フジコ・ヘミングさん死去、92歳=ピアニスト、「奇蹟のカンパネラ」

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2024年05月02日 09:01  時事通信社

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時事通信社

フジコ・ヘミングさん
 リストの難曲「ラ・カンパネラ」などを熱を込めて演奏し、人気を博したピアニストのフジコ・ヘミング(本名ゲオルギー・ヘミング・イングリット・フジコ)さんが4月21日、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。92歳だった。フジコ・ヘミング財団が2日、公式サイトで発表した。葬儀は近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く予定。

 同財団によると、昨年11月に自宅で転倒した後、今年3月に膵臓がんと診断され、療養を続けていたという。

 ドイツ留学中だった日本人ピアニストの母とスウェーデン人建築家の父の間にベルリンで生まれた。間もなく東京に移住し、5歳で母からピアノを習い始めた。

 東京芸術大を卒業し、28歳でベルリンの音楽学校に留学。卒業後、演奏家としてキャリアを積み、世界的な指揮者レナード・バーンスタインらに才能を認められた。

 中耳炎のため10代半ばで右耳が聞こえなくなっていたが、30代半ばで風邪をこじらせ左耳の聴力も失った。左耳は一定程度回復したが、音楽活動の一時中断を余儀なくされた。

 母の死去を受け、1995年に日本へ帰国。99年、波乱の半生を追ったNHKのドキュメンタリー番組が放送されると人気に火が付き、同年発売のデビューアルバム「奇蹟(きせき)のカンパネラ」は200万枚超のヒットとなった。

 「ラ・カンパネラ」をはじめショパンやラベルの曲を得意とし、晩年まで国内外で演奏活動を繰り広げた。10月には、コロナ禍の日々などを追ったドキュメンタリー映画「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」が全国公開される。 

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  • ご高齢でも色鮮やかな音色を奏で生涯現役を貫かれた多彩な女性でした。個性的でお茶目な話し方やそのファッション、描かれる絵のタッチ、愛猫家なところも大好きです。心からご冥福を
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