実売2万円ちょいとリーズナブル! 3年/4年保証が付属したASUSの15.6型モバイルディスプレイを試す

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2024年06月14日 17:10  ITmedia PC USER

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ASUS JAPANの15.6型モバイルディスプレイ「ZenScreen MB166CR」。

 ASUS JAPANの「ZenScreen MB166CR」は、15.6型のモバイルディスプレイだ。USB Type-C接続に特化した設計で、付属スタンドで横置き/縦置きいずれにも対応できるのが特徴だ。メーカーから機材を借用したので、レビューをお届けする。


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●接続方法はUSB Type-Cのみ スタンドで多彩な設置に対応


 まずは基本的な仕様をざっと押さえておこう。画面サイズは15.6型で、解像度は1920×1080ピクセル、パネルはノングレア(非光沢)のIPS液晶を採用している。視野角は水平/垂直ともに178度、輝度は250ニト、コントラスト比は800:1、応答速度はGTG時で5ms、リフレッシュレートは60Hzだ。タッチ操作には対応しない。


 ボディーは背面がほぼ完全にフラットで、厚さは約11.8mmと極端に薄い訳ではないが、背面に段差のある昨今のモバイルディスプレイと異なり、ノートPCと重ねての持ち運びでも扱いやすく、バッグやスリーブへの出し入れも容易だ。


 接続方法はUSB Type-CのみでHDMIは非搭載となり、スピーカーやイヤフォンジャックも内蔵しないなど、インタフェース系はかなりの割り切りが見られる。画面下部にOSDメニュー操作ボタンと電源ボタンが配置されているのも、昨今のモバイルディスプレイにはあまりない特徴だ。


 本製品の特徴の1つとなっているのが、スティック状のキックスタンドだ。手回しネジで取り付ける仕様だが、横向きはもちろん縦向きにも対応する。


 モバイルディスプレイに標準で付属するスタンドは横置き専用で、縦置きには非対応という場合がほとんどなので、外出先でも縦置きで使いたいと考えているユーザーには、本製品のこの仕様は刺さるだろう。


 さらに、このスタンドを回転させるとフックで吊るしたり、スタンドを取り外して代わりに三脚を取り付けたりと、設置方法は多彩だ。


●スタンド込みで重量が866gと軽量


 重量は公称値で約780g、実測ではスタンド込みで866gとなる。スタンドを含むことを考えると、15.6型としては軽量な部類に入る。


 HDMI接続をサポートしないことから付属のケーブルはUSB Type-Cのみとなり、付属品はキックスタンド、スリーブと非常にシンプルだ。


●横置きだと奥行きを取る点に要注意


 では実際に使ってみよう。接続方法はUSB Type-C一択で、本体左側面にポートがあるので、そこからケーブルで接続する。本体にはこれ以外のポートは省かれており、迷うことはないだろう。


 表示の色合いはごく自然だ。斜め方向から見た時に多少暗く見えるように感じるが、全体としては許容範囲だろう。ノングレアパネルを採用しているため、反射もなく見やすいのは大きな利点だ。


 使ってみてまず気になるのは、奥行きをかなり取ることにある。本製品の付属のスタンドは、縦置きでも本体を支えられるよう、かなり長めに設計されている。本体を横向きで使う場合、この長いスタンドを後方に伸ばすようにして本体を支えることになる。


 そのせいで、壁際への設置や、ノートPCと背中合わせにして利用しようとすると、後ろにピッタリつけられないことになる。一方の縦置きが、こういった問題もなく角度の調整も可能なのとは対照的だ。スタンドを伸縮式にするなど、何らかの工夫は欲しかったところではある。


 なお、Windows用のユーティリティー「ASUS DisplayWidget」を利用すれば、本体の向きを検知して画面を自動回転させることもできる。同社製品ではおなじみの機能だが、これらをひっくるめて、プラスもあればマイナスもあるという評価になる。


●OSDメニューの操作はボタンが少ないのでやや面倒


 OSDメニュー操作用のボタンは、本体の側面ではなく正面左下にレイアウトされている。困りものなのは、このボタンは移動ボタンと決定ボタンの2つしかなく、いわゆる「戻る」ボタンは用意されていないことにある。


 そのせいで、本製品はボタンを押しすぎて選びたい項目をうっかり行きすぎてしまった場合は、再びその項目が巡ってくるまで、項目をもう一周しなくてはならない。さらに1つ上の階層に戻ろうとした場合は、それぞれの項目の最後まで進めて「戻る」アイコンを選択するという、回りくどい方法を取らなくてはならない。


 本製品のOSD操作ボタンが側面ではなく正面にあるのは、側面だと縦置きにした場合に下敷きになってしまうなどの問題があるためだと考えられるが、最低でも3つのボタンがあれば一定の操作性が担保されたのに、ボタンが2つしかないせいで、操作性が低下してしまっている。ボタンそのものはサイズも大きく押しやすいだけに、ここはもう少し配慮が欲しかったところだ。


●3年(4年)保証が付属しつつ実売2万円前後とリーズナブル


 以上ざっと使ってみたが、機能を絞り込んだシンプルな製品だ。ASUSのモバイルディスプレイは多機能な反面、やや複雑だと感じる場合もあるが、本製品は接続方法をUSB Type-Cに絞るなど必要な機能に絞り込んでおり、使い方が分かりやすく、また扱いやすい。前述のOSDメニューのボタンが、少々もったいないと感じるくらいだ。


 本製品はモバイルディスプレイとしては珍しく、電源ボタンを搭載しているため、ノートPCにつないで後、電源ボタンを押すまでは、画面が消灯したままになっている。本的なモバイルディスプレイを使い慣れていると、ケーブルを差し込んだ時点で点灯するのが当たり前なので、ここはやや戸惑うが、しばらく使っていれば慣れで解決できるだろう。


 実売価格は2万円前後と、同社の製品としては非常にリーズナブルだ。これでいて3年保証もついているので、HDMI接続などサポートしない機能に問題がなければ、非常にお買い得なモデルと言える。しかも、Amazon限定モデル(MB166CR-J)ならば、保証期間は4年間に延びるのも見逃せない。


 15.6型のモバイルディスプレイを探しているユーザーは、候補の筆頭に挙げるべき製品と言えそうだ。


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