ドラマ10『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』が本日7月9日22:00からNHK総合で放送。主人公・岸本七実役を演じた河合優実、原作の岸田奈美からコメントが到着した。
昨年BSで放送され、『ギャラクシー賞』奨励賞や『ATP賞』奨励賞に輝いた『家族だから
愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』。きらきらした一軍女子たちの輪に入れず、自意識をこじらせながら暮らす高校生・岸本七実が、ある日ダウン症の弟・草太が万引きをしたかもしれないという連絡を受けたことや、大好きだった父・耕助の死、マイペースな祖母・芳子との生活など、さまざまな出来事と向き合う姿を描く。同日7月9日18:15からBSP4Kでも放送。全10話。
授業でペアを組まされる「三軍」同士の天ヶ瀬環役を福地桃子、母・ひとみ役を坂井真紀、弟・草太役を吉田葵、父・耕助役を錦戸亮、祖母・芳子役を美保純が演じる。脚本・演出は大九明子が担当。オフィシャルサイトでは新予告動画が公開されている。
【河合優実のコメント】
・「家族だから〜」地上波放送について
昨年の放送後、反響を受け、異例の早さで地上波放送が決定したとの知らせを聞いていました。どこにもない面白いドラマができたぞ!と感じていたので、より広く皆さんに届けられることがものすごく嬉しいです。
・「家族だから〜」が連続ドラマ初主演だったが、振り返ってみて、どんな思いで演じていたか
岸本七実の人生には、私の人生に起きなかったことが、たくさん起こります。その時間を力の限り想像するところからこの役が始まりましたが、不思議なことに、気づけば七実と自分とがぴったり重なってしまうような体感に変わっていました。岸本七実の人物像、「かぞかぞ」という物語、ドラマが与えてくれた数々の素晴らしい出会い、制作現場が帯びていた熱、そして3ヶ月をかけて1人の人になるという連続ドラマならではの体験…色々な歯車があの時自分の中でガチっと噛み合って、奇跡的なものづくりの経験になったのだと思います。
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・「家族だから〜」で父親役を演じた錦戸亮とは、「不適切にもほどがある!」では夫婦役だったことについて
まさか、こんなに短い期間でまたご一緒できるとも、親子の次に夫婦とも、思ってもみなかったです。同じく宮藤官九郎さん脚本で、錦戸さん主演のドラマ「ごめんね青春!」を10年前にテレビの前で食い入るように見ていた中学生の私に伝えたらすごくびっくりすると思います。
どちらの現場でも実は共演シーンの数がすごく多かったわけではなかったのですが、「家族だから〜」の現場では、思い悩む私に、そんなに考えこみすぎずちゃんと休み休みやりなねと父のような兄のような笑顔と優しさをくれました。そんな言葉を軽やかにかけてくれながらも、面と向かって言葉を交わすシーンでは、なんというか錦戸さんの瞳と肉体から父の愛情が溢れてきて、その大きな熱を私も受け止めました。鮮明に覚えています。
思慮深く、心ある方だと思っています。
・視聴者へのメッセージ
他者との繋がりがどんどん希薄になる今、岸本家が強く強く手を繋ぎあって大笑いしながら明日へ進んでいく姿に、私は力をもらいました。愉快で、たいへんで、楽しくて、どうしようもなくて、うるさくて、むかついて、おもろくて、そんなこんなで生きている人々の物語です。たとえ生きている境遇が違っても、観てくださる皆さんにとって、このドラマが、人生讃歌になったら良いなと思います。
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【岸田奈美のコメント】
奇跡のようなドラマです。どこにもないのに、どこにでもある家族。笑って泣いて怒って驚いて、ありとあらゆる感情のジェットコースター。観ているだけなのに、まるで同じ人生を歩んでいるかと思うほど愛おしくなる演者たち。
昨年の初回放送から会う人、会う人に「とにかく第一話を観てくれ!」と、もう何度言ったかわかりません。度肝を抜きにかかってくる第一話を観てしまえば、もう、あなたは岸本家を応援せずにはいられません。家族という言葉を越えて、家族を描き出すことで、家族を救う本作が、たくさんの人のもとに届く日がやってきて、本当に嬉しいです。
河合優実さんが主人公・七実を演じてくれたことの喜びを、わたしはきっと、岸田家の末裔まで語り継ぎます。成長していった七実と、七実の中で成長していった優実さんの姿に、今もずっと支えられています。わたしが流せなかった涙を、あんなふうに流してくださって、本当にありがとうございました。