【宮田莉朋F2密着】フリー走行でマシントラブル多発。経験を積むことに注力したスプリント/第4戦イモラ

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2024年05月20日 17:20  AUTOSPORT web

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2024年FIA F2第4戦イモラ 宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)
 FIA F2のヨーロッパラウンドが開幕した。その初戦となる2024年第4戦の舞台はイタリア・イモラ。

「ヨーロッパのサーキットは、バルセロナとスパしか走ったことがないので、イモラでの厳しい週末になることは予測していました。サーキットの印象は、アップダウンがあって縁石も高く、日本にはないコースです」と、宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は語った。

 そのイモラでの初日は、宮田が想像していた以上に厳しい一日となった。

「初めて走るコースだったので、フリー走行で周回を重ねて習熟したかったんですが、クルマにいくつかトラブルが出てしまいました。ストレートを走っていると突然リミッターに当たってしまったり、普通に戻ったり、エンジンが不安定な動きをしていました」

 FIA F2のフリー走行は45分間の1回のみ。それでなくとも時間がないなか、宮田は不完全燃焼のまま、予選に臨むこととなった。

「トラブルを解決するためには時間がかかるので、とりあえずフリー走行を走ることにしましたが、トラブルが出るたびに、ピットインとアウトを繰り返して、何か起きているのかを確認するためにガレージで時間を要してしまったので、まともな周回は5周ぐらいしかできませんでした。はっきり言って、コースを完全に理解できないまま、予選に臨むことになりました」

 そんななかで宮田は予選を終え、暫定結果では12番手に入った。しかし、正式結果は16番手となった。

「予選でトラブルが再発しなかったことはまず良かったです。予選を終えた段階では12番手だったんですが、トラックリミット違反を取られていたドライバーの数人が結局、違反ではなくなったため、抹消されたタイムが復活したので16番手に落ちました。でも、最下位を覚悟していたので、16番手は順位としては残念ですけど、チームメイトとは0.6秒差くらいでしたし、最悪ではなかっただけ良かったです」

 18日に行われたスプリントレースは、スタート直後にアクシデントが発生したが、宮田はそれをかわしてレースを続行した。

「スプリントレースはスタート直後のターン1で起きたアクシデントの影響を受けて、コースアウトを余儀なくされましたが、ぶつからずに済んだのは良かったです。リスタート後はDRSトレイン状態になってオーバーテイクすることはできなかったのですが、しっかりと前について行けました」

 14番手でチェッカーを受け、他車の失格により13位となった宮田は、スプリントレースをこう振り返る。

「クルマのバランスはまだ改善する余地がありますが、いまは走ったことがないヨーロッパのサーキットでしっかりと経験を積むことが大事なので、最後まで走り切れたことは良かったです」

 さらに宮田はこう続ける。

「今回、FIA F2参戦1年目のドライバーがポールポジションを取りましたが、彼らはヨーロッパで4、5年走っています。僕はFIA F2だけでなく、ヨーロッパのサーキットも1年目。そのあたりはチームのメンバーも理解してくれていて、僕がフリー走行からレースにかけて徐々にペースアップしていくプロセスを温かく見守ってくれています。バルセロナでのテストではトップタイムもマークしているので、いまは経験を積むことが大切だと認識しています」

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