音楽プロデューサーのショーン・コムズ(以下:ディディ)が元恋人キャシー・ベンチュラへ暴行を加える監視カメラ映像を、米CNNが入手して現地時間5月17日に報道。これを受けてディディはInstagramへ謝罪動画を投稿しました。世間が騒然とする中、ヒップホップ界の大物MC・50セントはInstagramでこれらの出来事を取り上げ率直な意見を述べ、ますます大きなニュースとなっています。
●恋人を蹴って引きずり…… 衝撃映像が公開
グラミー受賞歴を持つヒップホップ界指折りの成功したミュージシャンであり、“パフ・ダディ”、“P・ディディ”などの別名でも知られるディディ。CNNが報道した監視カメラ映像は2016年に撮影されたものとされ、立ち去ろうとするキャシーを追いかけてきたディディがホテルの廊下で彼女を引きずり倒す、蹴るといった暴行を加え部屋へ連れ戻すという内容です。
キャシーは2023年11月にディディから性的暴行や身体的虐待を受けてきたと訴えていましたが、ディディはこれを否定。提訴の翌日に両者は和解しています。
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●衝撃的なニュースが続くディディ 現地警察も声明発表
なお、2024年3月には性的虐待と国際的な性的人身売買の容疑で米連邦捜査当局はディディのカリフォルニア州とフロリダ州2カ所の自宅を家宅捜査しており、そちらもショッキングなニュースとして見だしを賑わせました。
今回のニュースが報じられたのち、ロサンゼルス郡地方検事は、当時ロサンゼルスにあったインターコンチネンタルホテルでの出来事とされるこの映像がネット上に拡散されていることを「承知している」と声明を出しました。
しかし「非常に不穏で見るに堪えない」と表現しつつも、映されている行為が2016年のものとすれば暴行罪として起訴できる時効を過ぎており「残念ながら起訴はできない」とコメントしました。
●謝罪動画公開も、批判がやまない理由
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さらに騒動をうけ、ディディは5月19日にInstagramへ謝罪動画を投稿。「人生で最も暗い時期を振り返るのは難しいことだが、時にはそうしなければならない」と2016年の自身が現在とは別の状況にあったと示唆しつつ、「あの動画での私の行動は弁解の余地がない。動画での私の行動について、全責任を取ります」と自身の非を認めました。
しかし行動そのものには「本当に申し訳ない」と反省や謝罪があったものの、キャシーの名前は含まれず、キャシーへの謝罪を口にしていないことを多くの人が指摘。ディディの謝罪動画が投稿されたのち、キャシーの弁護団は声明を出し、「コムズが最近出した声明は、彼が傷つけた多くの人々よりも彼自身のため」だと非難しました。
そしてキャシーをはじめ多くの女性がディディから虐待されたと訴えたとき、彼は全否定し彼女たちは金銭目的と切り捨てた対応を回想。「彼の度重なる否定が偽りであったことが証明されて初めて“謝罪”しなければならなかったこと、それは彼の哀れな自暴自棄ぶりを表しています。もう誰も彼の不誠実な言葉に振り回されることはありません」ときっぱり述べました。
●「こんなのうまくいくはずがない」 ヒップホップの大御所が非難
これらの一連の流れに対し、ディディより6歳年少ながら同じくヒップホップ界の大御所50セントはInstagramへ私見を投稿。発端となった監視カメラ映像やロサンゼルス郡地方検事の声明などを連投し、ディディの謝罪動画については「こんなのうまくいくはずがない。誰が彼に助言してるのだろう? やれやれ、悪手だな」とコメントしています。
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さらにキャシーの弁護団による声明について、「あの映像が流出し、彼が彼女に謝罪しなかったのを見て、彼女がどう感じたか理解できる。映像を見た女性がどう感じるかを考えていなかったように感じられたと思う」と述べたことをはじめ非難し続け、各投稿へ数万件のコメントが寄せられる反響となっています。
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