御仁と見受けた。
さらに、心当たりはありますか?

「……こっち?」

 そういって、小指をピンと立てたというではないか。

 常在戦場を旨としてきているもののふ。そんなことで動じることはないようだった。

 彼は、裏金事件に揺れた安倍派の衆議院議員。

 静岡生まれで、東京大学法学部に進学。磐田市議(3期)を経て、2012年の衆院選で国政初当選を果たした。現在4期目(比例復活)。妻、長男、長女、次女の5人家族だそうだ。
保守派のホープとしての期待も大きいという。

 宮沢が大きな注目を浴びたのは、昨年の12月13日。記者団の前で、

「私の不記載分は百四十万円。派閥の方から、収支報告書に記載しなくていいという指示がございました」

と述べ、派閥ぐるみの裏金作り暴露したのだ。

 そして翌14日、副大臣を辞任。

 今年の1月16日には記者団の前で、

「私は派閥に残って、派閥を介錯する。安倍派を介錯するという覚悟を述べた」

 武士の魂いまだ消えず。男はこうありたいものだ。

 だが、上半身と下半身は違う人格といわれるように、この御仁、下半身は欲望に任せっきりで、節操などという言葉は頭の中から抹消したかのようである。

「今から三年ほど前、宮沢氏は妻子を地元に残し、都内で二十八歳の女性A子と同棲していました」(A子をよく知る人物)

 パパ活の相手は茶髪のギャル系美女だったというが、2人の同棲生活は宮沢の方から別れを切り出し、1カ月ほどで終わってしまったという。

「A子は『急に同棲解消を突き付けられた』と怒っていた。結局、新居が見つかるまでの家賃や、初期費用は宮沢氏が負担する形で決着しています」(同)

 コロナ禍の下で、銀座通いしていた議員や高級ラウンジ通いをしていた議員が週刊誌で報じられ、次々に離党していた。

 宮沢は、そんな空気を読んで“自粛”したのではないのだろうか。

 それが証拠に、案の定、アフターコロナの23年になってから、宮沢の下半身が再び蠢き始めたのだ。

「ひろゆき 49歳 身長172cm B型 山羊座」

 20年以上の運営実績を持つ出会い系サイト「P」に記された男性のプロフィールだという。名前や年齢、体格などは宮沢と符合する。

 自己PR欄にはこう書かれていたそうだ。

「忙しい毎日ですが、自由な時間を作ることも出来ます。若い女性とお会いして一緒に元気になりたいと思って登録しました。卒業のお手伝いもします。楽しい時間を楽しみましょう!」

 パパ活界隈に詳しい女性が声を潜めてこう解説する。

「卒業とは処女卒業のことです」

 またその女性はこうも付け加えた。宮沢は普段、「紐パンツ」を穿いていることでも有名で、テカテカの素材で面積も小さいんだとか……。

 こうした情報を丹念に収集した文春取材班は、宮沢の行動確認に動き出す。

 4月10日夜7時、宮沢は会合を終えて新宿内の自宅マンションに戻った。1時間半後の8時半、ボストンバックを抱えた長髪の女性が、マンションのインターホンを鳴らし、エレベーターで宮沢の部屋へと消えた。さらに1時間半後、再び現れた女性は入念にアルコールスプレーで手を消毒したのち、向かいの車に乗り込み、都内のホテルへと向かって行ったという。

 さらに翌11日。宮沢が帰宅した約30分後に、路地に男性が運転する車が停車。後部座席から、またもボストンバックを抱えた長髪の女性が降りてくる。前夜と別の女性だが、同じように宮沢のマンションを訪れ、インターホンを鳴らす。そして、彼女も同じ部屋に入っていったというのである。

 文春の“推理”によれば、彼女らはデリヘル嬢だという。

 だが、選挙に強くない宮沢は、地元選挙区の地盤固めや、私設秘書などの給与で、多額の金がかかるはずである。その上、議員宿舎ではなく都内にマンションまで持っているとなれば、かかりも多いのは間違いない。

 にもかかわらず、パパ活女性に金銭的な援助をしたり、デリヘル嬢に対価を支払ったりと、金の出入りも忙しそうである。その支払いに「裏金」が当てられた?

 そうした数々の疑問を直接宮沢議員にぶつけたのだが……。

 冒頭からの続きである。

――女性問題です。先週水、木とデリヘルを呼んだ?

「うんうん。うん〜」

唸り声を出し、一呼吸した後、こう続けたという。

「よく分かりましたねぇ」

――違法な本番行為も?

「それは無い。デリヘルの場合、本番は無いけど、性的マッサージはあります」

――A子さんと緊急事態宣言下で同棲していた?

「うん、軽率な判断でした。否定はしませんけども、これ、マズいなって思ってすぐ終わりました。寂しかったんです。出来心です」

――その後は「P」に登録し、パパ活をしていた。

「……だいぶ調べましたね」

――なぜ、そんなこと?

「東京で仕事をすると、寂しいんだよ。つい、つい、つい、やってしまった」

――紐パンを穿いているとのことですが。

「そこまで聞きました? 今日も穿いてますよ」

 そう口にすると、股間をまさぐり出し、破顔して饒舌になった。

「理由があります。ステテコを直穿きしてるんですよ。フフッ、これ記録してよ、金玉がすご〜く垂れちゃってぇ〜。何とかならないかなと、金玉のパンツを探して探して。今見せます?」

 さすがの猛者である記者も、「いや、ここでは」と断った。

――理由は寂しさ?

「寂しさと、欲望です。相当、性欲が強かったものですから。いろんな遊びもやった」

――素人や処女が良い?

「うん、銀座のクラブに行ったって、何も面白くないんです。エッチできなかったら不満が残るだけです。青春を取り戻したい、という気持ちもありました」

 さすがに憔悴しきった表情だったが、去り際にこう述べたという。

「これから(茂木敏充)幹事長に会ってきます」

 そして約2時間後、本人からこんなメールが届いた。

「今、茂木幹事長と面会し、議員辞職の相談をしました。明日夕方には辞職届を提出するつもりです」

 下半身のだらしなさは救いようがないが、出処進退はさすがに武士である。自らの腹を掻っ捌いて見事“切腹”して見せた。天晴れである。

 吉本興業は彼をスカウトするべきだ。彼には天性の「おかしさとペーソス」がある。少し稽古すれば吉本興業を背負うお笑い芸人になる。

 決めセリフはこれだ。

「私はコレ(小指)で政治家を首になりました」(文中敬称略)

    前日のランキングへ

    ニュース設定