GWなどの長期連休はうれしい反面、ネックとなるのは「渋滞」や「混雑」である。出かけるならば覚悟の上なのだろうが、特に“子連れ”の場合は様々なトラブルが起きる。
◆高速道路の渋滞で「もう出ちゃうよ…」
「もう車で遠出はしたくないです」と苦笑いするのは、田中香織さん(29歳・仮名)。彼女は、6歳と2歳の子供のママだ。
「GWは車で旦那の実家に帰るのが恒例なんですが、本当に毎年トイレにまつわるトラブルに悩まされています」
香織さん一家は、今年も4月27日からの3連休に2泊3日で帰省したという。
「そこまで長い距離じゃないんですが子連れで3時間以上も車に乗るのはヒヤヒヤしますね」
早めの朝食を済ませ、トイレにしっかり行って準備万端だったはずが……。
「上の息子が車で『のどかわいた〜!』と大騒ぎ。しばらくは我慢させてたんですが、SAが近くなったので、持参していた麦茶を飲ませました」
勢いよく飲み干して、SAではトイレにも寄った。すると今度は「アイスー!」が始まる。
「あと1時間もかからないし、お昼前だったので我慢させたかったんですが、しつこいので食べさせました。そしたら案の定、30分くらいして『おしっこー!』となりました」
道はそこまで渋滞していなかったようだが、次のSAまではどれだけ急いでも10分弱。子供は「もう出ちゃうよ……」と涙目。
◆ペットボトルに入れるつもりが大惨事
「そしたら旦那が『これにしろ』とペットボトルを差し出してきました。いや、無理でしょ……と思いましたが、息子はもう限界なので、『こぼさないようにして』と言って渡しました」
少しだけスピードを落として走行したそうだが……。
「まぁ、無理ですよね(苦笑)。最初はうまくいれてましたが、途中で1回外れてしまって、でもそこでおしっこを止めるなんて器用なことはできない。後部座席は息子のおしっこまみれになりました」
まさかの大惨事だったが、息子と旦那は大爆笑。それも腹立たしかったと香織さんはいう。
「結局、次のSAで止まって、後部座敷のシートを水で流したり、ファブリーズをかけたりして大変でした」
子供を責め続けていた香織さんだったが、しばらくすると「ママも人のこと言えないでしょ!」と言われてしまう。
「実は私も去年やらかしてるんですよ……」
◆トイレは大行列で絶望
去年のGW、実家からの帰り道だった。香織さんは激しい尿意に襲われた。
「私はトイレが遠い方なので油断して、お茶を飲みすぎてしまいました」
高速道路は渋滞していたが、なんとかSAに滑り込んだ。しかし、車のドアを開けて絶望した。トイレには行列ができていたのだ!
「女子トイレの出口付近に人が溢れてました。あの並びだと、辿りつくのは早くて5〜10分後。もうこりゃ間に合わん、と思いました」
苦渋の決断で1歳になったばかりの娘のおむつを取り出し、そこにしたそうだ。
「Lサイズだから全然足りるだろ? と思いましたが、全然足りない(笑)。新しいおむつを出してる間に車のシートにおしっこが溢れてしまいました」
その姿を見た息子が「ママ、大人なのにおむつ使ってるー!」と爆笑。旦那はドン引きだったようだ。
◆トイレ付きの車が欲しい
「待ってる間に漏らすよりは全然いいと思ったんですが、結果、失敗に終わりました。子供のLサイズって結構な量を吸収してくれるから大丈夫と思ったんですが、やっぱり子供と大人では違いますね……。
ただ、本当に5分も我慢できなかったんです。私に限らず、家族連れの車移動ってみんなどうしているんですかね? さすがにおむつを広げてしたのは私ぐらいしかいないかもしれませんが、ママ友とトイレの話をしていると、失敗談を聞くことは多いです」
シンママである筆者(吉沢さりぃ)は、とにかく胃腸が弱く、渋滞がこの世でいちばん苦手だ。しかし、そのうち息子氏が大きくなったら、車でお出かけしなければならなくなる日がくると思うのだが、正直コワい。もうトイレ付きの車が欲しい……。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720