昭和38年3月生まれ、16歳から厚生年金を掛けていますが、65歳で年金を申請したら18歳から掛けた人よりも多くもらえますか?

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2024年06月05日 08:10  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、16歳から厚生年金に加入している方の年金について、専門家が解説します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、16歳から厚生年金に加入している方の年金についてです。

Q:昭和38年3月生まれ、16歳から厚生年金を掛けていますが、65歳で年金を申請したら18歳から掛けた人よりも多くもらえますか?

「昭和38年3月生まれ、16歳から厚生年金を掛けていますが、65歳で老齢厚生年金を申請したら18歳から掛けた人よりも支給額が多くなりますか? また何年か早めに支給とはならないのでしょうか?」(イカ 3)

A:給与額が同じであれば18歳から加入した人よりも、厚生年金の加入期間分、将来もらえる老齢厚生年金額が多くなります

そもそも老齢厚生年金の受給額は、厚生年金加入期間と、加入期間中の平均的な給与収入等(平均標準報酬額)によって計算されます。

相談者「イカ 3」さんは、16歳から厚生年金に加入しているとのこと。18歳から加入するよりも16歳で加入するほうが2年ほど長く厚生年金に加入したことになります。同じ給与であれば、その期間分、将来もらえる老齢厚生年金は多くなります。

それから「何年か早めに支給とはならないのでしょうか?」という質問についてです。

老齢年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)は原則として65歳からの支給となりますが、生年月日や性別によっては、60代前半で「特別支給の老齢厚生年金」がもらえる場合があります。

相談者「イカ 3」さんは、昭和38年3月生まれとのこと、この生年月日の場合、男性は、老齢厚生年金がもらえるのは65歳からになり、特別支給の老齢厚生年金は受け取れません。女性の場合は63歳から特別支給の老齢厚生年金が受け取れます。

ちなみに、特別支給の老齢厚生年金には、「報酬比例部分」と「定額部分」があります。特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)を受け取れる人で、厚生年金保険の加入期間が44年以上ある人は、老齢厚生年金(定額部分)が受給できる年齢に到達する前に、退職などで厚生年金の被保険者でなくなると、報酬比例部分に加えて定額部分も受け取れます。この特例を『長期加入者の特例』といいます。

相談者が女性ですと、63歳から特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)を受け取れますので、もし『長期加入者の特例』を満たしているようであれば、報酬比例部分に加えて定額部分も受け取れることになるでしょう。

相談者「イカ 3」さんが男性であれば、65歳から老齢厚生年金を受給することになります。65歳より前に老齢厚生年金の受け取りを希望されるのであれば、60〜64歳で繰り上げ受給をすることもできます。

繰り上げ受給すると、ひと月あたり0.4%減額(昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は、0.5%)された年金を一生涯受け取ることになりますし、さまざまなデメリットがありますので、よく検討しましょう。

監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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  • 給与額が同じであれば ← 色々書いてあるがこの質問に対してはこの条件が一番大事。一緒なら多い。違うならその多寡にによる。これで終了。
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