自分の「市場価値」を高めて転職成功へ 正しく把握してキャリアップにつなげよう

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2024年05月29日 20:50  まいどなニュース

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自分の市場価値を把握してキャリアップにつなげよう ※画像はイメージです

転職する際は、自分の市場価値を把握することが大切です。市場価値が高い人材ほど企業から求められるため、転職しやすくなります。本記事では、転職における市場価値の概要や高めるメリットを解説します。また、後半では自分の市場価値を把握する方法を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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転職における「市場価値」とは?

市場価値とは「人材を求めている企業から見た自分の価値がどのくらいあるのか」を示す指標です。
転職における市場価値は「企業が求めるニーズ=需要」と「人材が持つ能力=供給」のバランスで決まります。

優れた能力を持っていても、転職市場に同じレベルの人材が多ければ市場価値は高くなりにくいのが現状です。一方、転職市場で希少な存在になれば、他社から見て魅力的に映るため、転職のチャンスが増えるでしょう。
自分の市場価値を高めるには、経験やスキルだけでなく、専門性やポータブルスキルなど、さまざまな要素を磨くことが重要です。

市場価値の高さが重要な理由

転職するか否かに関わらず、市場価値を高めることは、キャリアにおいて重要な要素になります。

【キャリアショックに備えられるため】

自分の市場価値を高めておくと、キャリアにおける不測の事態(=キャリアショック)に備えることが可能です。

これまで、リーマンショックや新型コロナウイルス感染症の流行など、企業にとって大きなダメージになる出来事が多々ありました。特に新型コロナウイルス感染症の流行では、多くの人が職を失いました。想定外の出来事が起きたときには、誰もがキャリアショックに陥るリスクがあります。

また、大企業に就職すれば安泰といった時代は終わり、業績が黒字でも早期退職者を募集する企業もあります。日頃から自分の市場価値を意識し、万が一の事態に備えておくことが重要です。

【成果主義を導入する企業が増えているため】

日本では、長い間多くの企業が終身雇用制度を採用してきました。しかし、近年は終身雇用制度の崩壊が進み、成果主義を導入する企業が増えています。

成果主義では、社歴よりも経験やスキルが重要視され、実力があり成果を出す人が、今まで以上に評価される傾向にあります。

自分の市場価値を高めておけば、成果主義を採用している企業でも活躍できる可能性があります。

市場価値を構成する4つの要素

市場価値は4つの要素で構成されています。各要素を詳しく見ていきましょう。

【経験】

市場価値を決める要素の一つは、経験です。特定の業界や職種で得た経験が、市場価値に大きく影響します。これまでの経験やスキル、仕事内容を振り返ってみましょう。

また、成功した経験だけでなく、失敗した経験も重要です。失敗した経験を踏まえて、今後どのように活かすのかを考えておくのも、市場価値を高めるのに役立ちます。

【実績】

これまでの仕事を通じて積み重ねてきた実績も、市場価値を決める要素の一つです。

市場価値における実績とは、人事評価や目標達成率、表彰の回数、前年度からの成長率など数値で表せるものを指します。このほか、新規プロジェクトの立ち上げやシステム導入など、新たな取り組み・改善による成果も、市場価値を決める実績に該当します。

実績は個々の能力や専門知識の裏付けとなるため、転職をする際に応募先へのアピールポイントになるでしょう。

【専門性】

専門性とは、特定分野や業界での専門的な知識・スキルを指します。

近年は、専門性の高い人材へのニーズが高まっており、代替できない人材として高く評価されています。

専門性があるかどうかは、特定分野の保有資格でも証明できます。リスキリングの一環として資格を取得すると、自分の市場価値を高められるでしょう。

【ポータブルスキル】

ポータブルスキルとは、業種や職種が変わっても応用できる、職務遂行上のスキルを指します。

代表的なポータブルスキルは、ロジカルシンキング、マネジメントスキル、問題解決能力、コミュニケーションスキル、タイムマネジメントスキルなどです。

ポータブルスキルの高い人材は、どの業種や企業でも活躍できると評価されやすく、応募先に上手くアピールできれば転職を成功に導ける可能性が高まるでしょう。

自分の市場価値を高めるメリット

市場価値が高い人材ほど、希望する条件で転職しやすいとされています。ここでは市場価値を高めるメリットを紹介します。

【キャリアアップを実現しやすくなる】

市場価値を高めると、自分が理想とするキャリアアップを実現しやすくなります。

たとえば、重要なプロジェクトに参加したり、責任のある業務を任されたりする機会が増えます。また、成果を上げれば昇進や昇給の可能性も高まるでしょう。

企業に欠かせない人材となり、よりキャリアを安定させやすくなります。

【応募先の選択肢が増える】

市場価値が高い人材は、需要に対して供給が少ないため、転職時には多くの企業からオファーを得られる可能性があります。

そのため、応募先の選択肢が広がり、自分にとって理想的な職場を見つけやすくなるでしょう。

【年収アップが期待できる】

市場価値が高い人材であれば、年収アップを実現できる可能性が高いです。

企業は他社との競争により、市場価値が高い人材を確保するために、高収入や高待遇を提示することがあります。

また、需要に対して供給が少ないため、転職時の給与交渉も有利に進められるでしょう。

自分の市場価値を把握する方法

転職する際には、自分の市場価値を把握しておくことが大切です。市場価値は、おもに次の方法で把握できます。
・キャリアの棚卸しをする
・診断ツールを活用する
・転職イベントに参加する
詳しく見ていきましょう。

【キャリアの棚卸しをする】

これまで経験した仕事を振り返りましょう。時期や企業、部署、役職、業務内容ごとに整理し「どのような成果を出したのか」「どのような工夫をしたのか」を洗い出します。

キャリアの棚卸しをすることで、自分の経験やスキルが企業のニーズにマッチするか判断しやすくなります。自分の現状と企業のニーズとのギャップを知ることで、転職のタイミングを見極めることも可能です。

【診断ツールを活用する】

自分の市場価値を把握する際には、診断ツールを活用するのも手段の一つです。

診断ツールでは、画面の案内に沿って入力すると、市場価値の結果が表示されます。診断結果は数分程度で表示されるため、手軽に市場価値を把握することが可能です。

厚生労働省でも「ポータブルスキル見える化ツール」を提供しています。市場価値を構成するポータブルスキルの診断結果を把握できるため、ぜひ活用してみてください。

▼参考:「ポータブルスキル見える化ツール」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23112.html)

【転職イベントに参加する】

転職イベントに参加して市場価値を把握する方法もあります。

イベントに参加し、企業担当者と直接コミュニケーションをとることで、今どのような人材が求められているか、自分の市場価値はどのくらいなのかを感じ取れます。

自分の市場価値を高める方法

自分の市場価値が想像していたより低いと思った場合も、転職をあきらめる必要はありません。市場価値は、自分の行動次第で高めることが可能です。ここからは自分の市場価値を高める方法を紹介します。

【現在の職場で経験やスキルを磨く】

市場価値を高めるには、豊富な経験や高いスキルが必要です。現段階で経験やスキルが不足している場合は、今の職場で実績を積みながら、徐々に市場価値を高めていきましょう。

経験やスキルを磨く際は、職務経歴書に明記できる実績を意識して取り組みます。
たとえば、書類や資料の管理システムを導入しデジタル化を進めた、教育マニュアルの作成・改善に貢献したなどです。

市場価値が高まり、より良い条件の企業に転職できる可能性があります。

ただし、現在の職場で経験を積むのが難しい場合は、20代のうちに新しい業界や職種に転職することも、将来的な市場価値が高まる一つの手段となるでしょう。

【新たなことにチャレンジする】

市場価値を高めるために、新たなことにチャレンジするのも一つの方法です。

たとえば、副業を始める、社内研修制度や社内公募のプロジェクトに挑戦するといった方法があげられます。資格の取得に挑戦するのもよいでしょう。

新たなことにチャレンジすると、これまで気づかなかった自分の新しい一面を見つけられる可能性があります。ほかの応募者と差別化でき、転職の際に有利に働くかもしれません。

【専門性を高める】

近年は、専門性の高い人材へのニーズが高まっています。専門性を高める方法として、希少性の高い資格や難易度が高い資格を取得する方法があります。

資格のなかには、難易度に応じてグレード分けされているものもあるため、最初は難易度が低いものから始め、徐々に高いものに挑戦してみましょう。

専門性は、一つの分野や領域に絞ると高めやすくなります。しかし、複数の専門性を組み合わせると希少性が高まり、より多くの企業から求められる人材になるでしょう。

市場価値を高めて転職を成功させよう

より良い条件の転職を実現するためには、市場価値を高めておくことが大切です。
まずは診断ツールや転職イベントなどを活用し、現在の市場価値を把握してみましょう。

想像していたよりも市場価値が低い場合は、今の職場で経験やスキルを磨き、転職するタイミングを図るのも一つの手段です。

(まいどなニュース・20代の働き方研究所/Re就活)

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