“所得税・住民税”から「合計4万円」が減税される!?6月から実施される「定額減税」について専門家が解説!

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2024年05月13日 21:00  TOKYO FM +

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“所得税・住民税”から「合計4万円」が減税される!?6月から実施される「定額減税」について専門家が解説!
杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの新ラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30〜7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

5月12日(日)の放送テーマは、「定額減税はじまります!」。国税庁課税部 法人課税課 課長補佐の五十嵐記子(いがらし・のりこ)さんをゲストにお迎えして、2024年6月からスタートする「定額減税」について伺いました。


杉浦太陽、五十嵐記子さん、村上佳菜子



◆「所得税」とは?

私たちの暮らしを支え、いろいろな公的サービスの提供に使われている“税金”。使用用途は、年金や医療などの社会保障や福祉、警察、消防、水道、道路の整備、教育、災害の復旧復興など多岐にわたり、税金の種類も、消費税をはじめ所得税、住民税、相続税、贈与税など40以上あります。そのなかで今回は、6月から実施される新しい制度「定額減税」について学びます。まずは、その対象となる所得税について解説します。

所得税とは、会社から支払われる給与や自分で商売をして稼いだお金などにかかる税金のことで、手に入れたお金から必要経費などにあたる額を差し引いた残りの金額を「所得」と言い、これが所得税を計算するもとになります。

所得税額を計算する際「控除」と呼ばれる、税金を納める方々を取り巻く状況(家族構成など)に応じて所得から一定の額を差し引きます。また所得税は「累進税率」という控除後の所得の金額が大きければ大きいほど税率が高くなる仕組みになっており、「このように、所得税は所得の大きさに応じた負担を求めることができ、家族構成などの状況に応じたきめ細かな配慮をおこなうことができる税金です」と五十嵐さん。

そして、会社は給与のなかから所得税をあらかじめ差し引いて、給与を受け取る側に代わって国に納めます。これを「源泉徴収制度」と言い、法律によって決められています。また所得税以外にも、会社は住民税や社会保険料を給与から差し引き、まとめて国や地方公共団体に納めています。

そのため、会社側は従業員の家族構成などを把握できていないと、税金を納める正確な額が出せないので、従業員は扶養親族を会社に申し出ることとされていますが、申し出がない場合、所得から控除される額が小さくなる可能性があります。杉浦は「定額減税は扶養家族の人数によって減税される額が変わってくるので、会社に家族構成をちゃんと把握してもらうことは非常に重要ですよね」と言及します。

◆「定額減税」の対象者をチェック!

この春、大手企業の賃金アップがニュースなどで報じられていましたが、こうした賃金上昇が見込まれるタイミングと合わせて、デフレからの完全脱却のための一時的な措置として今年6月に「定額減税」が実施されることとなりました。

五十嵐さんは「『定額減税』を簡単に言いますと、令和6年分の所得税と住民税を減税することです。基本的には、本来税金を納める額から減らすことになりまして、その額は、納税者本人の所得税から3万円、住民税から1万円の計4万円。さらに、配偶者を含めた扶養親族がいる場合、1人につき計4万円が減税されます」と解説します。

なお、扶養親族とは未成年の子どもや1人で生計を立てることができない親族のことを指し、パートタイマーやアルバイトで給与の収入額が103万円以下の場合が対象となります。つまり、納税者に扶養家族が3人いた場合、今回の定額減税では4人分の合計16万円が減税されます。

ちなみに、所得税や住民税を納めた額が定額減税の全額に満たさない方は、定額減税しきれないと見込まれる概ねの額を給付します。「給付の対象の方には、夏以降に住民税が課される市区町村からご案内があります」と五十嵐さん。

定額減税は、給与所得者だけでなく、公的年金を受けている方や個人で商売をされている方も対象になります。ただし、給与の収入額が2,000万円を超えるような高額所得者は対象外です。なお、定額減税は6月以降の給与分が対象となるため、従業員は会社側に扶養親族などの状況をきちんと申請する必要があります。

定額減税について不明点があれば国税庁の「定額減税特設サイト」をチェックしましょう。ここにはパンフレットや動画、Q&Aなどの各情報が掲載されています。

最後に五十嵐さんは、お金に関する制度が始まる際、それに乗じた詐欺が多発する恐れがあることから、「国税庁や国税局、税務署などが『定額減税の関係で還付を受けられるので……』と切り出して、銀行の口座番号や暗証番号などをお聞きすることは絶対にありません! そのようなメールや電話にはご注意ください」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、今回学んだ「定額減税」を復習します。まず、村上は「定額減税が(6月から)始まることを知ってほしいです!」と改めて強調。一方、杉浦は“定額減税特設サイト”を注目ポイントに挙げ、「ホームページをチェックして、(定額減税について)ちゃんと把握しましょう。お得な情報しかなので、ぜひ皆さんにも知ってほしいです」とコメントしました。


(左から)杉浦太陽、村上佳菜子



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5月12日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年5月20日(月)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30〜7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://audee.jp/program/show/300007925
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