伯父の発言と従姉妹の電話にさらに罪悪感が増しました。
俗にいう優等生だったけど身近で親の世話をしてやれない私……。かたや、一時は非行に走った経験もあるけれど親の近くで暮らし、孫を頻繁に会わせてあげられる従姉妹。どちらが正解なんてないけれど、私は父に対してどこか申し訳ない気持ちがあります。
施設を訪ねるたびに老いていく父。身体も弱っているし、いつ何があってもおかしくない状況でもあります。
父の「家族のあり方に決まりなんてないから。子どもたちがどこで暮らしていても、幸せならそれがイチバンだよ」という言葉が胸に響きました。遠方で家庭を持ち子育てと仕事に奮闘しているとはいえ、申し訳ない気持ちをずっと抱えていたので、少し気持ちがラクになりました。
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伯父も私も、親子とはこうあるべきという考え方があったのでしょう。
だからこそ伯父や従姉妹の言葉に気持ちが揺らぎました。自分でプレッシャーをかけていたようにも思います。
その後も伯父との関係は良好ですが、少しでも伯父の負担が減らせるように何かできることがないか伯父と相談するようになりました。やりとりのなかで価値観の違いを感じるときもありますが、ちがって当然だと受け入れ、自身や他人を理解するためのよい機会だとも思いたいです。
原案・編集部 脚本・rollingdell 作画・加藤みちか 編集・横内みか