テレ朝・山本雪乃アナ、くりぃむしちゅー有田&一茂との不思議な交流 ふと我に返り「え、なんで私ここにいるの?」

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2024年06月25日 08:00  ORICON NEWS

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テレビ朝日・山本雪乃アナウンサー
 テレビ朝日『グッド!モーニング』でピンク色のジャケットが印象的な山本雪乃アナウンサーが、初のエッセイ本『ホップ!ステーップ!ピンク! -山本雪乃ができるまで-』(ワニブックス)を発売した。失敗だらけの新人時代、「辞めるなら早く辞めたほうがいいよ」と厳しい現実を突きつけられた日々や、『羽鳥慎一モーニングショー』での取材、先輩・共演者からの叱咤激励など、生々しくつづった内容。同書から、アシスタントを務めた『くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館』でのくりぃむしちゅーとのエピソードを、一部抜粋して紹介する。

【写真】初主演を務めたくりぃむしちゅー・有田哲平

■バラエティーのいろはを教えてくれた『ハナタカ』

 『ハナタカ』はバラエティーのいろはを教えてくれた場所だった。担当して5年が経った頃、なんとなく『ハナタカ』の中での自分の立ち位置が見えてきた。

 くりぃむさんとの緊張感のある現場で、生放送さながらのテンポや瞬発力、洞察力を鍛えていただいた。目に見えない信頼関係があるから生まれる笑い。それこそが小さい頃から大好きだった“テレビの中”だった。

 予定調和などひとつもない、その場で生まれた笑いをくりぃむさんの力で何百倍にもしていく。隔週2本分4時間ほどの収録で、お腹がよじれるほど笑わせてもらった。アナウンサーは進行に徹するべきという声もあるが、時にプレイヤーとして、バラエティーならではの“ノリ”という波に乗らせてもらうこともあった。

 くりぃむのおふたりが投げてくれるボールに必死に食らいつく。先週返したボールはオンエアには乗らなかったけれど、今週は3秒放送されて、くりぃむさんが笑ってくれている。

 気持ち悪いと思うが、そんなミラクルなシーンはテレビ画面をスマホで撮っていて、いまだに見返す(笑)。それほどに、その3秒が自分にとっては本当に大きく、100回トライした中の奇跡の1回に達成感を覚えると同時に、こんな私の一言でも空気は一変するのだと知った。ただそれは、ボールを投げつづけてくれた上田さんと有田さんのおかげだ。

 こんなポンコツに最後まで優しかった。感謝の気持ちでいっぱいで、なんて幸せなことだろうと思い出すと胸に来るものがある。

 初めて『ハナタカ』の輪に入れた気がして、嬉し泣きしながら、帰った日もあった。そんな積み重ねの中で『ハナタカ』という場所での自分のあり方を見つけてもらい、最後の1年は私も『ハナタカ』の一員だと感じることができたのだ。

 そして至らない私を、現場でサポートし、うまく編集してくれたスタッフの皆さんにも、改めて感謝したい。

 『ハナタカ』は6年半、特番からいうと7年弱。こんなにも長い間、くりぃむのおふたりとお仕事できたこと、たくさんの笑いをいただいたこと、本当に宝物のような時間だった。

 上田さんと久しぶりにお会いした時のこと。楽屋にあいさつに行くと、「おお! どうだ?最近忙しいか?」と話を聞いてくれた。たくさんの一流の方とお仕事をしているのに、私にですら裏でもフランクにお話ししてくれる。スタッフにも分け隔てなく接する上田さんを見ていると、ずっと第一線にいる理由がわかる。

 私は、上田さんがキレるところと、ちょっと悪い顔して笑う時が大好きだ。キレる上田さんに、『ハナタカ』でも呼吸できなくなるくらい笑わされた。本のことを知らせると、「絶対読むからな!」と、あの笑い方をしていた(笑)。とことん優しい人だ。

 有田さんとは長嶋一茂さんを通じて、『ハナタカ』が終わったあとからよくごはんに行かせてもらい、一茂さん主催のバーベキューでもご一緒する。プライベートでも、それはそれは面白い。

 有田さん・一茂さん・私というのがなぜか固定メンバーで、ふと我に返ると、「え、なんで私ここにいるの?」と思うこともあるが、おふたりとは仕事よりプライベートのつながりが濃くなっている。くだらないことで大笑いすることもあれば、テレビの仕組みを教わること、自分では触れることのないエンタメをすすめてもらうこともある。

 この間は、「○○さんがこんなこと言ってくれてたらしいんですよー」と一応控えめな空気を出しながら話していると、「山本ちゃんは自信ないのに、自慢ばっかしてくる!」と言われて、「確かにー!!!」とみんなで爆笑した。人の本質をすぐ見抜く! 恐ろしい能力だ!

 有田さんも一茂さんも私もそろってとびきりの人見知りなので、どこか気が合うのかもしれない(笑)。『ハナタカ』6年半の間では生まれなかった交流が今になって実り、私も歳を重ねていろんな話をしてもらえることが本当に嬉しい。

 日本一面白い人の話を聞けるのは幸せなことだが、普通の人にこのレベルを求めてはいけない。有田さんのせいで自分が笑いにどんどん厳しくなりそうで怖い(笑)。

■プロフィール
山本雪乃/1991年生まれ。岡山県出身。2014年に早稲田大学を卒業し、テレビ朝日入社。『熱闘甲子園』『日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館』『羽鳥慎一モーニングショー』などを経て、現在は『グッド!モーニング』『ナスD大冒険TV』に出演。『グッド!モーニング』ではピンクジャケットのインタビュアーとしても知られる。
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