42歳の現役アイドルが「年齢を言ったらもう活動できない」不安から、“あえて年齢をアピール”できるようになったワケ

192

2024年06月11日 16:31  日刊SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊SPA!

MiRichan
 テレビのバラエティ番組に出演するたびに「40代に見えない!」「若すぎる!」と大きな話題を呼ぶMiRichan。彼女は現在、42歳にして現役のアイドルなのだ。
 整形を公表していることからもたびたびネットニュースを騒がせているが、今回はそんな彼女がなぜ今もアイドルを続けられるのか詳しい話を聞いてみた。

◆28歳で遅咲きのアイドルデビュー

 現在、5人組アイドルグループ「スーパーマカロニサラダ」に所属しているMiRichan。アイドルとして活動を始めたのは、彼女が28歳のときだった。

「普通にアパレルで働いていたんですが辞めちゃって。『次はなにをしよう?』と人生模索中でした」

 約15年前はAKB48が大ブレイク中で、“地下アイドル”が増えてきたころだった。

「もともとアイドルに憧れはあったけど、もう年齢的に難しいだろうなぁと思っていました。でも、地下アイドルが増えたことで、アイドルの敷居が低くなっていたし、まだギリギリ20代だったから“もしかしたら私でもなれるかも?”と思って応募してみたんです」

 MiRichanがオーディションを受けたのは、地元・名古屋のグループだった。面接を見事パスしたが、やはり年齢がネックになっていた。アイドルとしては、引退するような年齢である。

「合格したけど『年齢どうする?』となりまして。アイドルとしては『言わない方がいい』ということになって、年齢を隠して活動をはじめました」

◆東京の人たちには年齢を隠したまま…

 そのグループには1年ほど在籍したが、その後は一時アイドルを辞めて、読者モデルに転身。
 
「ブログが流行っていたので、某ロリータ服ブランドのSHOP店員だったこととかを書いていたら、『KERA(ケラ!)』や『Gothic&Lolita Bible(ゴシック&ロリータバイブル)』の編集者から連絡がきたんです。それで読モをやるようになりました」

 撮影のため、月に何度も東京に通っていたことから「こんなにちょこちょこ出てくるなら、もう東京に住んじゃえ!」と上京を決めたそうだ。

 月日が流れ、36歳の頃に「もう1回ちゃんとアイドルがやりたい」と強く思ったという。そんなときに「Candye♡Syrup(キャンディシロップ)」という原宿のヘアサロンがプロデュースする同名の5人組アイドルグループに参加することに。

「すごいタイミングが良くて、すぐ始動することになりました。ただ、1年くらい活動しましたが、解散することになって。個人でモデルやインフルエンサーとして活動していました」

 InstagramのDM(ダイレクトメール)に出版社から「本を出しませんか?」という打診があった。このとき、MiRichanは38歳。

「じつは名古屋から出てきて、東京の人たちには年齢を隠したままだったんです。まわりの友達は20代後半が多かったんですが、年齢を聞かれても『同じくらい』としか言ってなかった(笑)。

 でも、本を出版するにあたって『公表しませんか?』と提案されて、かなり迷いました。でも、もうずっとみんなに嘘ついてるのも嫌だったし、思い切って本に書くことにしたんです」

◆もうアイドル活動はできないと思っていたけど…

 年齢を公表してみると、MiRichanの心配とは裏腹に好意的な反応を見せるファンが多かったという。

「実際の年齢を言ったらもう活動できないだろうし、そもそも今後アイドルをやることもないと思って……やっぱり嫌われちゃうんだろうなって、覚悟していたのですが、逆に応援してくれる人が増えて、いっきに広がりました。

 当時は年齢をプラスに捉えられなかったけど、みんなの温かい反応のおかげで、今はプラスに捉えられるようになりました」

 これが転機となり、MiRichanは再びアイドル活動を再開させることに。

「解散してしまったキャンディシロップを何ヶ月かに1回ライブで復活させることになりました。そしたら、もっとアイドル活動をやりたい欲が出てきて、いろんなきっかけがあって今に至ります」

◆自分を求めてくれる人たちがいる限り

 去年の2月からは、ありのままの自分で「スーパーマカロニサラダ」というアイドルグループで活動している。

「見た目は若く見えても42歳だから、地方ライブの遠征で夜行バス移動で10時間とか乗っているのがキツくなって(苦笑)。いったん脱退したんですが、みんなから『戻って!』と言ってもらえて。メンバーからも毎日、LINEや電話がきて。こんなに自分を必要としてくれる人たちがいるのは、本当に嬉しいと思ったんですよね」

 現在は、テレビ番組やメディアのインタビューに登場する際は、むしろ年齢をアピールしているように思える。

「最近の40代って、ぜんぜん若いと思うんですよね。年齢を理由に自分の可能性をストップさせない方がいい気がして。だから、なにかしら挑戦したいことがある人たちに、私みたいなのもいるんだよって、少しでも勇気づけられたらいいな」

 7月31日には43歳の誕生日を祝う「生誕祭」ライブを控えている。ここまでアイドルを続けてこれた原動力はなんなんだろうか。

「もしかしたら、いい歳して過酷なスケジュールのアイドルをしているって、ツラいと思われてしまうかもしれないけど、純粋に自分がアイドルやステージが楽しいからってのが大きいですね。人生で何かを選択するときは、私は楽しい方を選んできました。あとは、私を求めてくれるファンのみんなを満足させてあげたい気持ちがあるので」

 取材時にも「昨日のステージで打撲と捻挫をしてしまった」というアクシデントがありながら「それでも毎日楽しいです!」とポジティブオーラ満開だった。

<取材・文/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720

このニュースに関するつぶやき

  • 見た目が若ければ年齢は関係無いのだな むしろギャップで脳を灼かれる��(��)
    • イイネ!13
    • コメント 3件

つぶやき一覧へ(136件)

ニュース設定