阪急阪神HDの男性中心の経営体制に株主から苦言相次ぐ「10年以上前から変わってない」

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2024年06月14日 14:19  日刊スポーツ

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阪急阪神ホールディングスの定時株主総会が行われた会場(撮影 村上久美子)=大阪市北区=2024年6月14日

阪急阪神ホールディングス(HD)株式会社の定時株主総会が14日、大阪市の梅田芸術劇場で行われた。株主からはHDの旧態依然とした経営体制への疑問の声も複数上がった。


序盤に質問に立った男性は「役員の方が入ってこられてゾッとした。男性が多すぎるのではないか」と指摘。昨秋の宝塚歌劇団宙組団員急死もあり、「宝塚は女性。女性の視点があればこそ変わるのでは?」と提言した。


別の男性は、壇上に横並びに座った社内外の取締役の中で、右手に座った女性2人に名前と肩書が示された短冊が提示されていないことを疑問視。「女性軽視をいかにも鮮やかに象徴している」と切り捨てた。


議長を務めた角和夫代表取締役会長が女性の席に近づき、短冊をピラッと広げると、「今頃見せても、あきませんわ」と男性の失笑を買った。


HD側は「ご指摘の通り」としつつ、「プロパーの女性役員がいないのは、社外の方でHDの経営のチェックをしていただこうと思っている」などと説明。現在の女性管理職の比率は6・2%で、近年は女性の採用を3割にしており、「もうしばらくお時間をいただきたい」としたが、中盤に質問に立った男性は「女性の登用については、10年以上前にも同じ質問をさせてもらった。全然変わっていない。なぜこう言うかというと現場は変わってる。女性の社長も珍しくない。プロパーが少ないとは言い訳がましい」と一蹴。「宝塚の件もOGを中心に人心一新して、速やかに女性の経営に移行を」と厳しい声が相次いだ。

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