笹原&アレジ組が初ポール。3メーカー混戦、スピン&トラブル多発の鈴鹿を制す【第3戦GT500予選レポート】

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2024年06月01日 18:50  AUTOSPORT web

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2024スーパーGT第3戦鈴鹿 GT500クラスポールポジションを喜ぶ笹原右京とジュリアーノ・アレジ(Deloitte TOM’S GR Supra)
 ゴールデンウイークに開催された前戦富士に続き、この週末も3時間の時限制タイムレースを予定する2024年のスーパーGT第3戦。6月1日(土)に鈴鹿サーキットで行われたGT500クラス公式予選は、午前からの好調を維持した37号車Deloitte TOM’S GR Supraの笹原右京/ジュリアーノ・アレジ組が、予選タイム合算方式での初ポールポジションを手にした。

 前日の搬入日は雨混じりとなったものの、台風1号の影響は最小限に留まった三重県鈴鹿市は、明けた土曜より爽やかな天候に恵まれた。

 気温25度と初夏の陽気のなか、9時45分より始まった公式練習では、34度だった路面温度も陽射しにより40度前後まで上昇。そんななか10分間のクラス専有走行枠でタイムを更新した16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが首位に立ち、以下37号車Deloitte TOM’S GR Supra、12号車MARELLI IMPUL Zの各メーカーがトップ3を分け合う。

 日曜の決勝日はふたたび天候の悪化が見込まれている状況もあり、午前に意地を見せ合った各陣営とも是が非でも視界良好な前方グリッドを確保したいはず。そして開幕戦はトヨタGR陣営、第2戦はニッサン/NMC陣営と、まだデビュー以降勝利がないFL5型シビック・タイプRにとっても“ホームコース”で初の栄冠を掴みたいはずで、予選からホンダ、トヨタ、ニッサンによる全力のぶつかり合いが期待された。

■上位に固まったシビック勢のさらに上を行った笹原右京がQ1最速

 今季より導入されたタイム合算方式のフォーマットにより、予選Q1/Q2と翌日決勝スタートでの使用も見据えた“マーキングタイヤ1セット”での勝負となるセッションは、GT300クラスQ1B組開始の15時時点で気温は26度ながら、路面温度は45度まで上昇する厳しいコンディションとなる。

 翌日の決勝をスタートからの雨と想定すれば、持ち込みからこの予選1発に賭けたタイヤ選択も可能となるなか、セッション開始2分経過で3号車Niterra MOTUL Zを先頭に各車がコースイン。そこからしばらく待って4分を回って19号車WedsSport ADVAN GR Supraがピットを離れると、ホンダ陣営の16号車ARTAに続き、残り半分を切った5分経過で8号車ARTAの松下信治が最後にピットロードを進んでいく。

 まず計測3周目で24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zの名取鉄平が1分46秒332とターゲットタイムを計時すると、背後からほぼ1周先行の好調37号車Deloitteの笹原右京が、この時点で全セクターベストの勢いで1分45秒434として最速タイムとする。

 さらに後続から16号車ARTA、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT、そして最後尾からアタックへ入った8号車ARTAと、ホンダ陣営が軒並み好タイムを記録するも、いずれも2番手タイムでわずかに届かず。最速は松下の1分45秒700として8号車が2番手に喰い込み、5番手の38号車KeePer CERUMO GR Supraの大湯都史樹を挟んで、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTとシビック全車が上位へ飛び込む結果となった。

■アレジが僚友の力走に応え、初のポールポジション獲得

 依然として路面温度が43度前後で推移する16時30分を前に、GT500のQ2がシグナルグリーンを迎えると、開始1分で64号車Moduloの伊沢拓也が先陣を切ってコースへ。ここから各陣営ともQ1以上にタイミングが分かれ、24号車リアライズの松田次生は6分経過までピットで待機し、ウォームアップなしの計測1周に賭ける。

 ここで開始2分台のコースインで先行していた12号車MARELLIの平峰一貴が1分46秒532を計測。それを陣営内で燃料リストリクター1ランクダウンの3号車Niterraの三宅淳詞が1分46秒468で更新し、さらに23号車MOTUL AUTECH Zの千代勝正が意地を見せ1分46秒309として上回っていく。

 そんなニッサン/NMCの最速合戦を横目に、チームメイトの最速タイムに応えようとリミットギリギリのアタックを披露した37号車Deloitteのアレジが、コントロールライン通過時点でセッション2番手となる1分46秒439として、合算3分31秒873として総合首位に。

 チェッカー後、最後の最後で計測4周目へと入っていた14号車ENEOSの福住仁嶺が1分45秒台(836)に飛び込んでQ2最速タイムを記録するも、合算総合3番手で届かず。同じくセッション3番手タイムで総合2番手とした16号車ARTAも抑え、歓喜に沸いた37号車が今季初ポールポジションを獲得し、アレジにとってもうれしいGT500初ポールに。

 以下4番手に8号車ARTA、5番手に38号車KeePer CERUMOと両陣営が入り乱れるも、ここへ割って入りたかったホンダ陣営の17号車Astemoや64号車Moduloは、ともにターン2からS字に掛けて似た状況でバランスを崩し、リヤからスナップする一幕も。

 6番手には前戦勝者の3号車Niterraを先頭に23号車、12号車、そして見事に最終アタックを決め計測2周目でQ2セッション9番手とした24号車と、4台のニッサンZニスモがずらりと並ぶグリッドとなっている。

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