ブジガヒルが最初に発表した「RETURN TO SENDER(差出人に返す)」というプロジェクトシリーズでは、ウガンダ共和国に届く古着を余すことなく再利用しリデザインしたアイテムを、その原料となった古着が廃棄された先進国に向けて販売。このほか、地場のクリエイターや古着の販売者、工房などとのコラボレーションを通して、地場のサプライチェーンに付加価値を与え、同国のファッション産業を成長させることを目指している。加えて、ボビーはポッドキャスト「Vintage or Violence」の共同司会者として、同国の繊維業の歴史や、ファストファッションと中古衣料サプライチェーンが地元環境に与える影響について問題提起を行ったり、美術館で実施されるシンポジウムに登壇するなど積極的に発信を続けている。
RETURN TO SENDERプロジェクトでは、カンパラの自社スタジオで古着の洗浄からデザイン、縫製までを一貫して行うことでウガンダ国内での雇用を創出。原料は一点ずつ洗浄と検品を行い、若手の女性の職人を起用したリデザイン、アップサイクルのプロセスを確立している。カンパラのアトリエには、同氏のクリエイションに憧れて国内に限らずヨーロッパからもインターン生が集まるという。