ホッカイドウ競馬で新馬戦が開幕! 新種牡馬で最初に勝ち上がりを果たしたのは?

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2024年05月07日 08:00  netkeiba

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早速の勝利を挙げた新種牡馬レッドベルジュール(写真は19年デイリー杯2歳S・(c)netkeiba)
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【イルーシヴクオリティ】

 現役時代はアメリカで20戦9勝。G1では4着が最高着順でしたが、ポーカーH(米G3・芝8ハロン)を6馬身差で圧勝した際に、1分31秒63という芝8ハロンの世界レコード(当時)を樹立しました。

 ミスタープロスペクターの後継種牡馬のなかで屈指の良血馬であるゴーンウェストを父に持ち、母方にはノーザンダンサー、グロースターク、サーアイヴァーという名血を抱え、さらにはセクレタリアト≒サーゲイロード≒ナタシュカ3×4・3という優れた配合構成が相まって、種牡馬として大成功を収めました。2004年には北米チャンピオンサイアーの座についています。

 アメリカのダート競馬だけでなく、ヨーロッパ、オーストラリア、ブラジルの芝競馬でも自身のスピードを伝え、スマーティジョーンズ(ケンタッキーダービー、プリークネスS)、レイヴンズパス(BCクラシック、クイーンエリザベス2世S)、クオリティロード(米G1を4勝)、イルーシヴケイト(ロートシルト賞2回など欧州G1を4勝)など多くの活躍馬を出しました。母の父としてもノーネイネヴァー(モルニー賞)、ショウナンアデラ(阪神JF)など、優れた実績を挙げています。

 最良の後継種牡馬であるクオリティロードは、生涯に3つのトラックレコードを樹立し、とくに2010年のドンH(米G1・ダ9ハロン)で記録した1分47秒49は、べイヤー指数で「121」という破格の数値でした。

 日本ではレイヴンズパスの仔タワーオブロンドンがスプリンターズSを勝って種牡馬入りし、初年度産駒が今年の新馬戦でデビューする予定です。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「ホッカイドウ競馬で新馬戦が始まりました。新種牡馬の勝ち上がりはありましたか?」

 現時点で6レース行われています。勝ち馬とその父は以下のとおり。

4/17 1000m ゲクウ(父スズカコーズウェイ)
4/24 1100m ベラジオゼロ(父ホッコータルマエ)
4/25 1000m クインタ(父ディスクリートキャット)
5/1  1000m ウィルオレオール(父レッドベルジュール)
5/1  1000m ファストワン(父エスポワールシチー)
5/2  1100m エイシンキャプテン(父カレンブラックヒル)

 このうち、5月1日に勝ち上がったウィルオレオールが新種牡馬レッドベルジュール産駒です。

 レッドベルジュールは現役時代、デイリー杯2歳Sを含めて3戦2勝。「ディープインパクト×アンブライドルズソング」という組み合わせで、母方の奥にストームキャットを持つ配合は、コントレイルとまったく同じです。ウィルオレオールは父の初年度産駒17頭のうちの1頭で、青森県の風ノ丘ファームの生産馬です。

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