「SSFF & ASIA 2024」優秀賞発表 4936作品の頂点は森崎ウィン監督に

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2024年06月20日 14:01  cinemacafe.net

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「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」アワードセレモニー
米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」(SSFF & ASIA 2024)のアワードセレモニーが6月17日に明治神宮会館で開催。「ジョージ・ルーカス アワード」は森崎ウィン監督の『せん』が受賞した。

セレモニーでは、日本の映画祭では最多となる、計5作品が翌年の米国アカデミー賞短編部門にノミネート選考対象作品となる、ライブアクション部門(インターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパン)、ノンフィクション部門、アニメーション部門の優秀賞発表&授与。HOPPY HAPPY AWARDの発表、講談社シネマクリエイターズラボの優秀賞授与が行われた。

本映画祭のグランプリである「ジョージ・ルーカス アワード」を受賞した『せん』は、森崎さんが初めてメガホンを取った、ミュージカルで構成されたショートムービー。

森崎監督は「別所さん、マジで嬉しいっす!!」と、片手を突き上げ受賞を喜び、「今回初めて監督を務めて、モノづくりの楽しさを感じつつも、難しさを改めて痛感しました。また機会があれば監督として携わっていけるよう精進したいですし、エンターテイメントでどんな”せん”も乗り越えていけるよう、みなさんと一緒にエンターテイメントの素晴らしさを広めていきたいです」と涙ぐみながら語った。

表彰後には審査員総評が行われ、ライブアクション部門 インターナショナルカテゴリおよびノンフィクション部門の審査員を務めた永作博美は、「本当にたくさんの宝に出会わせていただいたことに感謝します。審査員としてディスカッションできたことは自分の未来にとっても大きなヒントになりました」とコメント。

ライブアクション部門 アジア インターナショナルカテゴリおよびジャパンカテゴリ審査員を務めた藤岡弘、は「非常に多くの国の伝統、国民性、時代性が描かれていて考えさせられました。映像によって世界が平和に向かっていく希望を感じられる作品をたくさん観ることができ大変嬉しく思います」、本木克英は映画監督の視点で「自分のライバルである映像作品を見て点数をつけるのはとても楽しかったです。今後の自分の映画づくりの糧にもなりました」とふり返った。

また、講談社シネマクリエイターズラボでは、国内外から集まった1126企画という多数の応募の中から3企画が受賞。なら国際映画祭トークセッションでは、若手育成を目的にスタートしたプロジェクト「NARAtiveJr」より、ユースの監督が製作したショートフィルム「Muffin’s Law」(マーフィーズ・ロー)の予告編を上映。

なら国際映画祭エグゼクティブ・ディレクターの河瀬直美監督、製作したミラー怜監督、主演の松井遥南が登壇。河瀬さんは「奈良という日本で一番古い街の真ん中に映画というものを置いて、国際文化の発信の場所としてこれから先も営みを続けていきたいです」と語った。

そして、第3回HOPPY HAPPY AWARDの受賞作品『私たちは他人です』の上條大輔監督による、ホッピーと映画祭のコラボレーション作品第5弾『相対性長屋論』の製作発表も実施。

明るくお人好しな梨花を演じた主演・池田朱那は、「梨花の明るさ、優しさ、強さを愛しながら演じました。今回役作りの際に梨花の性格や考えが不思議と簡単に理解できたので、梨花の雰囲気が自分に共通する部分があったのではないかと思います。長屋で皆んなとホッピーを飲むシーンがとても素敵なので、ぜひ見ていただきたいです」とコメント。

梨花とは正反対の利己的なクールな響を演じた永田凜は、「あそこまで淡白な人柄の役を演じたことがなかったので、新鮮でした。無理に頑張らないで自由に生きていいのだと役を演じて感じました」とふり返った。なお本作は、ショートフィルム専門のオンラインシアター「ホッピーハッピーシアター」で公開中だ。

さらに、第4回HOPPY HAPPY AWARDも発表され、『十日と永遠』(倉田健次監督)が受賞した。

▼「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」アワードセレモニー受賞発表作品
●ジョージ・ルーカス アワード(グランプリ)ライブアクション部門 ジャパン 優秀賞
森崎ウィン『せん』(SEN)

●ライブアクション部門 インターナショナル 優秀賞
Mateusz Rybinski(マテウス・リビンスキー)『ヤマアラシのジレンマ』(Hedgehog’s dilemma)

●ライブアクション部門 アジア インターナショナル 優秀賞
Praditha Blifa Rahayu(プラディーダ・ブリファ・ラハユ)『いつの日か』(Maybe Someday)

●ノンフィクション部門 優秀賞
Jacob Krupnick(ジェイコブ・クルプニク)『ナイジェリアのバレエダンサー』(Then Comes The Body)

●アニメーション部門 優秀賞
Alexandra Myotte(アレクサンドラ・ミョッテ)
Jean-Sébastien Hamel(ジャン=セバスチャン・アメル)
『プールのカニ』(A Crab In The Pool)

●HOPPY HAPPY AWARD
倉田健次『十日と永遠』(10 Days to Eternity)

●講談社シネマクリエイターズラボ 優秀賞
石川泰地『エンパシーの岸辺』
古山俊輔『朝のとき』
Milda Baginskaite(ミルダ バギンズカイテ)『Little Pains』

「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2024」は6月17日(月)まで、オンライン会場は6月30日(日)まで開催中。




(シネマカフェ編集部)
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