日本代表キャプテン・遠藤航が語る新システムのテーマ…気になる“パリ行き”の噂にも言及

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2024年06月10日 23:11  サッカーキング

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日本代表のトレーニングに臨む遠藤航 [写真]=湊昂大
 FIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選・グループB第6節のシリア代表戦を11日に控える日本代表。試合開催地の広島に入ってトレーニングを続けるなか、10日の練習後にMF遠藤航(リヴァプール/イングランド)が報道陣の取材に応じた。

 6日に行われたミャンマー代表との一戦(○5−0)、日本代表は攻撃的な3−4−2−1の布陣を採用した。ベンチから試合を見ていたキャプテンは、チームの戦いぶりを「感触としては良かったと思うし、新しいオプションを作るという意味では良いトライだったと思います」と振り返る。日本に戻ってきてから行われるシリア代表戦では、満を持して出番が到来しそうだが、新システムをどのように捉えており、そのなかでどのように“自分”を出そうとしているのか。

 大前提として、遠藤は今のチームのテーマとして「前向きな守備」を挙げ、「どうやって前から行くかの部分は、3枚だろうが4枚だろうが変わらない部分」とも語る。こうしたテーマを実戦する上での手段の1つが今回の「攻撃的3バック」のようだ。「前に人数をかけるのが、今回3バックをやる上でのテーマでもある。攻撃の姿勢っていうのを見せていければいい」と意気込む遠藤は、次のような言葉で、このシステムを採用した背景を説明してくれた。

「この形だと、多分ウイングバックに入る選手の特徴によって、攻撃的なのか守備的なのか分かれると思う。今に関して言うならば、後ろの3枚でしっかり守れるだけの自信がある上での判断だと思うし、そこは他の選手も同様に感じていることです」

「中盤の1枚がシャドーに近い位置でプレーして、さらに前向きな姿勢でという部分も見せていくべきだと思う。“対アジア”という意味だけでなく、これから強豪国に勝っていく上で、そういう選択肢は持っておくべきだと思います。少しずつチャレンジをしていけばいい。それができるだけの選手は揃っているとも思うので」

 このような姿勢で挑むシリア代表戦を目前に控え、チームとして「もちろん、システムが変わる分スタートの立ち位置も変わるので、誰がどこにプレッシャーいくのかみたいなところは整理した」という。AFCアジアカップカタール2023の戦いを踏まえ、シリア代表はロングボールを多用してくる可能性が高い。そこは日本代表が“ウィークポイント”として露呈した部分でもあるが、遠藤は「対応の仕方はいっぱいある」と話す。

「そもそも蹴られる前に5−4−1の形にしてブロックを敷いてしまえば、後ろは固くなる」としつつも、今回優先したいのは「出所にプレッシャーかける」という対応だ。「今はチャレンジする段階だと考えている分、(ロングボールの)出所にプレッシャーに行く、前から行くってことをトライしなきゃいけない。ワールドカップ優勝から逆算して、そのような選択をしなければならないと思っています」と述べ、「前向きな守備のチョイスになっていく」と語った。

 グループBの順位表を考慮すると、シリア代表としては突破のためになんとしてでも勝たなければならない状況だ。前回の対戦時には5−0と大勝したが、「そんなに簡単ではない」という考えを持つ遠藤には、チームが前から相手を捕まえに行った際のリスクマネジメントも求められる。そこは自身も強みとして認識している部分で、「4枚でも3枚でもリスクマネジメントは大きく変わらないと思っていますが」と前置きしつつ、「それは自分の良さというか、今までずっとやってきているところ。守備では自分を中心に、うまくオーガナイズしてやっていければいい」と意気込む。今季、世界最高峰のプレミアリーグで中盤の底を託された遠藤の、腕の見せ所だ。

 遠藤個人としては、シリア代表戦が2023−24シーズンの締め括りとなる一戦となるはずだったが、U−23日本代表のオーバーエイジ枠としてパリオリンピック2024に参加する可能性も取り沙汰されている。出場すれば、日本では史上初の3大会連続五輪出場となるが、「僕は選ばれたら行きたいというスタンスです。そこは最終的にクラブと監督が決断をするところなので、まだ何も決まっていません」と断言。「リヴァプール1年目のシーズンは良かったと思いますが、もちろんまだまだ改善できる」と今季を振り返った後、来季を見据えて「チームとしても監督が変わって、ターニングポイントになると思う」と話しており、その大事なシーズンの開幕直前に、パリへ向かうのかどうかには引き続き注目だ。

 最後には、現時点では今季の“ラストゲーム”となる一戦に向けて、「とにかく最後は勝って締めたいっていうところがある。ホームでやりますし、チームのみんなで戦って、サポーターに勝利を届けたいなという思いでいます」と意気込んだ。

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