「都知事選は実質“ステルス自民”に…」抜け穴だらけの“裏金”規正法に「顔洗って出直せ」立憲民主党・野田佳彦元総理【国会トークフロントライン】

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2024年06月14日 21:37  TBS NEWS DIG

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野田元総理が「小池VS蓮舫」首都決戦を斬る!小池百合子都知事とは旧日本新党で一緒だった仲。蓮舫参院議員も古くから知る関係。まずはそれぞれの人柄から始め、「選挙戦の裏側」を読み解きます。加えて、自民提出の「裏金」規正法は「天下のざる法。『天ざる』だ!」、6月に始まった「定額減税」は「思いつきでポピュリズム!」と、縦横無尽に「野田節」がさく裂します。(聞き手:TBSテレビ政治担当解説委員 石塚博久)

「小池氏と相当連携したいのでは…」都知事選の実態は“ステルス自民”に

ーー都知事選について。小池百合子都知事、蓮舫参院議員、広島県安芸高田市の石丸伸二前市長、田母神俊雄元航空幕僚長ら40人以上が立候補の意向を示しています。蓮舫さん陣営では共産が立憲との連携を強めていて、次期衆院選でも連携するのかとの見方がありますが。

立憲・野田佳彦元総理:
今は(蓮舫氏は)無所属になりましたよね。そこにいろんな政党が応援してくるようになるのが一番望ましいわけであって、特定の政党を排除するということではないと思うんで、それが次の衆議院選挙に直結すると私は思いません。例えば、私の地元では共産党の候補者も出てくるわけですので、そんな単純な構図ではないと思うんですね。それでも、そういうことを“ステルス自民党”が強調するんですよ。「革新色を強めてる」、「立憲共産党」的な候補だと。その一方で、ライバルの方の応援団はちゃんと自公がついてるわけで。ステルスで。政策活動費を入れながらやるかもしれないですよ。

ーー小池さんの方は支援の表向きのかたちはともかく、自民と公明の候補に見えるとの声もあると。その点はどうご覧になりますか。

立憲・野田元総理:
ご本人(小池知事)はちょっと自民とは距離感、ということでしょうけれども……都議補選などを考えると自民党は相当連携したいと思うんで、ものすごくやるんじゃないでしょうか。ものすごく。実態はそういう選挙だと思いますね。下手すると「赤いきつねと緑のたぬき」みたいになっちゃうんで。革新色で見られないようにね、むしろ未来を語る蓮舫さんで堂々と勝負してほしいなと私は思います。

ーー野田さんは小池さんとも日本新党で同じ党にいたことがあって近くで見てよくご存知だと思うんですけど、それぞれ小池さん、蓮舫さんはどんな政治家なんですか。

立憲・野田元総理:
小池さんは日本新党で一緒でした。やっぱりなかなかキャッチを作るのが上手だったり、今回も多分老練な戦い方をされるという、戦上手の人ですね。それに比べると蓮舫さんは、そういういわゆるテクニックはないかもしれないけれども、イメージはどうしても「仕分け」じゃないですか。首に青い筋立てて詰問する感じ。でもあれは一面であってね。税金の無駄遣いについてはああいうことをやるんだけど、未来を語るときってのは目をキラキラ光らせて少女のように笑顔で語る。そっちを出してほしいなと思いますね。

駅前で38年「お金のかからない政治活動」 ユーモアあふれる「かわら版」も

ーー今も平日朝、駅に立ち続け「かわら版」を配っていると。

立憲・野田元総理:
きょうもやってきましたけど、暑かったですね。ターミナル駅は3時間、郊外の駅は2時間。38年やってます。やっぱり一番お金のかからない政治活動です。体力の限りを尽くしますけれども、お金はかからない。

これは今週配ってるやつですけれども……「衆院に政治改革特別委が設置されたのは4月11日。自民党が政治資金規正法改正案を提出したのは5月17日。実質審議が始まったのは5月22日からでした。注文していた蕎麦がやっと出てきましたが、企業団体献金、政策活動費、政治資金パーティーといった具はなく、小ぢんまりとした抜け穴だらけの『小ざる』でした。野党のみならず、与党公明党ですら『食えたもんじゃない』と突き返しました。6月3日、自民党は法案の修正案を提出しましたが、野党が求めた提案は付則に「検討」事項として書かれただけ、実効性のない抜け穴だらけの『大ざる』でした。6月4日に再修正案を提出し、このようなドタバタを経て『天下のざる法』が完成しました。『天ざる』は6月6日、自公維の賛成多数により可決され、衆院を通過しました」

1回読んで面白いなと思っていただくと、固定客というか愛読者になるんですね。経年でいうとどの駅も読者が増える。それは支持者なわけです。だから、通勤通学の人って「浮動票」だと思われるじゃないですか。だけど、だんだん「不動の票」になっていくんですよ。

定額減税は総理の思いつきの「そろばん勘定」、「国民感情」とずれている

ーーこの6月にスタートした定額減税について。岸田総理は減税の恩恵を国民に実感してもらうことが重要で「給与明細に明記されるようにする」と。

立憲・野田元総理:
これ、ものすごく実務者の評判が悪いんですよ。自治体で税務の担当する人たちの。もう過重労働ですよね。あるいは企業の担当者の皆さんを含めて、ものすごく煩雑な事務作業があったということ。それは、思いつきの税制改正だからですよ。実務を知ってる人たちをもっと巻き込んだやつだったら、こんなトラブルは起こらない。本当に深い洞察のない中での思いつきで、ポピュリズム。だからそういうことが起こる。
実際にそれでも減税の効果があって、例えばそれが消費に回るようなことがあるならばいいけれども、でも防衛増税は将来あると、社会保険料だって上がっていくだろうというステルス増税みたいのがいっぱいあるわけで、その中では消費にすぐ結びつくわけではなくて、やっぱり貯蓄しちゃおうということが多いんじゃないかと。だから、岸田さんの思いつきの「そろばん勘定」と、国民の受け取る「国民感情」が全然違う。ギャップが大きすぎると思いますね。

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