“ファッション界の革命児”ジョン・ガリアーノの栄光と転落、贖罪と復帰に迫るドキュメンタリー

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2024年06月19日 10:26  ORICON NEWS

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ドキュメンタリー映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』9月20日公開 (C) 2023 KGB Films JG Ltd
 “ファッション界の革命児”は、なぜ絶頂期に自ら華麗なるキャリアを捨てることになったのか?世界的ファッションデザイナー、ジョン・ガリアーノのドキュメンタリー映画『High&Low -John Galliano(原題)』が、『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』の邦題で9月20日より公開される。

【動画】『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』予告編

 2011年、ショッキングなニュースが瞬く間に全世界へと流れた。クリスチャン・ディオールのデザイナーとして活躍していたジョン・ガリアーノが逮捕されたのだ。ジョン・ガリアーノは1995年ジバンシィ、96年クリスチャン・ディオールと、世界的ブランドのデザイナーに次々と抜てきされ、ファッション界の至宝と称えられた。しかし、絶頂期だった2011年2月、反ユダヤ主義的暴言を吐く動画が拡散、その後有罪となり、ブランドから解雇され、すべてを失う。

 本作は、事件から13年たった今、ガリアーノ本人がカメラの前に座り、「洗いざらい話す」と語る、ドキュメンタリー。『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』(1999年)でアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したケヴィン・マクドナルド監督が、ジョン・ガリアーノの人間性にも踏み込み、最大のミステリー「彼の暴言の背景には何があったのか?」に斬りこんでいく。

 年32回のショーを抱え、超人的な仕事量をこなしながら、相次ぐ大切な人の死、さらにアルコール依存症が加速、「ゆっくりと死に向かっていた」と自ら暴露する、その闇とは…。

 大胆なスタイルで世界中を魅了していったガリアーノの栄光の道程を、デビューから各ブランド時代の超豪華なコレクションを収めた貴重なアーカイブ映像と共に回想。さらに、ガリアーノを診断した精神科医、今も心の傷が癒えないという事件の被害者にもカメラを向け、現代の重大な問題の一つ、 “キャンセルカルチャー”をも浮かび上がらせる。美しさと醜さ、賢明さと愚かさ、愛と憎しみ、幸福と絶望──全編に人間存在の謎と魅力がつまった、今こそ観たいヒューマン・ドキュメンタリーだ。

 予告編は、「ジョンが現れてファッションは突然、ロック化した」というイギリス版「VOGUE」誌編集長エドワード・エニンフルの印象的なせりふから始まる。ひとつの映画のように演出される数々のステージの裏側を語るのは、トップモデルであるケイト・モスやナオミ・キャンベル、俳優のペネロペ・クルスやシャーリーズ・セロンなどの錚々たる面々と、「VOGUE」誌の伝説的な編集長アナ・ウィンターやアンドレ・レオン・タリーをはじめとした、著名なファッション評論家たち。だが、数々の有名ブランドを成功に導くなか、事件は起きる。

 メインビジュアルは、2014年、ガリアーノのメゾン・マルジェラへの電撃復帰後、初のショー「2015春夏オートクチュール・コレクション」にてお披露目された記念碑的ドレス。最新の「2024年春夏オートクチュール“アーティザナル”コレクション」では、物語性のあるドラマティックなショーをつくり上げ、大きな話題を集めた。彼の比類なき才能は今もなお健在だ。


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