Kis-My-Ft2宮田俊哉、目指すはアイドル→アイドル兼エンターテイナー【インタビュー】

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2024年06月03日 12:00  ORICON NEWS

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映画『ブルー きみは大丈夫』で吹き替えを務めた宮田俊哉(C)2024 Paramount Pictures. All Rights
 Kis-My-Ft2の宮田俊哉が、吹き替え声優として実写洋画に初挑戦する『ブルー きみは大丈夫』が6月14日に公開される。“想像力豊かな子どもにだけ見える不思議な存在”パープルブルーで大きなもふもふ「ブルー」を愛きょうたっぷりに演じる宮田。アニメ好きでも知られ、自身も声優経験を多数持つ宮田が、さまざまな経験を経て生まれた夢、そしてトレードマークともいえる“笑顔”の大切さを語った。

【全身カット】笑顔がキュート!もふもふのドアからひょっこりおちゃめに登場した宮田俊哉

 子供のとき、おままごとやヒーローごっこを一緒に遊んだ空想の友達が、もしも大人になった今でも、そばであなたを見守ってくれているとしたら…。ハリウッドの新進気鋭クリエイター、ジョン・クラシンスキーが贈るのは、そんな独創的な発想から生まれた、孤独な少女と、子供にしか見えない“もふもふ”ブルーの物語。

■自身が演じたもふもふ“ブルー”の全力さに共感「それが自分の持ち味」

――今回、実写洋画の声優に初挑戦。率直に感想はいかがでしたか。

めちゃくちゃ難しくて一人で練習したのですが、事前に入っていた日本語の声、ブルーの英語のセリフを同時に聞きながらお芝居しました。実は、英検3級を持っているので中1レベルの英語は理解できちゃうんですよ(笑)。なので、つい英語に反応しちゃって…それを抑えて感情と気持ちをコンマ2秒3秒ずらして言うのはなかなか難しかったです。

――ブルーの豊かな感情表現をのびのびと演じていらっしゃいました。

結構心配していた部分もあったんです。ブルーがくしゃみを我慢する瞬間や、口を抑えられる瞬間に出す声だったり…(話しながら再現するのは)初めてだったので、結構練習しましたね。

――ブルーの声を演じる上で意識したことはありますか。

本国の声を当てている方は自分より、結構年齢が上の方で、僕はちょっと年齢的に声帯が若いこともあり、できる範囲とできない範囲があるなと思っていたんです。なので自分でブルーの声を作っていった方が良いかもしない、という話になりました。“モフモフしたくなるような声色”にしたいなと、今自分が話している声より少し高めにしてみたりしました。

――ほかのアニメ作品とまた違った質感というか、CGだからこそ作り出せるような、ちょっとこう“ヌルヌルした感じ”が面白いですよね。だからこそ、演じてみて難しい部分はありましたか。

英語のセリフにアニメの口があっているので、自然に日本語をはめようとするとどうにもはまらない箇所が何箇所もあって、そこは相談しました。少しセリフを前倒してちょっとやってみて位置調整してもらって。そういうところは難しかったです。

――アフレコ自体は1日かけみっちりしたスケジュールでしたか?

でも楽しかったのであっという間に終わっちゃいました。難しかったけど、難しさと楽しさを同時に知った1日だったんです。これができたらカッコいいな〜みたいな。それはすごく楽しかったです。

――宮田さんは、ブルーのどのようなところに魅力を感じますか。

ブルーは不憫かわいいですよね。不憫だけど『わかる、わかる』みたいな。演じるにつれて『こいつ、俺っぽいな』って。情報解禁後にファンの方から『みやっちじゃん』と言われたんですが『俺、こんな大きくねーよ!(笑)』ってちょっと思いながら(笑)でもうれしいな。

――自分と重なる部分もある?

ブルーもちょっと優柔不断で、弱気な部分もあるけど頑張るんですよ。全力というのは、僕も意識しているので共感できました。僕は本当に器用なタイプじゃない。人より時間がかかるタイプ。だから人よりやらなきゃいけない。なにをしたら、みんなと張り合えるかなって思った時に、熱量だけは誰にも負けないようにしよう、と。少し力を抜いたパフォーマンスや振り付けでカッコよく魅せる人もいると思うのですが、そういう技術は、自分にはあんまりないと思っているので、もうとにかく全力でやる。それが自分の持ち味だと自分は思っているので、そこはブルーに似ているなって思います。

■“ずっと一年生”は声優業の心得「まだ下っ端、ずっと下っ端」

――ブルーを演じられているときも全力感を感じました。アフレコで身振り手振りをするのはいつも宮田さんのスタイルなのでしょうか。

いろんな声優さんとお芝居させてもらうと台本持って動かずに表現できる方もいるし、手や全身を使って声を出す方もいて、いろいろスタイルあるなあと思っていたのですが、自分のスタイルを見つけないと…と思った時に、やっぱり“全力”が僕のスタイルでした。そっちの方が役と一体になれる感じがするんですよ。距離感をつかむために手や目の動きを一緒に動かしているのかもしれません。

――宮田さんはもうすでにアニメファンからの支持を得ていらっしゃいますが、“本業”じゃないからこそ声のお仕事をする上で気をつけていることはありますか。

本当に自分はずっと一年生だと思っています。いろんな声優さんの話を聞いて『わあ〜!これができるのカッコイイな、すごいな』と思うことがたくさんあります。まだ下っ端、ずっと下っ端でいるっていうことが大事かなって思います。

――事務所の中でも声優のお仕事をされていらっしゃる方も増えていると思いますが、そういう方から刺激を受けることはありますか。

やっぱり佐久間(大介)とかは、うまいなって思いますね。刺激はやっぱりみんなから受けたりはしますね。

――周りの声優さんとかともよくお話をされたりアドバイスもらったり。

『ヴァンガード』(『カードファイト!!ヴァンガード Divinez』)という作品に参加させていただいていて、現場では福山潤さんが発声の仕方を人間の構造として分析して『こうしたらいいよ』と教えてくれます。また(島崎※崎=たつさき)信長くんもすごく芝居にアツくて、信長くんと話しているとすごく刺激を受けます。めちゃくちゃうまいので、この作品での収録は別でしたが、別の現場で会った時にブルーの話題になったときも『自由に芝居できて楽しかった!』と聞いて、俺は“自由に表現する”という領域には、まだ達してないな。絵に合わせることに必死で、まだそこにいるなって。

――これまでもアニメや声に関するお仕事はいろいろとご経験されてきたと思いますがどのように捉えていますか。

声のお芝居はすごく好きで、楽しいです。もともとアニメがすごく好きっていうのもあって、子供のころからカッコいいなって思ったセリフを家でアニメ見ながら真似したりしていたので、大人になった今、そういうお仕事がさせてもらえることがすごく楽しいです。毎日、幸せだなって思いながら過ごしていますね。

■グループとして個人としてかなえたい夢語る「僕は結構欲張り」

――今回の出演も含め、活躍の場を広げ、年齢と経験を重ねるなかで仕事への思いは変わってきましたか。

変わったところと変わらないところがある。グループ活動がメインなのでソロでの仕事がどうやったらグループに還元できるかは常に意識しています。でも変わっていくこともやっぱりあって、自分が年を重ねていくことによって、やりたいことがどんどん増えていった。グループの夢と個人の夢がちょっと分かれてきている。でも僕は結構欲張りなので、どっちもかなえたいんです。一人の仕事に対する思いとグループ、自分のメインの仕事の夢。2つかなえるためにはどうしようと考え方が変わってきた。若い頃は混在していたのかもしれません。

――グループとしての夢と、個人としての夢は?

グループではやっぱりCDを100万枚売りたいという思いはずっとある。あとまだできていないドーム公演もやりたいって夢はやっぱり持っています。個人では、アニメを作ることが夢です。こういう吹き替えとかのお仕事も本当に好きなので、もっとずっと続けていきたい。いろんな声優のお友だちの話を聞いていると年齢によって演じる幅や役が変わってくる。でも、年齢が上がっても変わらないでできる仕事でもある。それってどういうことなんだろう?面白いなあって思っていて、それを見つけたいなって思っています。

――どんどんやりたい方向ができてきているわけですね。

根本お芝居や、表現することも、ものを作ることも好き。“アイドル・宮田俊哉”。だからやっぱりアイドルでありながら“エンターテイナー・宮田俊哉”になっていきたい。なんでもやるよ、みたいなエンターテイナーになりたいです。

――ブルーはコロコロと変わる表情が素敵。やっぱりお話をしていると、宮田さん自身も笑顔がすてきでいらっしゃいます。“笑顔”の大切さは普段から意識されているのでしょうか。

昔からそうではあったのですが、やっぱり笑顔って大事。きょうもこうして皆さんとお会いできて、ピリついている現場って嫌なんですよ(笑)。だったら楽しい方が絶対いい。ふわっとした雰囲気の現場の方が、みんな楽しいな〜と思って意識していますね。でも、昔はなんかピリッとしている方がカッコイイかなと思ったんですけど、すぐに改心しました(笑)。

――作品のメッセージとして宮田さん自身、刺さったポイントを教えて下さい。

すごくハッピーに見えるし、“空想の友達”はみんなずっと楽しそうにしているけど、満たされてないところもある。でも楽しそうなのがすてきですよね。きっと、みなさんも自分で満たされていないなと思うことはあると思うんです。落ち込んでいたり、やりたいことができなかったり…でも落ち込むよりも楽しそうにする。そういうときは踊っちゃおう!みたいな(笑)。日本人はまだ踊ることは恥ずかしいと思うけど踊っちゃおうよ!ってマインドになれますね。

――実際に踊れちゃう(笑)?

できてないです…(笑)。やっぱりいろんなところで『みやっち、ダンスできるもんね』と言われても、僕は作られた陽キャなので(笑)根は陽キャじゃない。でも憧れる部分はある。根本は陰キャなんです。核にそれがあって、周りで“陽キャになりたい気持ち”で埋め尽くしている。こいつがまだ自我を持っているんです(笑)。SixTONESのジェシーをみていると思います、あれは真の陽キャですから。

――ちなみに物語には“空想の友達”(=イマジナリーフレンド)が登場しますが、宮田さんご自身そういった存在はいますか。

数年前、家で“イマジナリードッグ”として柴犬2匹を飼っていました。名前は麦とホップ。僕はビールが好きなので!本当はワンちゃんと一緒に暮らしたくて。イマジナリードッグには餌をやったりとか、テレビアニメ見ながらこうやって(なでなでして)…。結構やばいっすよね(笑)。以前、佐久間と一緒に“わんわんパトロール”って言って、ペットショップを回っていたんですが、その時期はマジで家にイマジナリードッグが見えていました。実家でワンちゃんを飼っていて一緒に寝たりとかしていたんです。犬ってあったかいじゃないですか。イマジナリーなので体温感じられてなくて…(笑)。

――最後にブルーの声で、特に注目してほしいというようなところを教えて下さい。

この映画をよりよくできるように頑張ってお芝居したので楽しんでもらえたらいいな。僕も頑張ったし、ほかの役者さんもみんなで楽しく作った作品です。自分のここを見てっていうよりは、全体を見てほしい。ただ、本当にポイントで言うとくしゃみの前だったり『IF(と言って)はダメだよ』と言われて苦しむ声だったり普段、聞けない声がたくさんあるのでそちらに注目してほしいです。
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