桂塩鯛、師匠しのび「桂ざこば」は「永久欠番でいいんじゃないですか」

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2024年06月13日 15:10  日刊スポーツ

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亡き師匠ざこばさんへの思いを語った桂塩鯛(撮影・阪口孝志)

落語家桂塩鯛(69)が13日、大阪市の落語寄席「動楽亭」昼席の出演前に報道陣の取材に応じ、ぜんそくのため、12日に76歳で亡くなった師匠桂ざこばさんについて語った。


塩鯛は77年に、朝丸時代のざこばさんに入門。ざこばさんの最初の弟子となった。


ざこばさんの死去は12日に知った。「突然のことで驚いた。僕も2回ほど死にかけてるので僕の方が早いと思ってた。残念としか言いようがない」。当日も動楽亭での出番があったため「淡々とやるだけ」と、そのままトリを務めた。ざこばさんとも対面し「普通に寝てはる感じでした」と振り返った。


電話ではやりとりもあったが、ざこばさんと会って、じっくり話したのは、昨年9月のざこばさんの誕生日だったという。


「ずっと家にいてはりましたけど、行くと気を使いはるから、おいしい果物や野菜を送ったりしてました。ぜんそくでずっとしんどかったですから」


ざこばさんの一番弟子だが年も近いことから、ざこばさんからは同士のように扱ってもらった。


「一本気で優しくて、ウソをつけなくて。ウソをついたらものすごい怒られた。すぐ怒りそうに見えるでしょ?少々のことでは怒らないんですよ。弟子で良かったと思います。あとの弟子もみんなそう思ってるんやないですかね」


入門後15〜16年もたつと、落語の稽古を付けてもらうこともなくなった。あるとき、「らくだ」を聞いてもらったが、ざこばさんの感想は「わからん。ええと思うけど」。


そんな師匠を塩鯛は「米朝師匠のような細やかさではなく、体で感じてくれみたいな」と表現。「桂ざこばっていう名前は永久欠番でいいんじゃないですか。誰かそういう人が出てくれば、またそれはそれでいいし」と思いを語った。


筆頭弟子として、一門を代表する立場になったが、今後については「なんやかんやみんな仲いい。みんなで寄って相談していきたい」と話した。


なお、塩鯛が出演した動楽亭の表の張り紙には、ざこばさんの顔写真の横に「ありがとう」「安らかに」との文字が書き込まれていた。

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