水卜麻美アナの管理職昇進で透けて見える日本テレビの若手アナ育成の失敗

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2024年05月21日 12:01  日刊サイゾー

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日本テレビ

 日本テレビの水卜麻美アナ(37)が、6月1日付の人事で“チーフスペシャリスト”という管理職に昇進することが明らかになった。先輩アナウンサーを飛び越えて、30代での管理職昇進は異例のこととなる。

 日本テレビの看板アナウンサーとして、長きにわたって活躍し続けている水卜アナ。現在は朝の情報番組『ZIP!』の総合MCを務めている。今回の異例の昇進は、以前からフリー転身の噂が絶えない水卜アナへの引き留め工作なのではないかともささやかれている。

「水卜アナ本人にフリーになる意志があるかないかは別として、日本テレビとしては人気のある若手アナがあまり育っていない現状があり、まだまだ水卜アナというスターアナに頼らざるをえない。昇進という形で日テレからの厚い信頼を示すとともに、昇給を含めた優遇をすることで、水卜アナに対し“日テレに骨を埋めるしかない”という状況を作り出そうとしている側面はあるでしょう」(テレビ局関係者)

 日テレ内での“ポスト水卜アナ問題”は、たしかに深刻だ。日テレを任せられる後継者が出てこない限り、水卜アナとしても退社を決断できないだろう。

 ここ数年でいうと、水卜アナの後任として2021年3月から2023年3月まで『スッキリ』のMCを担当した岩田絵里奈アナが、ポスト水卜アナになりそうだと言われていた。しかし、2023年に『スッキリ』が終了し、後番組の『DayDay.』のメインMCに就任するのではないかとの噂もあったが、結局『DayDay.』のMCには後輩の黒田みゆアナが就任した。

 現在岩田アナは『シューイチ』『世界まる見え!テレビ特捜部』『沸騰ワード10』『カズレーザーと学ぶ。』で進行役を担当。情報番組ではなくバラエティー路線に活路を見出している。

「岩田アナはバラエティー路線に進みそうですが、日テレの場合バラエティー番組で局アナの個性にスポットを当てることが少ないんですよね。基本的にはものすごく保守的な売り方であり、アナウンサーらしい真面目さが強調されやすい。岩田アナとしても、進行役をしっかりと務めてはいますが、なかなかそれ以上の活躍を見せられないのも事実だと思います。それは『DayDay.』の黒田アナも同様です。メインMCの山里亮太(南海キャンディーズ)さんと武田真一さんがいる限り、黒田アナのキャラクターを引き出される機会は少ない。結局、番組MCに抜擢(ばってき)されたときがピークで、それ以降はあまり話題になっていませんからね」(同)

 また、水卜アナという絶対的な存在が君臨し続けていることが、若手アナの台頭を阻んでいるとの見方もある。

 局アナの“出世パターン”としては、若手時代に情報番組のサブキャスターとして活躍し、そこでキャリアを積んで知名度を高め、徐々に活躍の場を広げていくというパターンがある。たとえばフジテレビの『めざましテレビ』などは、サブキャスターを務めていた女性アナがその後メインキャスターに昇進するというケースが多い。

 水卜アナが担当する『ZIP!』にも多くの若手アナウンサーが出演しており、そのなかからスターアナ候補が生まれてくる可能性もあるだろう。しかし“日本テレビの顔”である水卜アナがMCである以上、若手アナが水卜アナを“食う”ほどの活躍が難しいという現実があるのだ。また、水卜アナを最重要視する日テレ側が、水卜アナを超えて若手を抜擢するという可能性はゼロに等しい。日テレが水卜アナを厚遇すればするほど若手アナの活躍の場が奪われ、余計に“水卜アナ依存”が強まっているのだ。

 もはや日本テレビのアナウンサー育成は限界に達しているのではないかとの声も聞こえてくる。

「水卜アナが特別な存在であるのは揺るぎないことではあるものの、そろそろしっかりと若手を抜擢していかないと、未来がなさすぎます。正統派の売り方ばかりしていないで、むしろバラエティー方面でもしっかり売っていったほうがいい。そもそも水卜アナが人気者になったのは、『ヒルナンデス!』などで培われた親しみやすさや“大食いキャラ”があったからで、日テレらしい正統派アナとして売れたわけではないのですから、水卜アナのパターンを成功例としてもっと活かしていかなければならない。保守的な日テレのアナウンサー育成を見直す時期だと思います」(同)

 日本テレビが真の“ポスト水卜アナ”を生み出すには、根本的な改革が必要なのかもしれない。

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