1963年7月生まれの女性です。私は加給年金を受け取ることができるのでしょうか

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2024年06月07日 18:31  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、加給年金をもらえる条件について、専門家が解説します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、加給年金をもらえる条件についてです。

Q:1963年7月生まれの女性です。私は加給年金を受け取ることができるのでしょうか

「こんにちは。早速ですが私は1963年7月生まれの女性です。主人は1966年7月生まれです。3歳年下です。私は厚生年金加入です。主人は平成19年より厚生年金でした。私は会社員で、主人は自営ですのでこの先も特に定年がなく働くつもりです。

3歳差がある場合、加給年金というのがあると聞きました。ただ条件がよくわかりません。主人が厚生年金を受け取る権利を有する場合はもらえないようなことが書いてあるのを見たことがあります。私は加給年金を受け取ることができるのでしょうか。お手数ですがご教示よろしくお願いいたします」(くままさん)

A:相談者が65歳時点で、夫の前年の収入が850万円で、夫を扶養していれば、配偶者加給年金を受け取ることができます

加給年金とは、厚生年金に原則20年加入した人が、要件に当てはまる配偶者や子どもの生計を維持している場合に、老齢厚生年金に上乗せされて支給される年金です。

【配偶者加給年金額の対象となる配偶者の要件】
配偶者加給年金額の対象となる配偶者には次のような要件があります。

・配偶者加給年金をもらえる人が老齢厚生年金の受給権を取得した時点(65歳時点)で、配偶者が65歳未満で、生計を維持されていること
・配偶者の前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5000円未満であること

相談者のケースに置き換えると、以下の通りであれば加給年金は支給される要件は満たしていると言えるでしょう。

・相談者が老齢厚生年金の受給権を取得した時点(65歳時点)で、相談者の夫が65歳未満で、生計を維持されていること
・相談者の夫の前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5000円未満であること

生計を維持されている配偶者が、厚生年金に20年以上加入したのちに、65歳になる前に受け取れる老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金)を受給する権利がある場合、もしくは加入期間は関係なく障害年金を受け取れる場合などに、配偶者加給年金額は支給停止されてしまいます。

相談者の夫は平成19年より厚生年金に入り、今は自営業とのこと。詳しい加入歴がわからないためはっきりしたことは申し上げられませんが、おそらく相談者の夫は厚生年金の加入期間が20年以上ある老齢厚生年金を受給できる要件を満たしていないので、先ほどの「配偶者加給年金額の対象となる配偶者の要件」も満たしていれば相談者の老齢厚生年金に配偶者加給年金額が上乗せされます。

加給年金額を加算してもらうためには、年金事務所に届け出が必要です。令和6年度現在の加給年金額は、23万4800円に17万3300円が特別加算され(昭和18年4月2日以後生まれの人が対象)、合計で40万8100円を受給できることになります。加給年金は、相談者の夫が65歳になるまで支給されるので、忘れずに届け出をするようにしましょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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