今は子どもの気持ちに寄り添ってパートで働いていますが、シングルになったらフルタイムで働かないといけないでしょう。子どもたちの下校時間に家にいることも難しくなります。それも離婚に踏み出せない理由のひとつでした。
「行事だけ父親でいるんでしょ? それなら離婚しても行事に来てもらったり、面会したりしてもらえばいいんじゃないの。トモミの踏ん切りがつかない気持ちも分からなくはないけれど、現状が本当に子どもたちのためになっているの?」
アリサの言葉のひとつひとつが核心をついてきました。私だって夫が家庭や子どもたちを大切にしてくれていないことは気が付いていたし、何度も話し合いをしようとしました。けれど毎回はぐらかされて終わるだけ。それでも、このままの状態で日々を過ごせなくもないし、皆それなりの不満を抱えて生きているものだと思っていました。
私さえ我慢すれば、子どもたちから父親を奪わなくても済むと思っていました。けれど「離婚しても別に子どもたちから父親を奪うことにはならない」という言葉を聞いて、ようやく覚悟が決まったのです。
残りの人生、ずっと「離婚したい」と言い続けて終わるのはもったいない……。私はそんなふうに前向きに考えはじめたのでした。
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原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・マメ美 編集・井伊テレ子