上司がやりがちなNG行為6選。「言葉選び」で部下が変わる

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2024年08月25日 19:00  Sirabee

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Sirabee

(©ニュースサイトしらべぇ)

日々の業務のなかで、上司と部下の関係性は円滑な職場環境にとって非常に重要です。しかし、あなたが気を利かせて行なった何気ない言動が実はNG行為だった…なんてことも。

今回ご紹介するのは、上司としてのあり方や部下の動かし方を説いた部下に「困ったら何でも言ってね」はNGです』(日本実業出版社)

上司としての意外な「NG行為」とはどのようなものかを紐解きます。

部下に「困ったら何でも言ってね」はNGです 若手社員は「肯定」と「言語化」で自ら動き出す
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若手の3割が早期離職する時代、どう接していくべきか

厚生労働省による2021年の調査では、若手社員の3人に1人が3年以内に会社を辞めてしまう「早期離職」が企業や社会の課題になっています。

「絶対的な権力を持つ上司」「チームを引っ張っていく上司」を良しとした時代はとうに終わりを告げ、「部下の話に耳を傾ける上司」「上からでもなく前に立つのでもなく、後ろからサポートする上司」が求められているということは、ライフハッカーでもたびたび紹介しています。

それでも「上司たち」が悩むのは「最近の若手社員のことがよくわからない」「どう接すればいいかわからない」というもの。本書の著者である若手社員育成専門コンサルタント・伊藤誠一郎さんが開催するセミナーでも、このような声が多く寄せられるそうです。

本書の冒頭で、伊藤さんが紹介するのは若手社員にやってはいけないアプローチ。それどころか、むしろ「やってはいけない行為」。以下の6つは一例ですが、いくつあてはまりますか?

□臆病で心配な部下を「大丈夫!」と勇気づけている

□「困ったときは何でも言ってね」と言っている

□若手社員が成果をあげたとき、「素晴らしい!」と大きな声でほめている

□日頃から「どうすれば若手社員に火がつくか」と考えている

□最近の若手は「自分から動こうとしない」と思っている

□「一人前に成長するには厳しさが必要だ」と思っている

(『部下に「困ったら何でも言ってね」はNGです』はじめに)

どうでしょう、ひと昔前なら「熱心で部下思いな上司」と評価されそうなことばかりですが…。本書から若手社員の傾向の一部をピックアップしてみると…たしかに合わないだろうなと容易に察することができます。

では今の時代において「若手社員のやる気を引き出し、能力を伸ばす上司」は、部下にどのような声かけをしているのでしょうか。

・不燃性のため、火をつけようという考え自体が間違い・やる気を表面に出すのは苦手だが、社会人として一人前になりたいという思いは静かに燃やしている・最近の若手社員は「動かない」のではなく「動けない」・こちらが支援する気持ちで歩み寄ると、素直さをもって耳を傾けてくる・「出世する欲」はないが、「貢献欲」は強い

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気配り、目配り、心配りでは不十分。言葉配りも意識して

本書には、最近の若手社員を理解し、上司や先輩層との間にある溝を埋め、職場にとって貴重な若い力を伸びる環境をつくるヒントがたくさん紹介されています。

今回は第3章「若手社員は『肯定』と『言語化』で自ら動き出す」よりポイントをいくつか挙げてみましょう。

1.「言語化と客観性」で丁寧に教える

「つべこべ言わずに」「黙ってやれ」では通用しない時代。いまの上司や先輩に求められるのは「しっかりと言語化して若手社員に説明するスキル」。

ただお願いするのではなく「何のために、この仕事があるのか?」を理解できると若手社員の動き方は変わると伊藤さんは説いています。「仕事に求められる価値」を丁寧に伝えることで、若手社員は自分のやるべきことを明確に理解し、行動に移せるというわけです。

2. タメ口ではなく、部下にも丁寧語で

伊藤さんがすすめているのは、上司は部下に対して丁寧語を使うということ。何も尊敬語や謙譲語を使う必要はありません。「大丈夫だよな」は「大丈夫ですか?」に。「いま、いい?」は「ちょっといいですか?」といった具合です。

また「おまえ」「おまえら」は論外。若手に声をかけるときは「さん」。「くん」やニックネームがあるならそれでもOK。若手社員全体に呼びかけるなら「みなさん」です。

言葉づかいで上下関係を示す必要はない」と伊藤さん。

言葉づかいひとつで、品性のある職場に変わります。若手社員の萎縮や遠慮がなくなり、質問や相談が活発になってきます。あからさまな主従関係が解消されることで、若手社員を1人の人間として認める適切な距離感が生まれます。

(『部下に「困ったら何でも言ってね」はNGです』132ページ)

3.「困ったら何でも言ってね」はNGフレーズ

「ご不明点がありましたらいつでもご連絡ください」といったメールの常套句があるように、部下に何かをひととおり説明したあとに「困ったらいつでも何でも言ってね」とつけ加えることもあります。これもNGなのですね。

その理由は「いつでも」「何でも」があいまいすぎるから。具体的に伝えないと「いまでもいいのだろうか」「こんなことを聞いても大丈夫だろうか」「聞く内容自体が間違っていたらどうしよう」と不安になってしまうのだそうです。

この場合の対処法は、若手が聞きにくるのを待つのではなく、上司から働きかけること。「さっき教えたチェックの方法でわからないことはないですか?」「どのへんまで進んでいますか?」と声をかけるほか、「明日のお昼までにやってみてわからなかったら、また聞いてください」などと期限を設けるのもいいかもしれません。

気配り、目配り、心配り」だけでは若手社員には不十分。「言葉配り」も積極的におこなうべきだと伊藤さんは語っています。

はじめは「若手社員のやる気を引き出し、力を伸ばすこと」を目的としていた部下への声かけも、まわりまわって自分の仕事の進めやすさにつながっていくことになりそうですね。

そして部下に本気で関わることで、自分にとっても学びが多いことに気づくはず。仕事のおもしろさや自己実現の喜びをお互いに感じられたら、こんなにうれしいことはありません。

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Source: 日本実業出版社

ライフハッカー・ジャパンより転載

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(文/・LIFEHACKER)

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