香港大引:ハンセン0.03%安で小反落、不動産セクターに売り

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2024年05月28日 18:01  サーチナ

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サーチナ

 28日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比6.19ポイント(0.03%)安の18821.16ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が2.00ポイント(0.03%)安の6686.13ポイントと小反落した。売買代金は977億6400万香港ドルに縮小している(27日は1188億5800万香港ドル)。
 中国と西側諸国の対立が不安視される流れ。カナダの自動車業界でも、同国政府が米国に追随し、中国製EV(電気自動車)の輸入関税を引き上げるとの見方が広がっている。欧州連合(EU)の欧州委員会も現在、中国製EVに関する反補助金調査を実施中だ。また、25日閉幕した主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、「中国製品の過剰供給が貿易相手国の経済を損ねている」と中国を批判する共同声明が採択されている。対中圧力の高まりにより、中国経済が圧迫されると不安視される状況だ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の産業支援策などを手がかりに、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が2.4%安、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が1.8%安、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が1.8%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した海外発展のほか、中国奥園集団(3883/HK)が6.6%、雅居楽集団HD(3383/HK)と遠洋集団HD(3377/HK)がそろって4.3%、旭輝(884/HK)が2.3%ずつ下落した。
 証券セクターもさえない。華泰証券(6886/HK)が2.1%安、中信建投証券(6066/HK)が1.2%安、中信証券(6030/HK)が1.1%安、中国国際金融(3908/HK)が1.0%安で引けた。
 半面、半導体セクターは物色される。晶門半導体(2878/HK)が10.7%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.2%、ASMPT(522/HK)が2.1%ずつ上昇した。政策支援の動きが支え。IC産業振興に向けて新たに発足した国策ファンドは、登録資本が国家集成電路産業投資基金(大基金)として過去最大の3440億人民元(約7兆4500億円)に上る。
 他の個別株動向では、業績成長を手がかりに、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が10.1%高。同社が前日に公表した通期決算は65%増益と堅調だった。
 一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%安の3109.57ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。消費関連株、医薬株、インフラ建設株、金融株なども売られた。半面、半導体株は高い。エネルギー株、公益株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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