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2025年度後期NHK連続テレビ小説『ばけばけ』の制作が発表された。
連続テレビ小説の第113作目となる『ばけばけ』の主人公は、松江の没落士族の娘で、外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)とともに「怪談」を愛した妻・小泉セツがモデル。
明治時代の松江を舞台に、外国人英語教師の家の住み込み女中として働くことになった松野トキと、そこで出会ったギリシャ出身のアイルランド人が、似た境遇、怪談好きだったことをきっかけに、次第に心を通わせていく姿を描く。舞台はトキの人生が進むにつれて熊本など各地に移り変わっていくとのこと。脚本はふじきみつ彦。
トキ役と、その相手役となる外国人英語教師役はオーディションで決定予定。
【タイトル「ばけばけ」に込めた思い】
このドラマは「化ける」物語です。急速に近代化が進む明治の日本は、人々の暮らしや価値観がどんどん「化けて」いきます。その中で取り残された人々の思いは、時に怪談という物語に形を変え語り継がれてきました。それと同じように、うらめしかったトキの世界も、いつしか、かけがえのないすばらしいものに「化けて」いくのです。
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何も起きない物語を書いています。
人生、光もあれば影もあると言いますが、人生って光でも影でもないところがほとんどだなぁというのが僕の実感です。キラキラしているわけではないけど影というほど暗くもない、取り立てて人に話すほどでもない他愛もない時間。そんな光でも影でもない部分に光を当てる朝ドラを書いてみたい。今回のモデルである小泉セツさんのことを知ってそういう考えに至りました。セツさんは特別なことを成し遂げたりとてつもない夢を叶えたりした人ではありません。少し変わった、しかし何気ない日常を送った、言ってみれば普通の人かもしれません。だけど、だからこそ愛おしいのです。
「夢は○○だけん!(島根言葉)」なんて一度も叫ばない朝ドラですが、好きになってもらえたら嬉しいです。
【橋爪國臣プロデューサーのコメント】
ヒロイン・松野トキは、夢を宣言し、がむしゃらに追いかけるヒロインではありません。時代の中で取り残されたり、大勢の意見の中で埋もれていったりする人々に光を当て、尊重し、共に生き抜いていく、そんなドラマを作りたいと思っていました。
脚本のふじきさんは、日常に潜む不条理をクスッと笑えるユーモアとして描き出すことができる方です。朝ドラを作るにあたって、ふじきさんなら、小さな声にも耳を傾け、日常の中にちょっとしたおかしみや悲しみが紛れ込み、気がつけば心が温まる、新しいドラマを作り上げることができると思いお願いしました。
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セツと八雲が『怪談』を通じて時代を描き出したように、「ばけばけ」も今を生きる皆さんの心に響く朝ドラとしてお届けできたらと思います。