青木崇高「ちゃんとパリで撮ってます」リモート会話の撮影で渡航…現地で柴咲コウの殺気感じた

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2024年06月14日 19:36  日刊スポーツ

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映画「蛇の道」初日舞台あいさつに登壇した柴咲コウと青木崇高(撮影・村上幸将)

青木崇高(44)が14日、東京・新宿ピカデリーで行われたフランス、日本共同製作の映画「蛇の道」(黒沢清監督)初日舞台あいさつで、東京とパリに住む夫婦がリモートで会話するシーンを主演の柴咲コウ(42)と演じるためだけに、わざわざ渡仏したと明かした。


柴咲は劇中で、ダブル主演のダミアン・ボナール(45)が演じた8歳の愛娘を殺され復讐(ふくしゅう)を誓う父アルベール・バシュレと出会い、協力するフランス在住の心療内科医・新島小夜子を演じた。青木は、小夜子の夫・宗一郎を演じた。撮影は23年4〜5月までパリと近郊で行われ、柴咲は撮影の半年ほど前からフランス語のレッスンを日本で受け、クランクイン1カ月前からキッチン付きのアパートを要望し、生活して役作りし、撮影期間もホテルには宿泊しなかった。


劇中にはパソコンの画面を通じて、小夜子が日本にいる宗一郎とリモートで、やりとりするシーンがある。青木は「日本でビデオ通話をするシーンだったんですけども、パリで撮影させていただいて。実は、小夜子の部屋の隣でビデオ通話で…わざわざパリに行かせていただいたんです」と笑いながら明かした。客席から、驚きの反応が起きる中「やっぱり、監督の現場で作る空気感を直接、感じることができた。実際にビデオ通話で東京でカメラを回しますと言っても、映画を撮るという感覚から、ちょっと離れてしまう。呼んでくださって良かった」と黒沢清監督(68)に感謝した。


柴咲とは隣の部屋で演じながら「ビリビリ感じました。今も思い出すと鳥肌が立つ」と殺気を感じたという。「柴咲さんは、ご本人が思っていらっしゃる以上に殺気があり、本当に殺されると思った。画面、空間を通じて表情、空気、たたずまいに出ていたら、わざわざ呼んでいただいて良かった」と撮影を振り返った。そして「言うべき言葉じゃないですけど、実は、ちゃんとパリで撮りました」と胸を張った。


「蛇の道」は、15年にカンヌ映画祭ある視点部門監督賞受賞などフランスと縁の深い黒沢監督が、98年に制作した同名オリジナル・ビデオ作品が原作。同監督が再映画化に加え、フランスで再び映画を撮りたいと熱望していることを、KADOKAWAがフランスの製作会社CINEFRANCEに伝え、フランスでのリメークが実現した。


◆「蛇の道」8歳の愛娘を何者かによって殺された父、アルベール・バシュレ(ダミアン・ボナール)は偶然、出会った精神科医の新島小夜子(柴咲コウ)の協力を得て、犯人を突き止め復讐(ふくしゅう)することを生きがいに「必ずこの手で犯人に報いを」と殺意を燃やす。とある財団の関係者たちを2人で拉致していく中で「誰に、なぜ、娘は殺されたのか」という真相が次第に明らかになっていく。原作となった98年の作品では、幼い娘を殺された父・宮下辰雄を香川照之、宮下に協力する塾講師・新島直巳を哀川翔が演じた。

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