宝塚記念はGI初制覇製造レース? “全レース武豊騎手騎乗馬”から“異次元の逃亡者”まで

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2024年06月12日 07:00  netkeiba

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宝塚記念を制したダンツフレーム(c)netkeiba
 宝塚記念はGI初制覇が多いレースとして知られる。超大物が早めの夏休みに入るからか、それとも2200mという個性的な距離のせいか、理由は定かではないが、現実としてそうなっている。そこで今回は宝塚記念で悲願のビッグタイトル獲得となった馬を3頭紹介したい。

 最初にマーベラスサンデーを取り上げる。サンデーサイレンスの初年度産駒。故障で出世が遅れたが、4歳春から重賞4つを含む6連勝でスターダムに駆け上がってきた。GIではサクラローレルやマヤノトップガンといったライバルの後塵を拝してきたが、5歳時の宝塚記念でその瞬間は訪れた。後方から脚を伸ばすと、先に抜け出したバブルガムフェローをクビ差捕らえて、悲願のGIタイトル獲得となった。デビューからラストランまでの全15戦を武豊騎手が騎乗したという点でも、印象に残っているファンも多いだろう。

 2頭目は98年のサイレンススズカだ。気性面の若さもあって、3歳時は能力をフルに発揮できていない印象があったが、武豊騎手が主戦に固定され、逃げの戦法が確立すると一気に軌道に乗った。バレンタインS、中山記念、小倉大賞典、金鯱賞と圧巻の4連勝。そして迎えたのが宝塚記念だった。武豊騎手がエアグルーヴに騎乗するため、南井克巳騎手との初コンビとなったが、単勝2.8倍の1番人気に支持された。2200mという距離もあって、この日はいつもよりもタメ気味の逃げ。それでも直線で後続が迫ってくると二枚腰を発揮し、最後は2着のステイゴールドを3/4馬身抑えてゴール。同年の天皇賞(秋)で故障して予後不良となったため、結果的にこれが唯一のGIタイトルとなった。

 そして3頭目はダンツフレームだ。「宝塚記念で悲願のGI初制覇」と聞くと、この馬を思い出すファンが多いのではないだろうか。それもそのはず、このレースまでに皐月賞、日本ダービー、そして前走の安田記念とGIの2着が3回もあったからだ。それでも1番人気に推されたように、千載一遇のチャンスと思われた一戦。先団で脚をためると、直線で馬場の中程から脚を伸ばす。坂では大外のツルマルボーイの勢いが上に思えたが、ゴール前で勝負根性を発揮。最後はクビ差凌いで、待ちに待ったタイトル獲得を果たしたのだった。

 今回は3頭を取り上げたが、ほかにもナカヤマフェスタやラブリーデイ、アーネストリーなど枚挙にいとまがない。今年の宝塚記念にもGI初制覇を目指す馬が数多くエントリーしている。GI馬が意地を見せるのか、それとも─。そういった視点でも注目したいレースとなる。

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