みんな大好き「ケンタッキー」をスマホで注文してみた 新アプリは便利だが残念な点も

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2024年06月05日 06:11  ITmedia Mobile

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自宅でまったりと食べられるKFCモバイルオーダー

 1日の仕事をやり切ったとき、休日をフルに満喫したとき、残るのは疲労感だ。そんな状態で帰宅してから食事なんて作りたくない、だけど外食するような気力も残っていない!──そんな経験はないだろうか。ちなみに筆者は頻繁に「疲れたから食事を作りたくない」と思うことがあるし、外食ではだらだらできないので、どうしたものかと悩むことが多々ある。


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 そんなときに便利なのが、買ったものを家で食べる「中食」(なかしょく)だ。帰りがけにどこかの店舗に寄って食べるものを買えばいい。最近はテイクアウト可能な店も増え、スマホであらかじめ注文しておいて、店頭で並ばずに持ち帰れるなんてサービスも増えている。


 そんなサービスを提供している外食産業の1つが日本KFCホールディングス──そう、みんな大好きケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)を運営しているあの会社だ。


 2024年3月頃から久しく訪店していなかったこともあり、KFCアプリを使ってモバイルオーダーを試みた。そこで現状の使い勝手やメリット、困った点などを紹介していく。なお、実際にはSamsung Galaxy S23 Ultraでオーダーしたが、再現のためiPhone 14の画面キャプチャーも混ざっていることを了承いただきたい。


●リニューアル後のアプリでログインしよう


 カーネルおじさんが微笑んでいる赤いアイコンの「ケンタッキーフライドチキン 公式アプリ」(以下、KFCアプリ)を立ち上げたところ、新しいアプリをインストールするよう促された。これまではバージョンアップがあっても「会員証を表示する」ボタンが表示され、そのままのバージョンでも最低限の機能を使えたので、少し面食らってしまった。これはアプリがフルリニューアルされた影響のようだ。


 アップデートが終わったので「開く」をタップして新しいKFCアプリを起動する。ホーム画面には「ネットオーダーでカンタン注文」というテキストと「Pick Up」と「Delivery」の画像で、どちらかの方法で商品が受け取れることがすぐに理解できた。


 とはいえ、これまでのチキンマイルを無駄にしたくないし、新しいオーダーでチキンマイルの取りっぱぐれは防ぎたい。まずは会員証の確認だ。


 ログインすると、すぐさま会員証が表示される。店頭で注文するときには忘れずにセルフレジのバーコードリーダーにかざしたい。Pontaカードとの連携が解除されていないことも確認できた。


●ネットオーダーをしてみた


 続けて食べたいものを選んでオーダーしていこう。店舗によって在庫商品や取り扱い商品が異なるからか、すぐにメニューを見ることはできない。段階的に選んでいき、ようやくメニューにたどり着ける。まずはアプリ上部、または中央より下にある「注文する」ボタンをタップし、それから「持ち帰り」を選択、店舗を選ぶ。


 店舗を選んだら、「メニューを見る」をタップする。ただし、それでもメニューは表示されない。受取日時を選択し、「メニューに進む」をタップしてようやくメニューが表示される。なお、クーポンなどもここで選べる。


 メニューリストから食べたいものをどんどんカートに追加していく。アプリ画面下にある「カート」内の数字がどんどん増えていくのが背徳感あふれていて良い。


 追加し終わったら、「カート」アイコンをタップして内容を確認する。注文した商品リストを最後まで表示させると「レジに進む」ボタンが表示されるので、注文を確定させる。なお、「レジに進む」ボタンをタップして、「ご注文内容の確定」画面が表示されても、「<」(戻る)ボタンをタップすれば注文内容の変更や取り消しなどもできるので、間違えてしまったとしても冷静に対処できる。


 「ご注文内容の確定」画面ではオーダーした商品金額の合計の確認や受取方法の確認/変更を行える。また、支払い方法をここで選べるが、初めての場合は支払い情報を入力しよう。クレジットカードだけでなく、各種QRコード決済も選べるのが良い。


 KFCアプリで使うQR決済サービスを選んだら、「支払する」をタップしてQR決済アプリで支払う。オーダーから決済まで全てスマホで完結するので便利だ。


 オーダーが通ると、「注文が完了しました」のテキストと注文番号が表示される。この番号があるおかげで、店頭でスムーズに受け取れるというわけだ。


●テイクアウト!


 指定した受取時刻前に店舗に到着。ネットオーダー×テイクアウトは初めてのことだったので、店頭でどのように振る舞えば良いか分からない。


 セルフレジ前に数人が並んでいたが、店頭に「受取も並ばずスムーズ!」「KFCネットオーダー」「列に並ばず商品お渡し口へお越し下さい」(原文ママ)のサインが分かりやすいところに掲示されていたので、ネットオーダー受け取り口へ向かう。


 KFCアプリ画面の注文番号を眺めていると、「お店に到着したら下の到着ボタンを押してください」のテキストが目に入る。すかさず指定のボタンをタップしたが「営業時間外」の表示が出てきてしまい、先へ進めないので、対応のため窓口へやってきてくれたスタッフに画面を見せると「予約番号7799の渡辺さまですよね。大丈夫です」と心強い返事。少し待って、無事に商品を受け取ることができた。


 自宅で食べるKFC。好きなアニメを見ながら食べるKFC。2Lの炭酸飲料を空けながら食べるKFCは格別。家にいるので、アルコール類を飲んでも誰にも何も言われない。


●KFCアプリを使うメリットは? 問題点は?


 リニューアル後のKFCアプリを使うのが初めてだったため、操作方法や挙動が分からず、「この場合にはどうすれば!」と心の中で叫んでいたが、じっくり触れば、なるほど納得の作りであった。


 例えば、アプリのレビューでよく挙げられているのが、「店舗などを選ばないとメニューすら表示できない!」というものだ。しかし、上述したように、店舗によって取り扱いメニューが異なることもあるし、受取時間によっては売り切れてしまうこともある。売り切れの予測を立ててメニューを表示する必要があるので、そのような仕様になっているのだろう。


 アプリ内でカートに入れて決済して、テイクアウトしようとしたら「実は売り切れでした」ではしゃれにならない。


 店頭での注文では、セルフレジを駆使しなければならず、人が後ろに並んでいるとそわそわしてしまってうまく操作できないので、1人でスマホの画面を見ながら注文できるモバイルオーダーの存在はありがたい。店頭では長考できないが、自分のスマホなら、どれを選ぼうか長い時間悩んだとしても誰にも迷惑を掛けないし怒られることもない。結果、納得のいく、本当に食べたいものを食べることができる。これはありがたい。


 モバイルオーダーならではの「並ばずに済む」というのもメリットの1つだろう。ただし、「商品の準備」は「店舗に到着」ボタンを押してから始められるので、本当に到着してすぐに受け取りたいのであれば、フードウォーマーに作り置きされたオーダー品をピックアップし、紙袋に入れる時間を逆算してボタンを押せば最大限に待ち時間を減らせるだろう。ボタンを押すのが早すぎると店舗スタッフに迷惑が掛かるので気をつけたい。


 テイクアウトをモバイルオーダーしておけば、店頭で商品を受け取るだけで済むというのもメリットだと感じた。これはセルフレジを操作しなくていいというだけでなく、お金のやりとりも生じないし、QRコードを見せたり、何かをタッチしたりする必要もないということを意味する。持っていくのはKFCアプリをインストールしたスマホだけ。商品を受け取るだけでチキンマイルもたまるし、Pontaポイント(人によっては楽天ポイント)もたまる。


 残念な点もあった。店頭でクーポンを利用したいと思っても、ネットオーダー専用にしか見えないアプリのホーム画面で「注文する」「受取方法と店舗を選択」「受け取り日時」の設定をしないといけないのだ。これはどうすれば良いのかと混乱を招くかもしれない。


 もちろんこれも訪問した店舗で、時刻によっては在庫がなくなっている可能性があるということを考えると、合理的といえばそうなのだが、理解を得るのは難しい。誰でも使えるスマホだからこそ、誰でも分かるUIが望ましいのではないだろうか。


 できればホーム画面上部の文言を「まずは受取方法と店舗を選択」ではなく、「来店された店舗を選択」に変えて店舗のみを選べるようにし、そのうえで操作している(つまり来店している)時刻によって在庫チェックを裏側で走らせてメニューやクーポンを表示するようにしたら良いのではないだろうか。この場合、変更するのは上部の文言とその横にある「注文する」ボタンを「ご来店店舗」ボタンにするだけだ。PRのすぐ下に表示されている「ネットオーダーでカンタン注文」の部分は変えなくて良いので、それほど難しくないのではなかろうか。


 そして、アプリ内で選んでカートに入れて、オーダーが確定したらQRコードをアプリ内に表示する。セルフレジでは何のタッチ操作もせずにQRコードリーダーにそれをかざすだけでオーダーが完了するようにする。そのQRコードには会員証の情報も組み込んでおく。そうすれば、何度もQRコードをかざす必要がないし、時間短縮にもつながると思うのだがどうだろう。


 また、今回、店舗の営業時刻に関して、アプリの連携がうまくいっていなかったのも残念だと思った。しかしこれは日本KFCホールディングス広報室によると、「デフォルトの挙動ではない」とのこと。通常であれば、正しく反映されるはずなので、「まあ、そういうこともあるよね」「営業時間外という表示が出たら、慌てず騒がずスタッフに声をかけてみようね」という気付きを得ることができたのは良かったかもしれない。コミュニケーション大事。


 アプリを利用して使いづらかった点などのフィードバックはサービス改善に生かしてくれるとのことなので、「あれがだめだ、これがだめだ」ということではなく建設的な意見を伝え、KFCを愛するファンたちでアプリを育てていければ良いのではないかと感じるモバイルオーダーチャレンジであった。


このニュースに関するつぶやき

  • 成城のケンタで6ピース注文したのに、5ピースしか入ってなかった事がある。他にオバサンの客もいてほぼ同時に渡されたから、そちらと取り違えられたのかもしれない。出来ればその場で確認した方がいいね。
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