周りの人の仕事も増やしてしまう「要領が悪い人」の特徴 “残業の多い職場”の改善にもつながる要領を良くするコツ

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2024年05月14日 11:00  ログミー

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要領が悪い人は、思いつきで仕事を増やしがち

伊庭正康氏:今日は、要領のいい仕事の進め方を紹介していきます。要領のいい人と要領が悪い人の違いはどこにあるんでしょうか? それは、ズバリこれ。「何をするのか」を考える人は要領が悪く、要領のいい人は「何に絞るか」を考えています。

あなたは仕事を増やしがちなタイプでしょうか? それとも仕事を絞るタイプでしょうか? そこによって要領の良し悪しが生まれます。今日は要領良く絞る方法を紹介します。

このチャンネルは、ビジネス書を40冊以上書き、年200回登壇する研修講師の伊庭だからこそお伝えできる、人生を激変させるTipsを紹介していきます。最後までどうぞよろしくお願いいたします。週に4回配信していますので、レベルアップすること間違いありません。ではいきましょう。

今日は「三流」「二流」「一流」の流れで紹介していきます。三流は要領が悪い人、二流はそこそこな方、そして一流はすばらしく要領のいい人。今日は一流を目指していただくために、三流、二流も紹介していきます。あなたはどこに当てはまっているかチェックしてください。

まずは三流から。三流の要領が悪い人は、思いつきで「あれをやってみようかな?」「これをやってみようかな?」と思いがち。そして、思ってしまったことをやりがちなんですね。

例えば、あなたがビジネス系YouTuberになったとして、「登録者数10万人を目指すぞ」と決めたとしましょう。この時に「どうしようかな?」と思うわけですよね。三流の要領の悪い人は、「サムネを目立たせたほうがいいかな?」「バズる動画を一発入れたほうがいいかな?」「顔出しをしたほうがいいかな?」と思っちゃいます。

(三流は)この「いいかな?」をそのままやっちゃうということなんですね。「サムネを目立たせたほうがいいかな?」といって、目立つサムネを作っちゃう。これってギャンブル的ですよね。ハマればいいけど、ハマらなければやることが増えて仕方がありませんよね。

こういうことが仕事で起こります。業績に苦労する営業の方であれば、「とにかく行動量を増やしたほうがいいかな?」と、電話数、訪問数、DM、メールを増やすなど、「増やしたほうがいいかな?」といって、やることが増えてしまいますよね。

そしてもう1つが残業の多い職場の上司。「残業しないように、メールを早く処理する方法を教えてあげたほうがいいかな?」。これも「いいかな?」ですよね。じゃあ、この「いいかな?」をやったところで根本的に問題が解決するかというと、そういうことじゃない。ダメなんです。これは仕事を増やす典型例でございます。

成功している人の共通点を真似するだけではNG

じゃあ、二流にいきましょう。二流は成果が安定しない、良い方法をマネしようとするんです。「よく『パクれ、パクれ』と言いますが、パクるだけではダメなんですか?」という声がよくありますが、パクるだけではちょっと不安定なんですよね。

(先ほどと同じように)ビジネス系YouTubeで登録者数10万人を目指すぞというシーンで、二流の方は「Aのチャンネルは登録者数が10万人いっているぞ。コラボがバズっているな」とか、Bのチャンネルを調べて「おお。こちらも少しコラボがバズってそうだぞ」と思う。

Cのチャンネルを見て「こちらはコラボがあんまりバズってはいないけど、何かあるのかな? でも、なんかコラボって良さそうだよね。なんとなくの共通点は『コラボをしていた』ということかな。よし」と言って、コラボをするんです。

二流の方は「共通点」を探してマネをするんですが、共通点を探したとて、自分と状況は違うので、当然当てはまらないことがありますよね。ですから、こういうことが起こります。

業績に苦労する営業の方は、トップセールスたちの行動、トーク、ツールをマネする。やらないよりは絶対にやったほうがいいので、全部やっていただきたいんですが、お客さまの状況、テリトリーの状況、自分のスキルの状況は違いますよね。ですので、これだけではないということです。

あと、残業の多い職場の上司は「残業しないよう、うまくいっている人の方法をマネさせてみよう」というふうにやりがちなんですが、マネをしたところで状況が違うことはありますよね。ですので、これも不安定になっちゃいます。やらないよりはましなんですが、これだけではストライクに入りにくいというお話です。

要領がいい人の考え方

さあ、お待たせしました。一流の要領がいい人は何をやっているのか? それが、なかなか会社では教えてくれないことなんです。要領がいい人の考え方は、「なぜ?」と仮説を立ててから動くということなんですね。

先ほどと同じ例で、ビジネス系YouTubeで登録者数10万人を目指すとすると、まずは「起こっている事実はどんなことがあるの?」ということを考えるんです。「まずは登録者数10万人のYouTubeを探してみよう。たくさんあるな。ここから普遍の事象を探してみよう」と。つまり、ある程度の共通項は探すんですね。

すると、「継続更新しているチャンネルが多いな。10分以上の動画が多いぞ。サムネイルが非常にわかりやすいな。でも、なぜこれらが10万人までいったのかな? なんでかな?」と、いくつか理由を考えます。「うーん」と言って、いくつかの理由の中から仮説が生まれるんです。

「そっか。『10分動画』とか『サムネがわかりやすい』というのは、YouTubeのアルゴリズムにフィットしている可能性が高そうだな。だとしたら、YouTubeのアルゴリズムに従うのがベストかな。登録者数10万人にいくためには、アルゴリズムに従ったやり方をメインでやっていこう」というふうにやったらどうでしょう。ストライクに入りそうですよね。

つまり、「なぜ?」と考えた上で、「だとしたら?」と仮説を考えるイメージです。じゃあ、仕事のイメージでお話ししていきましょう。

業績に苦労する営業であれば、「なぜ?」とトップセールスたちの行動を見るわけですよね。すると、「ひょっとすると、どこかで聞いた『パレートの法則』に従っている可能性があるな」(と気づく)。パレートの法則というのは、2割のお客さまが8割の売上を作っている、VIPなお客さまが売上のほとんどを作っているという考え方ですね。

「そうか。パレートの法則と同じかもな。確かに行動はすごく合理的だな。だとしたら、顧客の優先順位づけをしているからかもしれない。よし、調べてみよう」と、仮説をもって事実を調べる。「やはりそうか。では、私も優先順位をつけて、やること・やらないこと、A層・B層・C層のお客さまに適切なやり方をやっていこう」と考えるかもしれませんよね。

要領が悪いと、自分も周りの人も忙しくさせてしまう

残業の多い職場の上司について、これは実際にあったケースです。「なぜ残業をしているのかな?」なんてことを思うわけですよね。

「そうか。残業をしない人は、収入よりもワーク・ライフ・バランスを優先していることが多そうだな。ということは、残業をする人はどこかで残業代を当てにしている生活をしている可能性がある。だとすれば、心理的な抵抗があって然るべきだ。だとしたら、評価に反映をさせると、本人も努力したくなるのではないか?」。

つまり、残業の時間数が少なければ少ないほど、きちんと評価に反映をしてあげると、それはお給料に転換されますよね。このように、「よし、ヒアリングをしてみよう」「やはりそうか。では、残業代をきちんと評価に反映するように、『早く帰れたら、残業代の分をちゃんと担保できるよ』と設計してあげたらいいのかな?」というふうに考えるわけですよね。

ですから、「メールを打つスピードが速くなるよ」ということを教えて差し上げたとしても、そもそもの現状に合ってないことがこれでわかりましたよね。

なので、まずは「なぜ?」「だとしたら?」ということをいくつか考えるんです。その中で1つ、「これかな?」と思うわけですよ。「いや、これじゃなかった」となれば、また別の仮説を立てる。「やはりこっちだったかな?」という、仮説ありきで動いているかどうかが要領の良さになってきます。

では、まとめていきましょう。要領の悪い人は「これをやったほうがいいかな?」で動いちゃうので、自分も忙しくなるし、周りの人を忙しくさせてしまいます。ですから、「いいかな?」というのは非常に良くないんですよね。

あと、「マネしてみたら」というのは二流のやり方ですよね。これも悪くはないんですが、ストライクに入りにくい。ですから、思いつきやマネで動くと、どうしても要領が悪くなってしまう。

じゃあ、要領のいい人は? そうです。「なぜ?」をいくつか考えます。そして、「だとしたら?」という仮説もいくつか考える。その中で「これかな? いったんこれを置いてみよう。違ったらこちらかな?」というふうに、仮説ありきで動く。実験を繰り返しているようなイメージです。

どうでしたでしょうか。あなたはどのタイプでしたか? ぜひこれからは、「なぜ?」「だとしたら?」という仮説を2つか3つは考えて、「これかな?」という流れでやってみてください。絶対に要領は良くなります。

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