第171回「芥川賞・直木賞」候補作決定 尾崎世界観が2度目の候補に【両賞一覧掲載】

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2024年06月13日 05:00  ORICON NEWS

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第171回芥川龍之介賞 候補者に決定した尾崎世界観
 日本文学振興会は13日、「第171回芥川龍之介賞・直木三十五賞」の候補10作を発表。ロックバンド・クリープハイプの尾崎世界観(39)が『転の声』(文學界6月号)で「芥川賞」2度目の候補となった。

【ソロカット】個性豊か!第171回芥川龍之介賞・直木三十五賞 候補者

 尾崎は1984年11月9日、東京都生まれ。2001年結成のロックバンド「クリープハイプ」のボーカル・ギター。12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。16年、初の小説『祐介』を書き下ろしで刊行し、20年には『母影』で初の芥川賞候補入りを果たした。

 芥川賞の候補はそのほか、朝比奈秋(43)『サンショウウオの四十九日』(『新潮』5月号)、坂崎かおる(39)『海岸通り』(『文學界』2月号)、向坂くじら(29)『いなくなくならなくならないで』(『文藝』夏季号)、松永K三蔵(44)『バリ山行』(『群像』3月号)となっている。尾崎以外の朝比奈、坂崎、向坂、松永は全員初の芥川賞候補となった。

 直木賞の候補は、青崎有吾(32)『地雷グリコ』(KADOKAWA)、麻布競馬場(32)『令和元年の人生ゲーム』(文藝春秋)、一穂ミチ(46)『ツミデミック』(光文社)、岩井圭也(37)『われは熊楠』(文藝春秋)、柚木麻子(42)『あいにくあんたのためじゃない』(新潮社)。青崎、麻布、岩井は初、一穂は3度目、柚木は6度目の直木賞候補となる。

 両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象となる。

 選考会および授賞作発表は7月17日に実施。受賞者が都内および近郊在住の場合、発表当日に共同記者会見が行われる。地方もしくは海外に在住・滞在の場合はZOOMでの会見予定。贈呈式は8月下旬に都内で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が贈られる。

■第171回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)※作者五十音順・敬称略
朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』(『新潮』5月号)
尾崎世界観『転の声』(『文學界』6月号)
坂崎かおる『海岸通り』(『文學界』2月号)
向坂くじら『いなくなくならなくならないで』(『文藝』夏季号)
松永K三蔵『バリ山行』(『群像』3月号)

■第171回直木三十五賞 候補作(出版社)
青崎有吾『地雷グリコ』(KADOKAWA)
麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』(文藝春秋)
一穂ミチ『ツミデミック』(光文社)
岩井圭也『われは熊楠』(文藝春秋)
柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』(新潮社)

■選考委員
【芥川賞】
小川洋子、奥泉光、川上弘美、川上未映子(新任)、島田雅彦、平野啓一郎、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一

【直木賞】
浅田次郎、角田光代、京極夏彦、桐野夏生、高村薫(高=はしごだか)、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき
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