パレスチナ人映画監督のモハメッド・サワフとイギリスの名匠マイケル・ウィンターボトム監督が協力して作りあげたドキュメンタリー映画『忘れない、パレスチナの子どもたちを』が、10月4日(金)より日本公開されることが決定した。
2021年5月の11日間。イスラエル軍の空爆により少なくとも67人のガザの子どもたちが亡くなった。昨年の10月7日にはハマスとイスラエル軍の対立が激化し、未だ停戦の兆しが見えないまま、いまも犠牲者が増え続けている。
ガザ保健省の2024年5月6日の発表によると、死亡者数はおよそ3万5,034人、そのうちの4割にあたる約1万5,000人が子どもだという。
攻撃が起こった当時、ニュースを見たマイケル・ウィンターボトム監督は、モハメッド・サワフ監督と協力し、これらの若い犠牲者を追悼する映画を作ろうと決意。その攻撃からわずか1か月後、2人の監督によるドキュメンタリー映画『忘れない、パレスチナの子どもたちを』の撮影が開始された。
音楽には『メッセージ』で知られるマックス・リヒターを使用。マックス・リヒターによる音楽は、この映画の当時の日記。アーカイブと個人の証言を通じて、世界中の子どもたちと同じ希望、夢、野心を持つそれぞれの子どもたちの物語を、この映画は語っていく。
解禁されたビジュアルには、劇中空爆により家族を失った子どもたちの表情にフォーカスした写真を使用。
楽しかった兄弟姉妹との思い出、深い悲しみと懐かしさを受け止めるには重すぎる現実が、その表情からはうかがえる。残された家族の思いは、いまなお続く紛争への行き場のない怒りをまっすぐな瞳が物語っている。
今回のチラシビジュアルには4人の表情を使用し、4パターンで制作される予定。
またアップリンクでは、映画を鑑賞した入場者1人に対し、100円をガザの子どもたちに支援している団体に寄付する。
監督よりメッセージ
「戦争の厳しさにもかかわらず、撮影中に家族の話を聞き、子供たちを失った悲しみを目の当たりにしたとき、
彼らの反応は戦争そのものの経験よりも私たちにとってつらいものでした」
モハメッド・サワフ
「遠い国の戦争について聞いても、あまり心配しないのは簡単です。この映画は、子どもたちと、彼らを悲しむ家族に声を与えようとしています。
人々が彼らの話を聞けば、彼らは忘れ去られることはないでしょう」
マイケル・ウィンターボトム
『忘れない、パレスチナの子どもたちを』は10月4日(金)より新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺、アップリンク京都ほか全国にて順次公開。
(シネマカフェ編集部)