朝ドラを見ない若者女子が『虎に翼』に夢中の “はて?”、20代視聴者が刺さった箇所

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2024年06月13日 06:00  週刊女性PRIME

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『虎に翼』主演の伊藤沙莉。夫の出征を見送るシーンで見せた変顔も話題に

「普段は朝ドラを見ないのですが、フェミニズムにもともと興味があり、日本初の女性弁護士・裁判官になる主人公ということでどんなものなのか見たいと思いました」(20代の女性視聴者・Aさん)

 朝ドラの主な視聴者層は50代以上だが、『虎に翼』の場合、全世代の個人視聴率が9・12%なのに対し、F1層(20〜34歳の女性)が1・47%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

指示の理由は「ストレスが少ない」

 ちなみに前作の『ブギウギ』は個人視聴率8・80%でF1層1・02%、前々作『らんまん』は個人視聴率8・90%でF1層が1・05%だったという(いずれも第11回〜14回)。

 なぜ『虎に翼』は若い女性から支持を集めているのか。ドラマウォッチャーのカトリーヌあやこさんによると、

「まずドラマとして面白いです。朝ドラにありがちなヒロインの家庭が貧しい、嫌な姑がいるなどの見る側のストレスが少ないというのと展開のテンポが速く、そして適度にコミカルで非常に見やすい。

 今でも多かれ少なかれ『女だから』『女のくせに』ということは体験しますが、言葉にはしにくいモヤモヤを『はて?』と寅子が言語化してくれるのがいいですね

「男女格差」描く作品支える役者陣の力

 ドラマの中では結婚することが幸せ、女性ということだけで仕事を得られないなど現代に通じる部分が多々あったことが若い女性からも共感を得ているのだろう。20代の女性視聴者・Bさんからは、

「久保田先輩の『結婚しなければ半人前、結婚すれば弁護士の仕事も家のことも満点を求められる。絶対満点なんて取れないのに』というセリフが心に残りました。今でも家庭と仕事どちらもできることを求められるのは男性よりも女性のほうが強いと思います」

 という声が。また、

「男性の中には自分の意見を言う女性を嫌がる人がいるというのは現代でも同じで、働く女性として共感できる部分があります」(20代の女性視聴者・Cさん)

 という意見もあった。

 既婚女性は無能力者と扱われていた戦前の時代から女性がどのように地位向上していったのか、学校でも習わないようなことが『虎に翼』では描かれているので勉強になる点が多いことも、若い女性視聴者の興味を引いているのかもしれない。

当時の男女格差をちゃんと取り上げていて、それに奮闘する女性たちがカッコいいなと思いました。このドラマを見なければ女性用トイレが当たり前にない時代があったことも知らなかったです」(20代の女性視聴者・Dさん)

 出演者の演技も好評だ。「主人公の伊藤沙莉さん、お父さん役の岡部たかしさん、夫役の仲野太賀さんと名バイプレーヤーが主要人物にきたという配役もいいですね。適度にコミカルなのも役者さんの力があってこそだと思います」(カトリーヌさん)

 始まってまだ2か月しかたっていないとは思えないほど濃密な脚本で、現代にも当てはまるテーマや「はて?」と感じることをドラマに昇華することに長けている『虎に翼』が若い女性に人気なのも納得だ。物語は戦後へ。これから法律家として寅子がどう活躍するのか、今後の展開から目が離せない。

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  • 時代は違うけれど…ファッションがかわいかったり…今も昔も思うことは似てたり同じだったりするのかなって。共感できること、憤ること、はて?と疑問が浮かぶこと…注目
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