『スリープ』『関心領域』ほか、カンヌを賑わせた話題作が続々日本公開

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2024年05月12日 13:01  cinemacafe.net

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『スリープ』© 2023 SOLAIRE PARTNERS LLC & LOTTE ENTERTAINMENT & LEWIS PICTURES ALL Rights Reserved.
チョン・ユミとイ・ソンギュンが共演、ユ・ジェソン監督の長編監督デビュー作にして第76回カンヌ国際映画祭批評家週間に選出された韓国映画『スリープ』が6月28日(金)より全国公開。

さらに本年度アカデミー賞にて2部門に輝いた『関心領域』、ナタリー・ポートマン×ジュリアン・ムーア競演『メイ・ディセンバー ゆれる真実』など、今年の第77回カンヌ国際映画祭の開幕を控えるなか、昨年選出され話題を呼んだ映画が続々日本公開。注目の5作品をピックアップした。


批評家週間選出:『またヴィンセントは襲われる』5月10日公開

ハリウッドリメイク決定!

ただ目が合っただけで周囲の人々に襲われるようになった男が、生き残りの戦いの果てに辿り着く“終末”を描いたフランス発の不条理サバイバル・スリラー。

ヴィンセントはある日を境に、老若男女を問わず、様々な人々から突然襲われ、命を狙われるように。しかし、加害者たちは襲撃時の記憶を失っていた。やがて、「事件の原因は被害者の方にあるのでは」と疑われるヴィンセント。終わらない襲撃の法則を辛うじて発見した彼は、生き残りをかけた自衛を開始する…。


コンペティション部門選出・グランプリ獲得『関心領域』5月24日公開

オスカー2部門受賞のA24作品

イギリスの作家マーティン・エイミスの同名小説を原案に、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(13)のジョナサン・グレイザー監督が10年もの歳月をかけて映画化。

「The Zone of Interest(関心領域)」とは、第2次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュビッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。映画では、強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしが描かれる。


コンペティション部門選出:『メイ・ディセンバー ゆれる真実』7月12日公開

ナタリー・ポートマン×ジュリアン・ムーア競演

当時36歳の女性グレイシーはアルバイト先で知り合った13歳の少年と情事に及び実刑となった。少年との子どもを獄中で出産し、刑期を終えたグレイシーは彼と結婚。夫婦は周囲に愛され平穏な日々を送っていた。

ところが23年後、事件の映画化が決定し、女優のエリザベス(ナタリー・ポートマン)がモデルになったグレイシー(ジュリアン・ムーア)とジョー(チャールズ・メルトン)を訪ねる。彼らと行動を共にし、調査する中で見え隠れする、あのときの真相と現在の秘められた感情。そこにある“歪み”はやがてエリザベスをも変えていく…。

『エデンより彼方に』『キャロル』など、重厚かつセンセーショナルな作品で熱狂的なファンをもつ異才トッド・ヘインズ監督が、ふたりのオスカー女優とタッグを組み、観る者を“抜け出せない万華鏡”に誘う衝撃のドラマを描き出した。



コンペティション部門選出:『CLUB ZERO』(原題)2024年公開

ミア・ワシコウスカ×気鋭女性監督

第72回カンヌ国際映画祭女優賞の『リトル・ジョー』の気鋭監督ジェシカ・ハウスナーが贈るダークスリラー。

名門校に赴任してきた教師ノヴァクは新しい教科を導入する。彼女の指導により生徒たちは食事の量を減らし、社会規範に挑戦していくが、事態は危険な方向へと発展していく…。


批評家週間選出:『スリープ』6月28日公開

ポン・ジュノ作品助監督の監督デビュー作

ある夜を境に、眠る度エスカレートしていく夫の異常行動。睡眠クリニックの受診を決意した矢先、巫女からは謎の御札を勧められる――。

夜が訪れることに恐怖を覚える妻を『82年生まれ、キム・ジヨン』『トガニ 幼き瞳の告発』でその確かな実力を披露してきたチョン・ユミが演じ、無意識の異常行動をきっかけに、眠ることに恐怖を抱く夫を『パラサイト 半地下の家族』『最後まで行く』のイ・ソンギュンが務める。

自身の助監督経験をもつ、ユ・ジェソン監督のデビュー作にポン・ジュノは「ここ10年で観た中で最もユニークかつ恐ろしい映画。平凡な日常の空間で予測不可能な物語が繰り広げられる、スマートな監督デビュー作。ぜひスクリーンで味わってほしい」と称賛を送った。

人間の三大欲求の1つ、睡眠。日常にある最も安静な時間だが、その一方で意識を失った無防備な状態でもあり、もっとも死に近い時間ともとれる。もしも、その時間を得体の知れない“それ”に脅かされたら? という発想を基に、「予測不能」な驚きと「自身にも起こりうるかも知れない」共感を観客へ提示する本作。韓国公開時には興行収入ランキングにおいて前週1位を記録していた『オッペンハイマー』を退け、見事1位を獲得、3週連続で首位をキープした。





(シネマカフェ編集部)
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