有権者「演説聞こえなかった」=つばさの党、大音量で主張かき消す―逮捕の黒川容疑者ら

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2024年05月17日 20:01  時事通信社

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時事通信社

衆院東京15区補欠選挙告示日に、電話ボックスに上って声を上げる根本良輔容疑者=4月16日、東京都江東区のJR亀戸駅前(ユーチューブより)
 公選法違反容疑で逮捕された政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者らによる選挙妨害の現場となった演説会場にいた有権者からは17日、「妨害でしかなかった」「演説が聞こえなかった」との声が聞かれた。

 逮捕容疑となったのは衆院東京15区補選の告示日の4月16日昼、東京都江東区のJR亀戸駅前での演説。無所属で出馬していた乙武洋匡氏陣営が演説を始めたところに、黒川容疑者らが押し掛けた。つばさの党はこの様子を動画サイトでライブ配信していた。

 逮捕された3人は1時間以上にわたり、途切れることなく代わる代わるマイクを回し、乙武陣営のスタッフが耳を覆うほどの音量で怒号を浴びせた。黒川容疑者と、候補者だった根本良輔容疑者は、電話ボックスの上によじ登り、乙武氏には過去の女性問題を、応援に駆け付けた小池百合子都知事には「学歴詐称疑惑」について、「国民に説明しろ」などと叫び、具体的な政策の主張はなかった。

 乙武氏らは怒号を無視して自身の政策を聴衆に訴えていたが、黒川容疑者らの声が重なり、乙武陣営から聞こえる声は途切れ途切れに。つばさの党の選挙カーは、約10秒間にわたるクラクションを何度も鳴らし続けた。

 駅前の宝くじ売り場の女性販売員は「小池さんの声は何も聞こえなかった」と振り返った。駅構内の店舗の女性店員(53)は「逮捕は当然。お客さんとの会話もままならなかったし、演説が全く聞こえなかった。主義主張もなく、単なる妨害だった」と非難した。

 駅前のバス停で居合わせた上蕨博さん(91)は「音が大きくて、どちらも何を言っているのか分からなかった。選挙演説の妨害なんて言語道断だ」と語気を強めた。近所の70代男性は「二度と繰り返さないよう、警察にはしっかりと捜査してほしい」と求めた。

 一方、会場前の工事現場で警備員をしていた小沢隆志さん(67)は、「どちらも大きな音だったし、暴力を振るったわけでもない。違法とまでは思わない」と話した。 

このニュースに関するつぶやき

  • 声の暴力だろ。北海道ヤジ事件を表現の自由等と裁定した北海道地裁のアホ裁判官の責任では?。第二第三の黒川が発生する。今解散なんてしたら、全国でつばさが暗躍する。
    • イイネ!1
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