卵胞期後期のプロゲステロン量は卵巣刺激を併用した人工授精の妊娠率・出生率にどのくらい影響するのだろうか?

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2024年06月04日 17:00  妊活・卵活ニュース

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原因不明の不妊に対する影響
5月31日、オクラホマ大学ヘルス・サイエンス・センター(アメリカ)の研究チームは、「Human Reproduction」にて、原因不明の不妊に対する卵巣刺激を併用した人工授精(OS-IUI)において、一定の範囲で卵胞期後期のプロゲステロン分泌量と臨床妊娠率ならびに出生率は関連性があると発表した。

卵胞期後期(排卵される卵胞が成熟する時期)におけるプロゲステロンの増加が1.0ng/ml以上1.5ng/ml未満である場合、プロゲステロン量が上昇するほど臨床妊娠率ならびに出生率は高まる傾向にあるという。

卵胞期後期のプロゲステロン量と卵巣刺激を併用した人工授精の臨床妊娠率・出生率
これまで、卵巣刺激を用いた新鮮胚移植では、排卵・採卵後のプロゲステロン増加と出生率の低下には関連性があると報告されている。

そこで今回、研究チームは、「Assessment of Multiple Intrauterine Gestations from Ovarian Stimulation (AMIGOS)」を用いて、原因不明の不妊患者828人(卵巣刺激を併用した人工授精2121サイクル)を対象に前向きコホート研究を行った。

卵胞期後期のプロゲステロン増加量に基づき、サイクルあたりの臨床妊娠率、妊娠結果、出生率を比較したところ、1.0ng/ml以上1.5ng/ml未満のグループは出生率が顕著に高まり、臨床妊娠率も向上した。

一方、プロゲステロン増加が1.5ng/m以上のグループは、プロゲステロンと臨床妊娠率・出生率において関連性は認められなかった。

また、プロゲステロン増加が多いグループ(1.5ng/m以上)と増加が少ないグループ(1.0ng/m以下)を比較したところ、臨床妊娠率ならびに出生率において大きな差異は確認されなかった。

(画像はHuman Reproductionより)

Human Reproduction

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