JRP、もてぎで散水テストを行いレインタイヤを評価。「良い面、あまり良くない面が分かった」と塚越広大

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2024年07月26日 16:50  AUTOSPORT web

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モビリティリゾートもてぎの散水された路面上を走るSF23開発車両『白虎』
 7月23日、全日本スーパーフォーミュラ選手権を開催する株式会社日本レースプロモーション(JRP)は、栃木県のモビリティリゾートもてぎで今季初となるカーボンニュートラル(CN)開発テストを行った。今回はレインタイヤの開発がテストの目的となった。

 JRPでは2022年から『SUPER FORMULA NEXT50』プロジェクトを通じ、『カーボンニュートラルへの対応』と『エンターテインメント性の向上』のふたつをテーマに、メーカーの垣根を越えてCN開発テストを繰り返し実施している。

 これまでもボディカウルや燃料、タイヤなどで新素材等がテストされてきたが、今回は「レインタイヤでの性能向上ならびに技術開発」を目的に、ウエット路面走行テストが実施された。散水車により貯水がまかれた路面を、White Tiger SF23(通称『白寅』)とRed Tiger SF23(『赤寅』)が走行。昨年に引き続き『白寅』は塚越広大、『赤寅』は高星明誠が開発ドライバーを担当した。

 午前の走行では今シーズン採用されているカーボンユートラル素材を使用したレインタイヤに2種類の異なるコンパウンドを装着しての評価テストが行われ、午後には昨年11月のウエット路面テストで高評価のあったタイヤを使用し、夏の高温時に走行した場合の評価テストを行った。

 今回のCNテストははもてぎの全周を使用して行われ、午前の2時間30分のセッションで塚越が42周、高星が32周、午後の2時間10分のセッションでは塚越が37周、高星が36周を走行し、ウエットコンパウンドの評価を行った。

 テストを終えた2名の開発ドライバーのコメントは、以下のとおり。JRPは「CN開発テストを通して得られた知見を活かし、今後もカーボンニュートラルとエンターテインメントの向上に向けた活動を継続してまいります」としている。

■開発ドライバー 塚越広大のコメント

「昨年寒い時期(11月)にここもてぎでテストを行い評価しましたが、今年6月のSUGOでの大会で、レインタイヤのウォームアップ(時の発熱)について、参戦ドライバーからさまざまな意見がありました。(雨量やコースコンディションなど複合的な要素もありましたが)その中にはいくつかのタイヤ由来の課題もありましたので、そのあたりをすべて把握した上で、テストに臨みました」

「この暑い状況の中で何種類かのコンパウンドテストを行いましたが、実際に走行するとやはり収穫は多く、この状況下で良い面、あまり良くない面が分かりました。もっと改善していかなければならない点もはっきりと分かりましたので、まだまだレインタイヤについては改良の余地がありますので、引き続きテストしていきたいと思います」

■開発ドライバー 高星明誠のコメント

「今年のSUGO大会時にレギュラードライバーのみなさんが懸念していたことに対しては、去年のテスト段階からある程度アジャストできていたタイヤもありましたし、今回のテストでも良いものもいくつかありましたので、方向性は去年の段階から見えているので、そのあたりをもう少し突き詰めて開発していければと考えています」

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