『9ボーダー』YOU、初共演の松下洸平は「チャーミングなところがたくさん」

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2024年06月14日 07:00  ORICON NEWS

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金曜ドラマ『9ボーダー』の場面カット(C)TBS
 俳優の川口春奈が主演、木南晴夏、畑芽育が共演する、TBS系金曜ドラマ『9ボーダー』(毎週金曜 後10:00)。少し先を生きる“先輩”YOUは、松下洸平演じるコウタロウが働くバルの店主・辻本あつ子を演じる。

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 演じるYOU自身もあつ子を「大人」と語るように、役とも重なる「大人」の尺度で、10代〜30代の“ボーダー”が抱く焦りとは一線を画す余裕を感じさせる。「LOVE」「LIFE」「LIMIT」の“3L”をテーマに、幸せを追い求める3姉妹たちのヒューマンラブストーリー。ドラマ同様、時にもがく“後輩”世代に向けて、「いろんなところに出かけて、『恥』をかいてもいい」とエールを送る。YOUが語る幸せへの近道とは?

――YOUさんがお芝居をする際に特に大切にしているルーティンや儀式のようなものはありますか?
今回のドラマに関しては、キャラクター的にもあつ子は自分に近いところがあるので、特に何かするということはありませんでした。

――どんなところが近いと感じていますか?
明るい人ですし、大人ですし、そこは近いと思いますね。

――今回、松下洸平さんと初共演されてみて、印象はいかがでしたか?
色んな作品を拝見していて抱いていた印象と近い方でした。でも、撮影合間などにお話していて、ある意味(笑)もっともっとチャーミングなところがたくさんある方でした。意外と苦手なことがあるみたいで(笑)。「どうせなんでもできちゃうんでしょう?」ってお話していて。実はそうでもなさそうなところがあるのが、また魅力的でした。

――YOUさんご自身が現場で印象に残っているエピソードはありますか?
今回私はたまにしか出てこないので、まとめ撮りなども多いんです。でも3回目、4回目と来させていただいていて、お店の方も仲良くしてくださるので、「自分のいつもいるところ」っていう感じがやっとしてきました。皆さん本当に仲良くしてくださるので、楽しいです。

――第2話で、あつ子が「結婚する人しない人、子供を持つ人持たない人、みんな幸せになれ」と話すシーンがありました。YOUさんの中で、世の中に幸せな人が増えるためには何が必要だと思いますか?
みんながポジティブになれたらいいですよね。ただ、みんな違うところにネガティブな思いがあったりするじゃないですか。それが一緒だったら簡単な話なのかもしれないですが…。でも私は、それも個人の魅力だと思うんです。若いうちはそれが魅力だとはなかなか思えないかもしれないけど、「大人」の私から見たら、もう全部魅力に見えちゃうんですよね。だからそういうことを話す大人が周りにいっぱいいたらいいんじゃないかなと思います。

――YOUさんの周りにはいらっしゃいましたか?
私みたいな仕事をしていると、若いときからいろんな人に会うし、私もそこでポジティブな考えが育ったと思います。逆に、ずっと同じ職場・同じ環境にいたり、例えば学校しか交流の場がなかったりすると、自分にとっての当たり外れのようなものにも左右されやすいと思います。その点では、私は毎回違う人と違う場所で、あまり自分とは合わない方がいたとしても、撮影が終われば移っていけました。ただ、それもなかなか難しいと思うので、趣味だったり、行きつけのお店だったり、お散歩だったり、とにかく「自分の居場所アイテム」を増やしていくと、いい大人に会える確率が高くなると思いますね。

――居場所はできるだけあった方がいいという経験則がおありなんですね。
やっぱり1カ所、2カ所だけだと、いろんな人に出会うっていうことが確率的にもなかなか難しいと思うんです。職場は1カ所でも、家庭は1つでも、趣味を通じてでも3つ目を見つけて、そういうところで知り合うきっかけを増やしていけると、「あっ」って光が差す感じが増えるような気がするんですよね、特に若い方は。そうすると年を取ったときに分かるようになるんです、何が自分に必要か。でも若いときから同じ場所にいると、なんか固まった感じになってしまうと思います。

――「いい大人」とはYOUさんにとってどのような大人でしょうか?
何かを引き出してくれる、「“いい”大人」というより、“いろんな”大人ですよね。だめな大人も、いい大人もいっぱい見ないと、その人たちがもし自分にとって「だめな大人」だった場合、未来に希望が持てなくなる。だからいろんなおばさんやおじさんに話しかけたり、大人じゃなくてもいいんです。少し自分の一歩踏み出したところで話しかけてみたり。いろんなところに出かけてみてほしいですね。

――YOUさんがまだ「大人」ではなかったときに、そういう出会いがあったのでしょうか?
私は16、7歳から周りは大人ばっかりでしたね。良い悪いじゃなくて、悪い大人にも良いところがあるんですよ。かっこいいところとか。その経験を自分で集めてきて、自分のものにする。だから大人だけじゃなくて、いろんなもの、いろんな場所・人を見ることが一番早い成長だと思います。

――劇中での3姉妹もそうですが、焦ったりモヤモヤしたりしている人たちに、一歩踏み出すためのアドバイスはありますか?
携帯電話の中だけで暮らさないでほしいなと思います。本を読んでいてもいいんだけど、やっぱり経験なので。今は「Google Earth(衛星画像によるバーチャル地球儀システム)」で世界に行っちゃってる気になってるから。それでもいいんですよ、全部行けないから。でもやっぱり経験は一番大きいと思います。実際にしゃべらないと分からないことってあるので。だから散歩したり、いつも行くごはん屋さんの人に話しかけてみたりしてもいいと思います。

――そうした一歩にちゅうちょしている方も多いと思うのですが、YOUさんならそこでどう話しかけますか?
話しかけられないとしたら、私はそれはただの自尊心だと思うんです。誰も自分のことを知らないのに恥ずかしいと思うことは、ある意味、自意識過剰。大人から見ると、「何も持っていない若造が何を恥ずかしがっているんだ!」と。でも最初からは無理だと思うので、お酒が飲める年齢であれば、ビール1杯引っかけに行ってみるのもいいと思います。まだ出来上がってないプライドは、自分だけが持っている、実はすごく要らないものなんですよね、本当は。

――確かに、若い方たちは特に恥ずかしいという思いから踏み出せない方も多いと思います。
恥も外聞も、まだ失礼しちゃっても謝ることもできると思うんです。30や40を過ぎると、だめだったり、失敗して巻き返せるか分からなかったりすることも出てきます。だから10代で親も元気で「すみません! うちの子が」って言ってもらえるうちは「恥をかけ」って思います。初めて一歩を踏み出すのが遅くなればなるほど、「恥ずかしいこと」になっていってしまう。若いうちは、知らないから失敗はするもの。だから恥をかいてもいい。

――若いからこそ「恥」も恥ずかしくはない、ということですね。
若いときはすごく恥ずかしいことをしてみんなに笑われるのが当たり前なんです。それを我々はやってきて、散々笑われているので。もうなんとも思わないです。それで年を重ねたら、ああいう失敗はもうしちゃだめだな、となる。もちろん、人道的にだめなことはだめですよ。ただ、転んじゃうとか、話しかけて無視されるとかは、恥ずかしいことではないです。それを取っておくことの方がよっぽど恥ずかしいこと! って、ちょっと脅しに近いですが(笑)。でも、かいていい恥はいっぱいありますよ、若いうちに。だから急いでください! って思います。
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