「手数料はお店が払ってるんだよね? 利益が減るのは嫌」ところが… キャッシュレス決済を渋っていたお店が“方針転換”した理由

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2024年06月03日 07:40  まいどなニュース

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QRコードやクレジットカードを使ったキャッシュレス決済のメリット・デメリットとは ※画像はイメージです(buritora/stock.adobe.com)

クレジットカードやQRコード決済が浸透した結果、「現金を使用することが減った」という人も多いでしょう。一方で、キャッシュレス決済に頼って現金をあまり持っていないまま買い物に出かけたものの、行った店舗がキャッシュレス決済の対応をしておらず困ってしまうこともあります。

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買い物をする人の目線でいうとキャッシュレス決済は便利なため、どのお店でも導入してほしいと考えてしまいます。しかし、お店を運営する事業者からするとキャッシュレス決済を導入したくてもできない理由があるようです。

大阪府内でパーソナルトレーニングジムを運営しているMさんの場合、店舗をオープンした当初の決済方法は現金払いのみでした。理由は、キャッシュレス決済で必要となる決済手数料によって利益が減ってしまうことを懸念していたからです。

しかしある日、トレーニングジムのオーナー仲間からキャッシュレス決済を提案され、試しに導入してみました。その結果、導入半年後には積極的に使用するように方針変更していました。最初はキャッシュレス決済に否定的だったMさんは、なぜ積極的にキャッシュレス決済を使うように方針変更したのでしょうか。

ーーキャッシュレス決済の手数料はどれくらいの金額なのですか

利用する会社次第ですが、うちのジムの場合だと3〜4%ほどです。また、月に1回キャッシュレス決済された金額の振込があるのですが、その際に振込手数料も発生します。

そもそもトレーニングジムでは決済が発生することが少ないので、キャッシュレス決済に必要な機材などへの投資や、これらの手数料の負担はもったいないと考え、支払い方法は現金払いのみで問題ないと判断していました。

ーーでは、その後キャッシュレス決済を導入したのはなぜですか

まずタイミングが良かったからです。私がキャッシュレス決済を導入した時に実施していたキャンペーンによって、無料で機材を導入することができました。

ただ、もしキャッシュレス決済を利用してくれるお客様が少なかった場合はすぐに解約しようと考えていました。しかし、使ってみると利用者が多かったことや、さまざまなメリットがあったので、継続して使っていこうと方針変更しました。

ーーさまざまなメリットとはどんなものですか

たとえば、現金を使うお客様が減ったため、お釣りを用意する必要がなくなったことです。今までは銀行や信用金庫などに足を運んで、手数料を支払って両替することでお釣りを用意していたので、手間も手数料負担もなくなったのには助かっています。

さらにキャッシュレス決済であれば、いつどのような金額の取引が実施されたのか、かんたんに確認できます。もしも現金払いだった場合は、どんな取引だったのか記録を忘れずにおこなう必要があったので、その記録の手間からも解放されました。

また、現金取引が減ったことで、現金をジムに保管しておく不安も減りましたし、銀行への入金作業の頻度も減りました。

手数料の負担は増えましたが、これだけのメリットがあるので喜んで利用しています。

ーーではデメリットはありますか

手数料以外のデメリットとしては、現金化まで時間を要するということでしょうか。その場でいただける現金払いとは異なり、キャッシュレス決済の場合、業者の規定に沿って一定期間後に口座に振り込まれます。このタイムラグが耐えられないという店舗はあるかもしれません。

   ◇   ◇

このように、当初はキャッシュレス決済導入に対して否定的だった人でも、利用してみると多くのメリットを感じる場合もあります。もしキャッシュレス決済導入を迷っている人は、Mさんのように試しに導入し、使用感を確かめてみるのもいいかもしれません。

(まいどなニュース特約・八幡 康二)

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