「ラブホから同僚社員が…」謎のデマを拡散。”迷惑系”お局社員が孤立して退職するまで

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2024年06月08日 16:01  日刊SPA!

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写真はイメージです
気に入らない社員への陰口はもちろん、執拗な嫌がらせなどを繰り返して相手を追い詰めるお局社員。同じ会社に長く勤めているので社内事情を熟知し、上手く立ち回っているため、できれば敵にしたくない相手だ。
 だが、なかにはゴシップ話が大好きな者も多く、社内のいろんな社員の噂話を面白おかしく吹聴する者もいる。楠田健史さん(仮名・36歳)が勤める産業用機械メーカーにいたお局社員M美さんもまさにそんな人物で、不幸にも彼女にあらぬ噂を流されてしまったという。

◆盛りまくったデマを事実として言いふらすお局女子社員

「妻とまだ恋人同士だった頃、当時はお互い埼玉県内に住んでおり、池袋で乗り換えしていたので仕事帰りに待ち合わせして食事に行くことが多かったんです。ある日、食事を終えて駅に向かう途中、M美さんに突然声をかけられました。一応、挨拶して一言二言話をしてすぐに別れましたが、彼女は社内で『ラブホテルから出てきたところでばったり会った』と言いふらしていたんです」

 ただし、M美さんと会ったのは池袋駅北口すぐそばの路上。池袋のラブホ街からもっとも近い出口とはいえ、数百メートルの距離がある。それにこの日は普通に食事をしただけでラブホ街には近付いてすらいない。

「利用したことがないわけじゃないですけど、明らかに事実と違うし、面白おかしく言いふらされ、本当に腹が立ちました」

 それでも一緒にいたのは恋人だったこともあるが、M美さんとこれ以上関わりたくなかったため、その場ではこの件について否定することはしなったそうだ。

◆本人は「慕われている」とカン違い

 ちなみに彼女から話を聞いた同僚たちは、「別に恋人同士ならいいんじゃないですか?」といたって冷静な反応。しかも、「そういう話を言いふらすってよくないですよ」と注意する者もいたそうだ。

「本人は慕われているとカン違いしてたっぽいですが、M美さんはみんなから嫌われてましたからね。みんな大人だし、面倒だから会社では普通に接していただけで、この時みたいにある事ない事をベラベラ喋るもんだからデリカシーのない人と思われていました。ただ、面と向かって注意してくれるとは思わなかったため、そこはありがたかったですね」

◆「それってM美さんも…」まさかのブーメラン

 特に同じ部署の後輩女子社員は、「それってM美さんもラブホ街にいたってことですよね?」とツッコミを入れて彼女はしどろもどろ。まさかのブーメランで自爆することに。

「他の同僚たちも『自分のことを棚に上げてそれはないですよ』と乗っかる形で非難していましたね。『私はたまたま近くを通りかかった時に……』とか弁明してましたけど、その様子があまりに必死だったからラブホ街にいたのはM美さんって思われてしまったようです」

◆「論外だ」と会社から厳重注意

 ちょうど昼休みの時間帯だったがこの件は部長の耳に入ってしまい、午後の業務が始まってすぐにM美さんは別室に呼び出されてしまう。その後、楠田さんも呼ばれて事情を説明。しかし、M美さんはこの時点でも部長にラブホ街で偶然会ったと虚偽の情報を伝えていたことが判明する。

「部長は社員のプライベートに関する情報を言いふらすのはもちろん、『事実と違う内容で相手を陥れるのは論外』と怒っていましたね。M美さんは懲戒処分こそ免れましたが、会社から厳重注意が言い渡され、一応謝罪はしてもらいました。まあ、明らかに不満顔で納得がいっていない様子でしたけどね」

◆デマ拡散がきっかけで孤立し、まさかの退社

 でも、同僚たちの彼女に対する反応は冷ややか。後で親しい同僚から尋ねられた際、池袋で会ったのは事実でもラブホ街ではなく、脚色しまくりの内容だと伝えたことでM美さんの話はウソだと完全にバレてしまったからだ。

 そのため、周りからも距離を置かれるようになり、休憩中も孤立することが増えてしまう。そして、さすがに居づらくなったのか、この出来事から3か月ほどで会社を辞めてしまったそうだ。

◆職場の雰囲気は改善された

「彼女と同じ部署の後輩女性社員の中には、パワハラ的な被害を受けていた人もいたらしく、『楠田さんのおかげです!』ってお礼を言われたこともありました。個人的にはとんだ災難でしたけど、結果的に風通しのよい職場になったのでよかったと思います」

 彼女は少し話を盛った程度のつもりだったのかもしれないが、これは明らかにアウト。ほかにもいろいろとやらかしていたようだし、遅かれ早かれ会社を去るのは時間の問題だったのかもしれない。

<TEXT/トシタカマサ>

―[“逆セクハラ”エピソード]―

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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