Barで”最高の一服”を 第7回 新橋で過ごすちょっと贅沢なチルタイム ― シガーバーでは珍しい開放的な“テラス席”も

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2024年06月14日 18:01  マイナビニュース

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こだわりの葉巻とお酒で、落ち着いた大人の時間を堪能できる人気のシガーバーを紹介していく連載「Barで”最高の一服”を」。



今回は訪れたのは新橋の「Bar Caelum(バー カエルム)」というバー。JR新橋駅の烏森口から徒歩3分という駅近の好立地にありながら、“らしくない”ラグジュアリーな雰囲気が漂う空間で、こだわりのカクテルと葉巻を満喫した。

○■“天空”の名を関する雑踏の隠れ家バー



JR・地下鉄・ゆりかもめが乗り入れる新橋駅。大小の通りには立ち飲み屋からバルまで気安い飲食店がさまざま建ち並び、今も昔も懐に一抹の不安を抱える会社員の味方的な繁華街が広がっている。今回紹介する「Bar Caelum」は、そんな雑多な街の一角で2014年に開業した隠れ家的バーだ。


多くの人で賑わう路地から飲食ビルの階段を上がり、店内に一歩足を踏み入れると、このシガーバーが忙しい1日の終わりのチルタイムにもってこいのお店であることはすぐに確信できた。



薄暗い照明とウッディな内装でシックにまとめられた店内は、あたかもホテルのラグジュアリーなバーやラウンジにいるかのような雰囲気。



こぢんまりとコンパクトなつくりながら、カウンター6席とテーブル8席に加え、2つのテラス席を用意しており、まさしく大人の秘密基地と呼ぶに相応しい空間が広がっていた。


このお店の最大の特徴は、新橋には珍しいテラス席が併設されたオープンエアのバーである点だ。今頃の季節から特に人気が高まるというテラス席は、夏の夕暮れ時などもムードたっぷり。通りに面したバルコニーから心地よい風が吹き込む屋内にも、非日常的な開放感が漂う。



なんでも店名のCaelum(カエルム)は、ラテン語で「天空」を意味する言葉らしいが、おぼつかない足取りの人々が行き交う「地上」の賑わいも、どこか遠く隔てられたものに感じられる。



シガーの香りを嗅ぎつつ、立ち上る紫煙を眺めるだけで心が癒されてしまうのが喫煙者という生き物の“さが”。なのだが、駅前の喧噪から切り取られたかのような独特の空気感が相まって、誰にも気兼ねしないくつろぎのひとときを演出してくれるお店のようだ。


○■人気のモヒートと葉巻のペアリング



女性ウケも良さそうな空間づくりもさることながら、バーテンダーとして30年以上の経験を持つというマスターのホテル仕込みの技とおもてなしも大きな魅力だ。



お酒の種類は多種多様でウイスキーやワイン、ジンやビールなど幅広く用意し、世界5大ウイスキーをはじめ350種類ものお酒を取り扱う。癖のあるお酒から飲みやすいお酒までさまざまで、カクテルの種類も豊富だ。お店にメニュー表はなく、好みやシーンなど一人ひとりの客に寄り添ったかたちで提供してくれる。

カウンター席に案内されたところで、まずはジントニックを注文。ソーヴィニヨン・ブランを使ったジントニックは、さっぱりと上品な甘さや華やかなアロマを感じられ、飲みやすい。


都会の雑踏をどこか遠くに感じつつ、肩の力が抜けてきたところで葉巻を楽しませてもらうことにした。予算感やサイズと相談し、キューバ産葉巻「Por Larranaga(ポール・ララニャガ)」をリクエストした。



2,000円台半ばで1時間ほど楽しめるという1本で、味わいは華やかさというよりはウッド寄りの力強いテイスト。吸い心地はスムースで、心穏やかな時間のお供にはぴったりのシガーだ。


お酒は芳醇なウイスキーや洋酒とのペアリングも良さそうだが、今回はバーテンダーにおすすめされたモヒートで合わせることにする。自家栽培ミントを用いた季節限定のモヒートは香り高く、その味わいは格別。梅雨前から夏の時期に提供される定番人気の1杯という話もうなずける。中盤以降、ナッツのような風味も感じられる葉巻の味わいとの相性も良い。



こちらのお店ではリキュールと割物だけでなく、旬のフルーツやハーブにもこだわった季節限定カクテルも数多く提供しており、豊富なラインアップのためリピーターも多いという。


お酒のチョイスやカクテルのアレンジなどは気軽に相談でき、普段あまり嗜む機会のないお酒や、アルコールが苦手な人でも楽しめるカクテルを提案してくれる。



ドライフルーツやピザ、チーズやソーセージ盛り合わせなど、アラカルトの料理も用意されており、気心の知れた友人と気兼ねなく談笑を楽しみたいときや大切なデートなど、シーンを問わず利用しやすい。



2軒目、3軒目として使いやすく平日は18時から翌2時までの営業(LO 午前2時、土曜日は18時〜24時まで。日曜・祝日は定休)。



ソルティドッグも追加注文し、カウンター席からバーテンダーの鮮やかな手さばきを目の前で見ながら、こだわりを感じる美酒を片手に、シガーを燻らして癒しのひととき(たっぷり2時間)を過ごした。お会計は9,000円ほど。



新橋エリアで、仲間やパートナーとゆっくり落ち着いて飲めるバーの選択肢として抑えておくと喜ばれそうだ。


なお、兄弟バー・系列店として同じく新橋に店を構える「Bar Atrium(バー アトリウム)」と「Bar Atrium en(バー アトリウム エン)」も界隈のバー好きには知られた存在のようだ。「Bar Atrium en」でもシガーを提供しているとのことなので、機会があればいつかそちらもお邪魔してみたい。



伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら(伊藤綾)

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