部長は私のことをジロリと睨むと、わざとらしくため息をつきます。
くどくどと続く部長の嫌味に何も言えず黙り込んでいると、先輩のアズサさんが話に割って入ってくれました。小声でアズサさんに「早く行って」と言われて、私はお礼を言いながら慌てて会社を後にしました。
部長のことを考えると今から憂鬱です。きっと明日会社へ行ったら、今日早退したことをネチネチと咎められるのでしょう。パワハラだと訴えたい気持ちもありますが、たしかに部長は仕事ができます。その仕事ぶりを気に入っている上司も多いですし、これ以上仕事がしづらくなるトラブルは御免です。
子持ち社員がやむを得ず早退をするたびに、ネチネチと嫌味を言う部長。私たちはそんな態度に辟易としていました。先輩のアズサさんが私の残した仕事を引き受けてくれたおかげで無事タイキのお迎えに行けましたが、もしその助け船がなかったら長々とお説教が続いていたかもしれません。
|
|
少し拍子抜けしましたが、部長からの嫌味口撃は免れることができました。
【中編】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・motte 作画・吉田ぱんだ 編集・みやび