違法っぽい「ケシの花」見つけたら? 庭に生えちゃってたら罪に問われる? 正しい対処は「抜かずに通報」

3

2024年05月15日 10:00  弁護士ドットコム

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

弁護士ドットコム

記事画像

茨城県東海村で、5歳の男の子が法律で栽培が禁じられている「ケシの花」を発見したと報じられています(茨城新聞クロスアイ5月14日付)。


【関連記事:■セックスレスで風俗へ行った40代男性の後悔…妻からは離婚を宣告され「性欲に勝てなかった」と涙】



実は、「ケシの花」にはさまざまな種類があり、麻薬の原料となるために「あへん法」で栽培が禁止されている種類と、同じケシ科でも植えても良い種類に分かれています。見慣れていないと、どれも同じように見えてしまいます。



しかし、男の子は植物が好きで、図鑑をよく見ていたそうで、村道沿いに危険な「アツミゲシ」が生えていることを発見したとのことです。



もし、私たちが栽培が禁止されている「ケシの花」を見つけた場合、どのように対応するのが正しいのでしょうか。「不正大麻・けし撲滅運動」を進めているの担当者に聞きました。



●引っこ抜いてはダメな理由

——東海村で男の子が発見した「アツミゲシ」ですが、栽培が許されている「ナガミヒナゲシ」などと見分けることが難しいです。万が一、「違法っぽいケシの花」を見つけた場合、どうすればよいのでしょうか。



「当然のことながら、生えている花が違法なものか、そうでないものか、区別のつかない方はいらっしゃいます。ですので、まずは、各都道府県の薬務担当の部署であったり、最寄りの保健所にお問い合わせしていただければと思います」



——現物を引っこ抜いて、自治体などの窓口に持ち込んだ場合はどうなるでしょうか。



「麻薬を抽出できる部分を『けしがら』といいますが、栽培が禁止されているケシを引っこ抜いてしまった場合、『けしがら』に相当することになります。その所持は違法になりますので、一般の方はお持ちになれません。ですので、もし違法が疑われるケシがあった場合は、必ず引っこ抜かないでくださいとお願いしています」



_栽培が禁止されているケシの種類(東京都のリーフレットより https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/anzen/kenkou_anzen/stop/taima/index.files/R3_gozonji.pdf) _



●庭で知らずに栽培していた場合は「指導」

——もしも、違法な「ケシの花」が、勝手に庭に自生してしまっていたらどうしたらよいのでしょうか。罪に問われる可能性はありますか。



「個別の判断にはなりますが、もし違法であることを知らずに、ただきれいな花だからという理由で、栽培されてしまっていた場合は、すぐに罪に問われることはないと思います。ただ、今後気をつけてくださいといった指導はさせていただきます。



その場合でも、必ず抜かないでいただきたいです。私たちが除去しますので、ご相談いただければと思います」



——東京都の統計をみますと、年々、けしの発見除去件数が減っているようにみえます。



「毎年数万件はあった平成の頃に比べると、ここ数年は3000〜5000件程度で推移しています。



ただ、植物のことなので、今後どうなるのかわかりません。栽培が禁止されている『けしの花』は、大体4月〜6月ごろまでに咲きますので、7月31日まで、『不正大麻・けし撲滅運運』をおこなっています。違法なケシと栽培が可能なケシの花の写真を載せたリーフレットを配布するなど、活動しているところです」


このニュースに関するつぶやき

  • ヒナゲシは…繁殖するんよ、梨農家さんが畑沿いに撒いたらあれよあれよというまに御近所の庭が侵略されたわ。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(2件)

前日のランキングへ

ニュース設定