「スキャンダルとは無縁でいることが存在意義」新垣結衣が夫の不倫疑惑を“スルー”できなかった理由

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2024年06月08日 21:10  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

新垣結衣

 ガッキーこと、新垣結衣のSNS更新がファンを驚かせた。

 この更新は、暴露系のインフルエンサーが拡散させた、ある噂への対抗策。その噂とは《超有名女優とドラマ共演して電撃結婚した男性歌手》が《番組共演した某NHKアナとW不倫》して《男性歌手の所属事務所が10億円を支払って記事を揉み消した》というものだ。

 男性歌手が新垣の夫・星野源を指すのではと騒ぎになり、星野自身も所属事務所も完全否定。そんななか、新垣もSNSで「変化」を見せた。プロフィール部分に、こんな文章が付け足されたのだ。

《火のないところに煙が立っているようですが、いま騒がれ噂されている件に事実はひとつもありません。心配してくださっている皆様、ご心配なく》

 つまり、夫の火消しの手伝いをしただけなのだが、彼女の場合、SNS更新自体が「事件」だったりもする。

 というのも、このSNSが開設されたのは一昨年の8月。ただ、プロフィール部分には、

「なりすまし発生防止を目的としたアカウントです。 情報発信や本人がつぶやく予定はございません」

 と、記されていた。

なぜ“沈黙”、ではなく動いたのか

 実際、直後にプロフィール写真が投稿されたあと、動きは一切なし。そのスタンスからして、今回の騒ぎにもあえて沈黙する手もあったはずだ。にもかかわらず、なぜ動いたのか。

 それは彼女が、スキャンダルと無縁でなくてはいけないタイプの女優だからだ。古くは吉永小百合、新しいところでは芦田愛菜がそうであるように、清純派や優等生的なイメージであり続けることが存在意義のようになっている。

 しかも、新垣は結婚によってもなお、そのイメージを強化することに成功。山口百恵と三浦友和、松嶋菜々子と反町隆史のように、共演きっかけの結婚は祝福されやすいが、新垣・星野の『逃げ恥』婚は作品の内容も大きくプラスに働いていた。

 恋に奥手でまじめな男女が「契約結婚」から好意を抱き始め、ぎこちなく距離を縮めていくという、いかにも今どきな物語。そこに感動して、ふたりを祝福した人たちにとって、星野が不倫なんてことは許しがたいことだし、新垣のイメージも損なわれかねない。もちろん、多くのファンは彼女に同情するだろうが、それでもダメなのだ。というのも、女優を太陽型と月型で分けるなら、彼女は史上屈指の太陽型。常にまぶしく、翳りのない存在であり続けることが期待されている

ガッキーのスキャンダルを見たくない

 ただ、筆者は月型の女優が好きなので、彼女の魅力がよくわからない。そういえば以前、吉岡里帆が『笑ってコラえて!』(日本テレビ系)の旅企画で、地元の人から新垣結衣に間違えられる場面を見た。思うに、新垣を月型に寄せると、吉岡みたいになるのだろう。

 吉岡は好きな女優なので何本も記事を書いてきたが、新垣については今回が初めてだ。そういう意味で、筆者にとってはひとつの転機となった。しかし、新垣にとっては転機というほどでもないような気がする。

 もともと、証拠もない噂だし、星野とその事務所、そして彼女が連携しての素早い火消しにより、煙だけで終わる可能性が高い。さらにいえば、世間の気分も、スキャンダルにまみれる彼女はあまり見たくない感じなのではないか。

 そこまで思わせれば、芸能人側の勝ちだ。完全無欠、無謬の清純派優等生女優・ガッキーの強さ。それは、何事も転機にしない、転機にさせないという貫き方にある。 

宝泉薫(ほうせん・かおる)●アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。著書に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)。

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