面識生かし、連れ出したか=不動産会社役員、夫妻と取引―内縁夫とは「親友」・那須2遺体

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2024年05月10日 07:31  時事通信社

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時事通信社

関根誠端容疑者の自宅を家宅捜索する警視庁の捜査員=7日、東京都世田谷区
 栃木県那須町の河川敷で会社役員夫妻の遺体が見つかった事件で、首謀者とみられる会社役員、関根誠端容疑者(32)と不動産会社役員、前田亮容疑者(36)は十数年来の友人で、共に夫妻と面識があったことが9日、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、前田容疑者らに案内された夫妻は、暴行現場とされる空き家に警戒することなく向かったとみて調べている。

 捜査関係者によると、両容疑者は互いの関係について、「十数年前に飲食店の従業員と客として知り合った」「親友だ」と供述している。

 関根容疑者は会社役員宝島龍太郎さん(55)、幸子さん(56)夫妻の長女と数年前から交際。内縁の夫として、宝島さんの会社でマネジャーを務めていた。前田容疑者は関根容疑者が長女と交際する前に、仕事で夫妻と知り合い、2〜3回取引したことがあった。

 夫妻は遺体で見つかる前日の4月15日夜、前田容疑者が借りたレンタカーで東京・上野を出発。JR五反田駅近くで関根容疑者と合流後、品川区東品川を訪れた。周辺の防犯カメラには宝島さんが両容疑者と共にリラックスした様子でたばこを吸い、夜景を眺める姿が映っていた。

 その後、前田容疑者はレンタカーで夫妻を同区東五反田の空き家に案内した。夫妻は同16日未明、空き家で暴行を受け、那須町に運ばれたとみられている。

 前田容疑者は逮捕前の任意聴取で、「宝島さんから『物件を見に行きたい。車を出してほしい』と頼まれた」と説明した。しかし、捜査本部は同容疑者が事情を知りながら夫妻を連れ出した可能性もあるとみて、裏付けを進めている。 
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