水を循環させる“冷感マット”が売れている、人気の秘密は?

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2024年06月08日 09:31  ITmedia ビジネスオンライン

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「ひんやり水流快眠マット2」が人気、理由は?

 サンコー (東京都千代田区)が4月8日に発売した「ひんやり水流快眠マット2」(1万9800円)が人気を集めている。


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 昨年5月の販売では気温の上昇とともに、瞬く間に1700個が完売した。今年はさらに消費者の認知も広がり、すでに1200個(6月5日時点)が売れている。サンコーの広報部のえき(土へんに谷)晋介さんは「これから暑い夏にかけて売れ行きが増していくのではないか」と期待を寄せている。


 「ひんやり水流快眠マット2」は、水を循環させて冷やす水冷式の冷感マットだ。使い方は、ベッドや布団の上にセットし、水冷機とマットを接続するだけ。水冷機に水を入れて電源をオンにすると、マットに水が流れる仕組みだ。


 体の熱を奪った水は水冷機に戻る→フィルターとファンで水を冷やしてマットに水を送る。これを繰り返すため、常に冷たい状態を維持できるという。


 マットは幅70×長さ160(センチ)で、ベロア素材(毛羽を持つ滑らかな生地)を採用。重さは約1.2キロ、使わない時は折りたたむことができる。水冷機は幅16×奥行16×高さ28(センチ)で、重さは約850グラム。水の最大容量は2リットルとなっている。


 電源はUSB給電式を採用し、アウトドアでの使用も可能にした。また、消費電力は6ワットで1時間当たりの電気代も0.18円(31円/キロワットアワーで計算)となっており、「電気代が高騰するなか、手軽に節約できることも人気のポイントではないか」と、えきさんは解説する。


 ファンの強さは3段階での調整を可能とし、USBタイマースイッチを付属。設定時間になると、自動で電源が切れる。


 冷感マットをうたう製品は市場に多く出回っているが、使っているとどうしても“ぬるく”なってしまうことに悩みをもつユーザーも多い。本製品の特徴は「水を循環させ、熱を奪った水が冷やされて戻り、常に冷たい状態を維持できる」こと。同社によると、購入者から「ファンの力だけでここまで冷えるのか」という驚きの声も寄せられているという。


●さらなる売上拡大を見込む


 冷たさの体感について聞くと、「暑い日だと背中に熱がこもりがちになるが、それがなくなる」という。音については「水冷機から風が吹くので、マットを逆側にして足元に設置すれば、それほど気にはならない。また、マットを流れる水の音はほとんどしない」と、えきさんは解説する。


 振動についても同様で、流れる水の勢いも強いわけではないため、ほぼ気にならないという。実際に購入した人からも、音や振動に関して改善の要望などは挙がっていない。


 さらに、アタッチメントを付け替えるだけで、水冷機は冷風扇としての使用も可能になる。本体のタンクに水を注入し、電源を入れると水を含んだフィルターにファンの風があたり涼しい風を感じられる仕様となっている。


 購入者から寄せられた意見を見ると、暑がりの人やエアコンの電気代を気にする人が多いようだ。そのほか、ジェルマットを使用しているが、すぐにぬるくなってしまうことに不満を感じている人からも好評だという。


 購入者から「サイズが違うモノも欲しい」といった要望もあることから、同社は来年以降にラインアップを増やすことも検討している。


 昨年は発売してから気温が上がり、用意していた1700個が完売した。今年はさらなる売上拡大を見込んで、2600個を用意している。さて、どうなるか。


(カワブチカズキ)


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