ONE OK ROCK VS Vaundy “世代”をまたぐ対バンシリーズ最終戦

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2024年05月28日 10:00  ORICON NEWS

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京セラドームで対バンライブを開催したONE OK ROCK&Vaundy Photo by Masahiro Yamada
 ロックバンド・ONE OK ROCKが25日、大阪・京セラドーム大阪でVaundyを迎えた『SUPER DRY SPECIAL LIVE Organized by ONE OK ROCK』3日目を開催した。

【写真】ONE OK ROCK対バンライブ3日目ゲストはVaundy

 埼玉・ベルーナドームで行われた初日と2日目には、同年代の“盟友”バンド・WANIMAと日本HIP HOP界のクイーン・Awichがそれぞれ登場し、貴重なコラボレーションも披露。この日も音楽ジャンルや活動スタイルなどを飛び越える一夜に期待が高まる中、はじめにVaundyが登場した。

■1人のファンからライバルへ 憧れの先輩に突きつける「下克上」

 Vaundyのステージは「不可幸力」「ZERO」「泣き地蔵」によるどっしりと力強い幕開け。「元気か?」と問いかけた際の歓声に「さすがドーム」と驚きを伝えながらも、「仕事で疲れてるやついる?でも明日休みだしね。休みたきゃ明日休め!」と煽り、「裸の勇者」からエモーショナルなバンドアンサンブルを前面に押し出した。

 その後、タイトなベースラインに合わせて自身も体を揺らしながら「踊り子」や「恋風邪にのせて」といったミディアムなダンスチューンを届け、「タイムパラドックス」や「しわあわせ」では伸びやかな歌声でじっくりと聞かせるなど、楽曲ごと明確に異なる表情とを提示していった。

 中盤のMCでは、「私がワンオクを聞いたのは…中学生だったかな。流行りに疎くて、結構遅めだった」と振り返りながら、「ちなみに一番好きな曲は『Deeper Deeper』です。かっこいいよね」と明かし、「みんな俺と歳近いでしょ?よかったな、今日は来られて」と、自らファン目線に立つ場面もあった。

 しかし、後半では堂々たる佇まいで「今日ここに何しに来たか知っているか?“世代交代”じゃ。下剋上しに来てやったぜ。ついでにお前らも連れて行く」と宣戦布告。「トドメの一撃」から一気に攻勢へ転じ、「CHAINSAW BLOOD」「逆光 - replica -」といったヘヴィかつラウドなサウンドで畳みかけた。

 そして「Taka(Vo)さんから好きにやっていいよって言われました。これはおそらくみなさんにも言っていらっしゃったと思うんで、全部出してブッ飛んでください」と呼びかけ、代表曲「怪獣の花唄」の合唱で会場を完全に掌握。最後には「またここで会おうぜ!」とドーム公演への意欲も叫び、先輩へとバトンをつないだ。

■後輩からの下剋上に真っ向勝負 “次の次の世代”にも見せつけた偉大な背中

 Vaundyとファンによる熱唱の余韻を引き継ぐかのように、屈指のシンガロングナンバー「We are」でスタートしたONE OK ROCK。冒頭から熱量にピークを付けつつ、Toru(Gt)のリードリフが疾走感を生む「Take me to the top」へとなだれ込んだ。

 Ryota(Ba)とTomoya(Dr)が生み出す極太のグルーヴ、圧巻の合唱、そしてリアルタイムにライブ映像作品を見ているのかと思うほどのカメラワークでも惹きつけた「Cry out」を経て、Takaは今回の3公演について「普段ONE OK ROCKが交わらない人を呼んだつもり」と対バンに迎えた3アーティストを紹介しつつ、「日本の音楽というものは世界中に影響を及ぼす偉大なものだと思っている」と誇った。

 ライブ中盤では「“世代交代”って言われちゃった…」とVaundyから向けられた宣戦布告に触れ、「俺も先輩のバンドを捕まえて言ってたなって。そんな当時の自分の気持ちを蘇らせてくれるような青年」と思いを馳せる。続けて「俺らが彼らくらいの年の頃っていろいろと手探りだった」と振り返りながら、Vaundyの楽曲やパフォーマンス、アーティストとしての姿勢に対して「日本の音楽の未来は明るいなと思う」と賛辞を送った。

 そんな次世代を背負う後輩から提示された“世代交代”については、「俺らは素直なバンドだから、負けたと思ったら『負けた』って言って去るんで。もうちょっと関門の前にいる門番やらせてください」と受けて立つ。Vaundyをステージに呼び込んでコラボレーションを持ちかけ、Vaundyは「仕方ないなぁ」と挑発しながら、うれしそうな笑顔も浮かべた。

 コラボに選ばれた楽曲は「欲望に満ちた青年団」。ONE OK ROCKがまだ先輩に噛みついていたであろう10代の頃に書き上げたこの楽曲で共演したこと、演奏後に「いいバイブスを持った青年。すぐにワンマンでここに立つと思う」と称えたこと、そして「このままだとバウくん(Vaundy)に全部持って行かれる。“伝家の宝刀”出しちゃおう」と言い、予定になかった「Wherever you are」を披露したことなどが、ONE OK ROCKからVaundyに寄せられる期待度の高さを示していた。

 後輩のエネルギーから刺激を受け、その後の展開はまさに怒涛。「Wonder」「Make It Out Alive」といったスケールの大きなサウンドをパワフルに叩きつけ、ソリッドさと重厚さを兼ね備えた「Mighty Long Fall」「The Beginning」でオーディエンスを圧倒した。さらに、アンコールの1曲目では壮大な「Fight the night」を高らかに響かせ、「“大運動会”を開催します」という宣言とともにドームを全力疾走しながら「キミシダイ列車」を届けるなど、振り幅も見せつけた。

 さらに、最終日だからこそのサプライズとして急きょ1曲を追加し、Takaが「俺の一番キライな曲」と呼ぶ「完全感覚Dreamer」を披露。曲中にはオーディエンスの中から子どもを呼び込み、ステージセンターのライザーへ立たせる場面もあった。

 多くの先輩バンドの背中に追いつこうともがき、世界中のステージを経験した上で日本の音楽シーンを担う次世代との共演でも魅せたこの日。Takaは最後に呼び込んだ子どもに向けて「将来はロックスターだからな。俺の背中見とけよ」と伝え、メンバー4人はドームを埋め尽くしたオーディエンス全員にも威風堂々たる後ろ姿を見せつけながら、最後の一音まで鳴らしきった。

■『SUPER DRY SPECIAL LIVE Organized by ONE OK ROCK』京セラドーム大阪公演セットリスト
▼Vaundy
01. 不可幸力
02. ZERO
03. 泣き地蔵
04. 裸の勇者
05. 踊り子
06. 恋風邪にのせて
07. タイムパラドックス
08. しわあわせ
09. トドメの一撃
10. CHAINSAW BLOOD
11. 逆光 - replica -
12. 怪獣の花唄

▼ONE OK ROCK
01. We are
02. Take me to the top
03. Cry out
04. Stand Out Fit in
05. Mad World
06. One Way Ticket
07. 欲望に満ちた青年団
08. Wherever you are
09. Wonder
10. Make It Out Alive
11. Mighty Long Fall
12. The Beginning
<アンコール>
13. Fight the night
14. キミシダイ列車
15. 完全感覚Dreamer

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